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新たなる未来  作者: シンヘイ
白無垢少女と竜退治
11/29

平和があるのは代償を払ったからだよ

もし、帰る前に封印石の様子を見に行ったら

もし、犯人があいつだと気づいていれば

もし、私がこの世界に呼ばれなければ


この運命は、変わっていたかもしれない。




リンさんと帰る途中、それは起きてしまった。

街の奥にある城の壁が爆発した。衝撃が一瞬でここまで到達する。瓦礫などが崩れ落ち、人々の悲鳴が聞こえ始める。賑やかで活気溢れるこの街は、平和と呼べる安寧は大きな音を立てて崩れ去った。


リンさんは怒っているのか少し怖い表情で城の壁、爆発によって開いた穴を見つめていた。


「出てきたわね」


ここから城までは数キロは離れている。私にはなにがいるのかわからなかった。


「ミライちゃん、申し訳ないけどここからは別行動ね。街の出入り口付近まで走っていきなさい。あとは門番がなんとかしてくれるから」


説明を終えた瞬間、リンさんは消えた。いや、そう錯覚してしまうほどの速さで跳躍したのだ。

たった一瞬の跳躍で数キロの距離を詰める。私は桜魏凛さんを、鬼の一族の強さを見誤っていた。

彼女はすでに、城の開いた穴に到達していた。


私は拳を強く握りしめ、駆け出した。

わかってた、わかっていたことなのに、どうしても、胸に渦巻く悔しさが収まってくれなかった。




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