ダンジョンアタック(再)
次の日、女性陣3人は朝から役所へ改名手続きに行った。成人なので親の許可とかは必要ない。
オレは昼まで寝たよ?真面目に図書館で調べものとかきつかったからね。
3人はお昼も食べてご満悦で帰ってきた。オレのお昼ごはんはない。
「とりあえず、ギルドに改名とPT加入の報告に行こうよ。なんかまずい気もする。」
「ええ、行きましょう。」
今度は4人で冒険者ギルドに向かう。途中のお店の店先にパンが売ってたので食べながら気になってた事を聞いてみよう。
「そういば、ドワーフの女性ってみんな幼女なの?」
「うっ、そ、そんなことはないのですよー。年齢相当よりも背は低い事が多いですがー成人してれば分かるくらいの外見になりますー。わたしはーなんかひいひいおばあちゃんくらいの先祖にエルフだかハーフエルフだかの方がいたらしくてーウチの家系でたまーに外見の成長が遅い女の子が出てくるらしいのですー。でも寿命は普通のドワーフと変わらないのですよー。あと26才に幼女は思っていても言ってはダメなのですー。」
なるほどねー。
「あと、実は生活費が結構ピンチなんで、あとで素材を買うのにお金貸してください。」
「そ・・・そんなには持ってないですよー?」
「ちょっと狭いですが、宿は引き払って一緒に住めばいいので1ヵ月は家賃は大丈夫ですよ。」
外見幼女にお金をたかるのは非常に見た目は悪いが、借りるだけだ。ちゃんと返すよ!
昨日作った魔法のカバンならぬマジックポシェットはうっかり重力魔法を入れ忘れたので容量は見た目より入るが重さが軽減されなかったのだ。とりあえずあと2つは作っておきたい。
冒険者ギルドについた。もちろんシルヴィを先頭に中へ入る。ダークはオレの背後に回って気配を消している。怖い。
「あああーーー」
中へ入ると受付嬢さんが大声で叫んでカウンターから飛び出てきた。
「ダリニアさーーーん。昨日急にいなくなっちゃったから心配したんですよー。誘拐されたのかと思って捜索依頼を出しちゃうところでしたー。」
「カレンさんご心配おかけしましてー実はこちらのPTに勧誘されましてーお話を聞きに行ったのですよー。依頼とかじゃなくてー正式にPTメンバーとして仲間にいれてもらいましたー。」
受付嬢さんはカレンさんというらしい。
オレ達を見てすごい疑っている。
「あなた達こないだ登録したばかりのFランクだったわよね?大丈夫?騙されてない?」
後半はシルヴィの肩をゆすりながら目を覚まさせようとがんばっている。
「闇の住人です。ランクはFですが、シルヴィには戦わせませんし、ちゃんと守りますよ。」
「シルヴィ?」
「そうなのですー。今日手続きしてきましたのでー。今日からわたしは”シルヴィアーナ=シン=クラフトマイスター”なのですー。ギルドの登録変更おねがいしますねー。」
「シルヴィお姉さまをPTリーダーとして我らが闇の住人に迎え入れる。手続きをお願いするわ。」
ちょっと情報過多でフリーズしているのでカウンターへ引っ張っていって今のうちにと登録手続きをすませた。この受付嬢さんはこのモードにはいると、とりあえず仕事をしてくれるので助かる。
今にも周りの冒険者に絡まれそうだったので素早く冒険者ギルドを出て素材の買い物に行く。
とりあえず携帯食料と素材を買ってマジックポシェットとテントを作ってもらう。
昼間だけど、まぁ昨日加減も分かったのでちょっと小規模に神の力を集めてパパっとね。
ホントは食材を持っていってダンジョンでギャダムをしてもらってもいいけど、もっと大きいマジックバックを作ってからだね。シルヴィの恩恵のLV上げと、ダンジョン攻略進めないと。心労でスローライフに移行できない。地図は気配を消したダークにあらかじめ頼んであったので手続きしてるうちに9階までは買ってきてもらった。準備ができたらレッツダンジョン。
この間引き返してきたダンジョンにもう一度潜る。低階層だから敵は弱いしドロップはお金にならない。とっとと抜けるけど、急いでも時間はかかるのだ。
1階から9階までは洞窟階層となっている。洞窟を進むと分かれ道になっているタイプだ。敵はスライム、フィールドウルフ、ゴブリン、ジャイアントビー。上のほうでたまにシャドーベアー、クレイゴーレム。多くても一度に2匹づつしか接敵しないが、倒すのに時間がかかると次の敵と合流したりはする。
5階の中ボスがウッドゴーレムで10階のボスがストーンゴーレムだ。
素材のダンジョンにはほとんど人型の魔物は出ない。低層ででるゴブリンはなんと素材ダンジョンだとなにもドロップしない完全なゴミ敵だ。スライムですらスライムパウダーとかスライムゼリーとかドロップするというのに。錬金や調薬の素材で食材じゃないから料理には使えないんだけどね。動物系の魔物はキバとか皮とかの素材を落とすけど低階層のは買い取りも安い。ウッドゴーレムからは材木が、ストーンゴーレムからは石や岩がドロップする。レア枠で檜とか大理石とかが落ちればちょっと高く買い取りしてもらえる。
今回は地図もあるし、敵は瞬殺だし通り抜けるのが目的なので順調にいくかと思ったらダークの意外な弱点が発覚した。方向音痴だったのだ。
街中は碁盤の目のようになっていて今まで迷ったこともなかったのだが、洞窟で曲がりくねって歩いているとどちらを向いているか、地図で今どこにいるのかが分からなくなる地図方向音痴だ。地図がないほうがスカウトの能力頼みで正解に行けそうな感じで今まで気が付かなかったのだ。
なのでおねーちゃんの出番である。
地図を持ってもらって進行方向を指示してもらう。
「うーんー。たぶんこの3番の入り口にはいったみたいだからー次の3股の分かれ道を真ん中にいくといいよー。」
「了解。前方視界が切れる右曲がり角に敵2匹。」
「」
ソフィアはもうめんどくさくなって声も出さずに魔法剣を飛ばしている。
階層を上がった場所はどこも少し広めの空間で敵がこないようになっているので、みんなそこで野営をする。3階入り口、5階中ボス近く、8階入り口で野営して4日目に無理矢理がんばって10階ボスを倒して帰ってきた。敵は弱いのに疲労困憊だ。たいしたお金にはならなかったけどドロップを売って部屋へ帰って倒れこむ。外での野営と違って他の冒険者もいる場所での野営は大分気をつかった。初心者狩りとか人攫いとかいるらしいからね。普通に戦って負けないだろうけどそういうヤツラは夜中とか休憩中とか奇襲しかしてこないからダンジョン探索中よりも野営の時のほうが気をはって疲れた。慣れるのかもしれないけど、なんか考えないとなぁ。
とりあえず、次は11階層からだ。ちょっと金策も思いついたから、もうちょっとしっかり支度をして行く事にしよう。携帯食もきつかったからおいしい料理を食べてしばし休息だね。




