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かみさまのいるせかい  作者: MIH
23/27

ダンジョン

翌日、とりあえず部屋を借りた。

冒険者の一般的な拠点は新人で稼げないPTは冒険者ギルド併設の雑魚寝施設がある。

一応男女で階が分かれているがプライバシーとかは当然ない。治安もそんなによくないが、そこに雑魚寝しているヤツは当然金も金目の物もみんな持っていないのだから盗難とかはあんまりないようだ。

ちょっと稼げるようになると冒険者を相手にした宿屋などを拠点にする。日払いがきいて大体ついている食堂で安くゴハンも食べられる。ちょっと稼げても私物はそんなに多くないので出かける時に荷物を全て持っていくのだ。

次に冒険者用のアパートがある。ちょっと大きめな1部屋か2部屋続きを月単位で借りるのだ。

いない間はたしかにムダにはなるけれど、荷物を置いておけるしPTで1部屋とかなので金額的にPT仲がよければこちらの方がお得である。食堂もないし、キッチントイレなどは共同なので住むだけになる。

ちゃんと稼げるようになったら(たぶんCランク上位からBランクくらい)家を借りる。こちらも1月契約でここまできてようやく各人の部屋など確保できる。

もっと大きくなってクランみたいに人も多くなるとそれなりに大きい施設も一応ある。ここまでいくとオレ達には関係ないけど。

で、雑魚寝はイヤなので大き目のワンルームを1月借りた。お金は大分使ってしまったけど1月あればなんとかなるかなぁと。もちろんカーテン設置済である。

さっそくダンジョンに行こうかと準備をすすめながら雑談をふるようにカーテンの向こうに問いかける。

「そろそろハーレム要員を追加したいなぁと思うんだけど、どう?」

カーテンの向こうから魔法剣と物凄い薄いナイフが飛んできた。

魔法剣は顔ギリギリを通りすぎたけど、ナイフはフツーに腹に当たるように飛んできた。一応準備をしていたのでスキルを使って逃げる。自分の周りの極小領域だけ掌握してナイフを眠くする。ちょっとゆっくりになった隙に避けるのだ。一応ちょこちょこ少ない力で世界に干渉する訓練を進めている。ソフィアにも任意の神の力を集めてこれるように試行錯誤してもらっている。実際に出来たか見えるのはオレだけなので本人はピンときてないみたいだけど、火の魔法剣とか無意識には出来ていたので訓練も順調だ。

支度が出来たので何事もなかったように声をかける。

「よし!ダンジョンに向かうぜ!」

当然返事はなかった。とりあえず部屋を出て外で2人を待つ。女の子の支度に時間がかかるのは当然なのだ。


で、ダンジョンから帰って今は夜の7時頃。途中で買った屋台メシを部屋で食べながら、3人どよよんて感じである。ちょっと王都のダンジョンを甘く見ていた。モンスターは低階層なのでソフィの敵ではない。罠なんか1階層にあるわけもない。ただ、広かったのだ。モンスターとの戦闘は一瞬だけどそれ以外ずっと歩き回って2階層の途中で引き返してきたのだ。そりゃあ王都の冒険者が集まっても混みあわない広さのダンジョンだ。上っていくには何日もかかるだろうと今日は様子見だったのだ。だが1日で2階層じゃ38階層に行くのにどれだけかかるか。ちょっと色々情報収集と準備をしないと計画も立たない。

1ヵ月のうちに生活費を稼ぎながら次の家賃も払えるくらいには稼がないとならない。

「とりあえず・・・1週間くらい情報収集と準備だ。」

2人もウンウンうなずいている。

「あんまり行きたくないけど、オレは内街にある図書館でダンジョンについて調べてくる。ダークは気配を消して冒険者ギルドに入り込んで依頼とか相場とか情報を集めて、あとはダンジョンの地図はやっぱり必要だな、低階層をとっとと進まないと稼げない。」

「了解です。」

「ソフィーはー・・・街で美味しいくて安いゴハンやスイーツを調べといて。あとフツーに街中の雰囲気や情報も。外街だけじゃなくて内街に行ってもいいけど、冒険者ギルドは絡まれるだろうから近寄らないように。」

「しかたありませんわね。」

というワケで翌日から分かれて情報収集を進めた。


図書館はさすがに内街にしかない。入場料は安いが貸出金はさすがに高いので中で情報をメモしながら王都のダンジョンを調べる。ちょっと先に調べなかったのを後悔するくらいには知らない情報目白押しだった。

まず、そもそも他のダンジョンと王都の4つのダンジョン、通称試練の塔は別物だった。各地にある初心者ダンジョンは善神側が作ったチュートリアルらしい。魔族側の支配域や森の奥なんかのダンジョンは邪神側が作ったダンジョンで目的はスタンピート用のモンスター貯蔵庫らしい。ちゃんと魔物には魔石が核になっていてドロップアイテムとかはない。外の魔物と一緒だ。魔族側が人族側に攻める時に魔物を持っていったりする用で一杯になるまで増え続ける。外よりも邪神の力は強く増えやすい。人が入れるくらいの場所にあるダンジョンには冒険者が定期的に間引きに入っている。なにしろ一杯になったらスタンピートが発生するのだから冒険者ギルドで常時依頼がちゃんと出ているらしい。

