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負ける戦はしない方が良い。

うん。なんかイズミル様が気の毒になった。

「話は終わった様だな」


イズミル様達が現れました。

うーん?イズミル様の顔が怖いんだけど。


「イクリス、あんたとは後でサシの勝負を求める」

「受けて立ちます」


2人とも、顔が怖いです。

笑ってるのに殺気が溢れまくってますけど。


「イズミル様、無駄ですわ。たとえ貴方が勝ちを得ても、トロフィーは貴方のものにはなりませんもの」


アドリアーナ様達が、呆れた顔で此方を見ています。

トロフィー?イズミル様は、あのキンキラのカップが欲しいんですか?

いっぱい持ってそうなのに。

ちなみに、私は持ってません。


「イズミル様と勝負する時、アレキサンドラ様は応援して下さいますか?」

「当然です。わ、わ、私はイクリス様の婚約者ですから……」


突然ですが、問い掛けられればお答えしますが、イクリス様のキラッキラの笑顔にイズミル様がへこんでます。


「……アホらしくなった」

「負ける戦いは、しない方がいいってことだ」


デュラン殿下が、ガックリ首を落とすイズミル様の肩を、何故か叩いてますね。

不思議に思いながら私が首を傾げていると


「アレキサンドラは気にしなくていいのよ」


と、アドリアーナ様の笑顔が、とっても眩しいです。


「では、アレキサンドラの為にも、厄介事はさっさと片付けましょう。ねっ、イズミル様」

「おう」


あっ、イズミル様が復活した。


分かってはいたけど、あんなに可愛い笑顔であいつを応援するって即答したアレキサンドラ。

胸が痛い。

俺の初恋が木っ端微塵になった。

八つ当たりだが、あいつらは徹底的に潰す。

そんくらいしてもおかしくない事を、あいつらはしてんだから。


「やけ酒には付き合いませんが、八つ当たりには全力で力を貸しますわよ」

「スッキリしたら、まぁ、やけ酒には付き合うよ」


幼馴染の2人がアレキサンドラ達の背中を見ながらそう言った。

泣きたくなるくらい辛いが、こいつらがいてくれて良かった。


よし、やる。

あの馬鹿共が復活出来ないほど、徹底的に潰す。


「資料の見直しをしたい。言い逃れ出来ないほど、徹底的に証拠を固める」


冤罪着せて断罪だぁ?

させるか、ボケ。

イズミル様の心情も載せております。

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