サクッと行きましょう。
まずは親2人をサクッと。
「商人オリアス。調べたところ、お前は真っ当な商売を隠れ蓑にして密輸、人身売買だけでなく、誘拐殺人を繰り返している。反論は法廷で聞くが、証拠は揃っているし証人もいるから、極刑を覚悟しておけ」
オリアスが肥満体で必死にもがきながら何かを言ってるが、猿轡でうーとかあーとかしか聞こえない。
ナオリスが呆然と父親を見てるが、いつもの喧しい文句を喚こうとした時、抑えつけていた兵がナオリスにも縄をかけ、猿轡をかました。
「次は、教皇マーカス。聖職者でありながら、教会の資金を着服し、逆らえない立場の修道女達を弄んだ罪は重い。枢機卿達の判断で、本日付けで教皇位は剥奪し、破門となった。お前は法廷に出る必要はない」
マーカスへの告発に、誰もが嫌悪感を隠さず顔を顰める。
教会の威光を笠に、暴挙を重ねていた男が身包み剥がされ、市井に放り出されれば、恨みのある者達が放ってはおかないだろう。
法廷に出る必要はないのではない。
法廷に出られないだろ、と暗に示している。
マーカスは涙を流し、震えているが誰も彼を弁護しないで、冷ややかに見ていた。
息子のトーマスも同情を誘うよう、女性的な容姿を涙で濡らしていたが父親と同じく、縄をかけられて猿轡を咬まされた。
ちゃんと断罪になっているのかな?