そして王都の4つのダンジョンは過去に神託がありちゃんと用途が公開されている。神の試練を超えた者に褒美を与える、名目上はそんな感じ。現実的にはダンジョンでドロップする素材は普通に地上で手に入る。けれど鉱石なんかで言えば例えばもし銅を掘りつくしてしまったら・・鉄を掘りつくしてしまったら。急にそんなことにはならないけれどこの世界の神様は”永遠に安定した世界”を求めているのだ。神の力でちょっとづつ復活はするみたいだけど自然環境とは別に無限に供給できるシステムがあれば、”取りつくしてなくなる”事がなくなる。鉱夫みたいな仕事もあるしダンジョンで供給できる量は知れている。

でも鉱山が邪神側の手に落ちても最悪供給が出来るようになっている。

そして4つのダンジョンはそれぞれドロップする物が決まっている。装備品のダンジョンは4つの中で一番難易度が高い。なにしろその装備品を装備した人型魔物を倒さないとドロップしないのだ。オリハルコンの剣が欲しければオリハルコンの剣を装備した魔物を倒した上で確実にドロップするという訳ではない。ドロップ品は必ず1つは落ちるけどいくつかある内の1つが落ちる確率仕様だ。それでもお金がない初心者のうちは武器や防具を買うお金がないので低階層でドロップを狙うのである。高位冒険者は上層階の魔法の武器やアクセサリーを狙うので人気はココが一番高い。ただし、ココでドロップを狙わなくても材料と職人の腕があれば街でお金を出せば作ってもらえる。鉱石なんかと同じで装備の品質なんかはもちろん作ってもらった方が高い。一攫千金を狙うまさに”冒険者”にふさわしいダンジョンだと思う。ちなみにドロップ装備を鋳つぶして材料にすると素材のランクは2つ落ちくらい劣化するらしい。オリハルコンの剣をたくさん集めてもゴミとまではいかないけれど、素材ダンジョンでオリハルコンを狙ったほうが大分マシなのだ。

2つ目は素材のダンジョン。鉱石に限らず、魔物の鱗とか、薬草とか色々ドロップする。もちろん薬草も採取ではなくて植物型魔物からドロップだ。素材の供給がメインでドロップは1つ以上。鉱石系は大体ゴーレムになるので評判はよくはない。ワイバーンの鎧を作りたくて鱗を集めても最悪1匹倒して1枚とか鱗以外が出る可能性もある。外でワイバーンを一匹倒せば一匹まるまる素材が手に入るので効率が悪いという評価である。しかしだ、現実問題として外ではドコに行けばワイバーンがいるか分からない。一匹で出てくるかも分からない。ダンジョンでは何階層で出てきて最大2匹とか情報があるのだ。まぁココに関してはやはり外の補助的な役割がメインではあるけれど狙いがあるなら確実に手に入る(魔物を倒せば)

街としての需要もココが一番大きいので買い取り金額も高めなのだ。お金稼ぎに人気のダンジョンだ。

3つ目は食材のダンジョン。ここも基本的には全部外で手にはいる。小麦や果物なんかもドロップを集めるより外のほうが大量に手に入る。しかし、ココもセーフティネットなのだ。小麦畑が焼かれたり、飢饉なんかで食料が不足しても大丈夫。金額自体は他より稼げないけれどダンジョンとしては必要。あと金持ちに人気だ。中ボスやボスのドロップする魔物肉なんかはめちゃくちゃ美味しいらしい。外で同じ魔物を倒してくるのが至難なのでボス狩みたいな感じで回しているらしい。他の食材はともかくそっちは高く買ってくれるそうだ。もちろん、自分で美味しい物が食べたい冒険者もここに潜っている。

そして、オレが知らなかった4つ目。魔石のダンジョンである。試練の塔にいる魔物は体内に魔石を持っていない。魔石は魔物の核であり弱点でもあるのでソフィアとも相性があまりよくない。魔石を貫いて一撃で殺すかたくさん刺して殺すかなので相性がよくなくてもあんまり関係ないが、魔石を壊して殺した場合もちろん魔石は壊れているので入手できない。以前倒した魔王軍四天王も魔石を攻撃して殺したのでナニの魔石かは鑑定で分かるのだけれど魔石としての価値はなかったのだ。そして摩訶不思議魔石のダンジョンは敵が体内に魔石を持っていないのに倒すとその魔物の魔石がドロップするのだ!魔石も魔道具とか色々な素材として必要だけれど、試練の塔の魔物は魔石を持っていない事でドロップの仕様を維持しているようなのでココだけ異色の塔である。人気はないが職人からはこの魔物の魔石みたいな依頼もあるので必要になったら入るらしい。買い取りも食材よりは高いしそもそも魔石しか落ちないのでちゃんと価格が取り決めされていて値崩れもない。堅実な冒険者にはまぁ人気ではある。装備や素材のダンジョンよりは難易度がちょっと低いのだ。


とまぁ各ダンジョンをちゃんと調べると知らない事がたくさんあった。そりゃ外街の東西南北に4つのギルドがあるのにダンジョンが3つなワケがなかった。

あとどうでもいいが試練の塔なんて呼ばれているが別に塔が建っているわけじゃない。素材ダンジョンは岩に入り口が開いていただけだった。でも中で階段を上っていくのだ。だから試練の塔らしい。あんまり試練の塔って言ってる人はいないんだけどね。


閲覧机でどうしたものかとうなっていると後ろから声をかけられた。


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