カレー作り
真絵と二人で下校中
クスクスクスクス
真絵が笑い出した。
「どうした?何⁇楽しいことあったならオレ
にも教えてよ」
「ううん。楽しいことってかさ、わたしずっ
と両思いって知らなくて雄信に好かれるよ
うに色々頑張ってバカみたいだったなーっ
てさ。」
「えっ、そうなの?例えば⁉︎」
「例えば、傘あるのにないとか言って相合い
傘してもらったり…」
「あー…オレも雨で濡れるじゃんっていいな
がら、真絵がきゅんってしてくれたらいい
ななんて思いながら抱き寄せたりした。」
「えーっ、そうなの⁉︎あれめちゃくちゃドキ
ドキしたよ」
「マジか」
「うん。あとね、映画一緒に行ったとき雄信
にキュンキュンしてもらいたくていい香り
するようにしたの。…そしたら雄信からい
い香りしてきて逆にキュンキュンさせられ
てさぁ」
あー…
「同じじゃーん‼︎オレらバカだな」
「ほんと!しかも二人して気づかないとかあ
りえない」
フフッ
「ってかさ、真絵はオレの事好きじゃないと
思ってた」
「あ…実はわたしも雄信は全然わたしに興味
ないんだって思ってたよ。いつもクールで
さ。」
「あー…あれは気持ちバレないように必死だ
ったわ」
「えっ、そうだったんだ。」
「うん。でも、やっと結ばれてよかったな」
「うん!」
オレは立ち止まり真絵をギュ〜ッと抱きし
めた。
「はぁ〜、幸せ。ずっとこうしたかった」
「うん。わたしもずっとこうして欲しかった
よ。」
お互いのすれ違いの年月を埋めるかのよう
に抱き合いキスをした。
こうしてずっといつでもイチャイチャして
いたいけど、オレは真絵を満員電車から解
放してあげたり、車デートしたくなり免許
が早く欲しくなった。
ま、免許取ったからって毎日送り迎えでき
るわけじゃないだろうけど。
それに、やっぱりお金ないと色々大変だも
んな。
デートするにしてもお小遣いじゃ、たんね
ーな。
と、言うわけでバイトをしてお金を貯める
事にしようと思う。
「なー、真絵。」
「ん?」
「オレさ、バイトしようと思うんだ」
「あー、そうだよねー。わたしもバイトした
いなーって思ってたんだ」
「えっ、真絵も?」
「うん。やっぱりお小遣いだけじゃね」
「だよなー」
「真絵ってもう候補とかあるの?」
「うん。コンビニ」
「あー、新しく家の近くに出来たとこ?」
「うん!雄信は?」
「オレ、スタンドにしよっかなーって」
「えっ、じゃあコンビニの向かいの所は?」
「うん。そこの予定。そしたらバイト同じ時
一緒に帰ろーよ」
「わぁ〜、いいね!安心」
「だな。オレも安心、まぁお互い受かればだ
けどな」
「アハハ…たしかに」
そんなこんなで二人とも無事面接に受かっ
た。
…しかし、これから波乱が待ち侘びている
ことを二人は知らないのでありました。
とりあえずバイトも決まりひと段落。
「雄信、今日お母さん遅い日だけど晩御飯さ、
カレーでいい?」
「うん!いいね」
「じゃそうしよっと」
真絵は、お母さんが遅い時料理をするよう
になった。
夜
「うんまーい。真絵のカレーは、最高!」
「雄信の野菜の切り方がいいんだよ」
「そうかなー。」
「うん。あ、雄信カレーついてる」
「マジ?」
拭こうと思ったら
ぺろって真絵がオレの顔をなめた。
「真絵〜、ねこみたいになめてくんじゃん」
あんまりびっくりしたのとかわいいのが混
ざり思わず真絵をギュ〜ってしてオレも真
絵のくちびるをペロってした。
そしたら真絵の恥ずかしそうな顔がまたか
わいくてもう一度ギュ〜ってした。
「真絵〜、かわいい」
「ありがとう。雄信もカッコいいよ」
ギュ〜。
カレーそっちのけでイチャイチャするので
ありました。
「あ、そうだ真絵。」
「ん?」
やっとカレーを食べ出したのにまた真絵の
スプーンがとまってしまった。
「あぁ、食べながらでいいよ」
「うん、わかった。何?」
「今度の休みデートしようよ」
「えっ、デ、デート」
「うん。だって付き合ってんだからデートじ
ゃん?」
「あー…そ、そうね。雄信とデートか。なん
か不思議だね」
「確かに。」
と言う事で次のお休みの日にデートするこ
とになりました。
続く。