本編完結 やっぱりハッピーエンドが良いです。
本編完結します。
「本当にアレキサンドラは気がついていない様ね」
「はい。まるっきり気が付いていらっしゃいません」
「アレキサンドラ嬢を悲しませたり、悩ませた奴らがどうなったか、知らないって……」
学年が上がり、最上級生になったアドリアーナやデュランは3年生専用のティールームで呆れていた。
国王を筆頭に、国の重責を担う方達が溺愛し、国軍の実力者達がこぞって心酔している彼女を煩わせる存在など、無事で済むはずがない。
でも、アレキサンドラは彼らの暗躍をまるっきり気が付いていない。
「それで良いのです。アレキサンドラは笑顔が似合いますもの」
アドリアーナは来年の今頃、純白のウェディングドレスに身を包み、美しく微笑むアレキサンドラの事を考えながら微笑んだ。
「幸い、ペールブルーの髪の子爵令嬢も話が分かる方でしたので、問題は無いと思います」
ミアが少し黒い笑顔を見せると
「だけど馬鹿は何処にでも居るぜ」
デュランも黒い笑顔を見せた。
「そうね。これからも彼女に冤罪掛けて、断罪しようとするなら……喜んで報復しますわ」
「当然です」
「手加減すんなよ」
3人の黒い笑顔も知らず、友人達に囲まれながらアレキサンドラがティールームに居るアドリアーナ達に、照れた顔で手を振っていた。
ティールームに居る大切な方達を見ながら、思い返していました。
悪役令嬢に転生してゲームの様に冤罪掛けられて、断罪されても喜んで受けようと思っていたのに。
大切な方達は私を守ってくださった。
だからあの方達に何かあったら、たとえたいした力にならなくても、あの方達を守ろう、と心に誓った。
必要無いかもしれませんけどね。
あぁ、ハッピーエンドになって良かった。
長い話にお付き合い頂き、本当に有り難うございます。
此処で本編は完結しますが、書きたかった余談や書ききれなかったキャラの話を載せたい、と思ってます。
興味がありましたら、お付き合いください。
感想やいいねを下さった皆様、ありがとうございます。
頑張る活力になりました。
また、別の話をお付き合いして頂けたら幸いです。
紅月




