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普通の冒険者は、日の出と共に動き出し日が暮れる少し前に野営の準備をする。食事は基本、携帯食または現地調達で調理をする。夜は、翌日に備えて早く寝るが見張りが有る為に交代で寝る。
私達の一日と言えば
朝はゆっくりブランチを食べてから出発。遅いランチと休憩を挟んで移動を再開。夕方は、早目に引き上げてお風呂へ順番に入ってから夕食をゆっくり取る。余暇を過ごしてから各自就寝。
冒険者が聞いて呆れると言う無かれ。
何って、移動速度が早いから普通の冒険者の3倍以上のスピードで旅程を熟しているらしい。高速移動を叶えてくれるロッド&ナビ様に感謝である。
そんな訳で、今日も早目に引き上げた私はせっせと夕飯を作っている。
本日のお肉。ガッロネーロは、鶏肉で言うところのモモ肉とムネ肉だったのでモモ肉を唐揚げに。ムネ肉はアイテムボックスへ仕舞いました。但し、お肉のサイズはお店で見慣れているサイズの5倍くらいの塊でした。
唐揚げは、ちゃんと下味をつけて片栗粉で揚げても良いんだけど!今日は、唐揚げ粉で作っちゃいます。ビニール袋の中で揉み込み30秒ですぐ揚げられて美味しいのだから頼っちゃうよね。
お肉を大きめのフライパンで揚げるお仕事をルカにお任せして、お味噌汁とおつまみを作ります。豆腐は、長期保存&常温保存可能な物を箱買いしてありました。賞味期限約210日とかあるから保存食にも良いよね。
お味噌汁の具は、豆腐、乾燥ワカメにタマネギ。2人がお味噌大丈夫だと良いな。卵があるから白ダシでだし巻き卵を作って、冷蔵庫から冷やしトマトを出す。
冷やしトマトは、お手軽おつまみとしてオススメ。
トマトを丸ごと冷凍しておくと水を掛けるだけでツルリと皮剥きも簡単に出来る。そのまま白だしにドボンで後は放置。(白だし1:水4)
最後に温度を上げてカラッと揚げた唐揚げを大皿に盛って。炊飯器では、炊き込みご飯がスタンバイしてますよ。
二人にもグラスを渡して早速、乾杯。
「プハァ、ビールが美味しい」
風呂上がりに飲みたいのをグッと我慢した分美味しくなっております。
まずは、カリカリの熱々唐揚げをパクリ。
「ん〜ジューシー!脂が甘い?旨い?お肉柔らか」
ジュワッと出てきた脂はサラリとしているのに旨味が多く柔らかなお肉と相まって大変美味也。コレは、胃に来ることなくパクパク行ける悪魔の唐揚げですな。
「ガッロネーロの揚げ物がこんなに美味しいとは、なぜ気付かなかったのでしょう」
ルカが自問自答している隣では、ディーンが目をつむり瞑想に入ってました。
「ほら、いっぱいあるからちゃんと食べてね。ディーンも瞑想から戻ってきて」
やはり日本の唐揚げ粉とのコラボは素晴らしいの一言につきる。そして、我が家では定番であった唐揚げの日は炊き込みご飯とお味噌汁。コレは、母が唐揚げを揚げたら後は面倒という理由から定着したメニューである。ここに出汁に漬けた冷やしトマトが最の高の箸休めであることを追記いたします。
さて、二人の意識が戻ったところでしっかりと唐揚げは完食いたしました。そして、お味噌汁も好評でヨカッタヨカッタと胸を撫で下ろした。お味噌と醤油は、使えないと料理が途端に難しくなる。日本人アルアルではなかろうか。
取り敢えず「ガッロネーロの唐揚げは爆旨でした」と神様に報告っと。
ピコン♪
▷すごく美味しそうだった〜!
今度、夕飯に誘ってね♡
え?神様って夕飯に来れちゃうの?
首をこれでもか!と傾げていたら追伸が来た。
▷なんか
リンのマンション内はイケソウな気がする!
オゥ、気がするって。ねぇ…。
最後までお読みいただきありがとうございました。
時間がだいぶ空いてしまいましたが、続きを書きはじめました。
1章は完結まで完成していますので最後まで読んでいただけると嬉しいです。
よろしくお願いします。