本物のルビー
右端と左端から2人の赤髪の女の子が前へ出る
ポニーテールにキツめの目つきの右側が名乗る
「アタイはルビー=フレイグル <炎魔法>の加護を持つ宝石だ」
サイドテールに右目の下に泣きぼくろがある左側が不満げな様子で名乗る
「ニセモノが偉そうに!アタシが本物のルビー!<火炎魔術師>のルビーサイリウムよ!」
うん。かぶってるね。
流行りだからね。こういう事もあるさ。
だがオレは無頼毎日でちゃんと情報を仕入れているので知っている。
王都の伯爵令嬢が確か<爆炎魔導士>をもらってルビー=なんちゃらに改名したはずだ。
つまり、2人共ニセモノである。言わないケド。
だんだん眠気が強くなってきたので、とりあえず横に寝転んで観戦する。
なにか言われたら”ネテナイヨ”って言えばだいたい何とかなる。
「アルク!寝るな!」
さっそくブラウマン先生のツッコミが入る
「ネテナイデス。加護の恩恵で眠いダケデス」
「なら仕方ないな!」
この世界は加護のせいにすれば大体なんとかなる。まぁ加護はもらってないんだけどさぁ。
「では・・・始め!」
にらみ合っている2人に開始の合図が告げられる
2人ともまずはバックステップ。まぁ魔法使いで後衛だからね。
距離をとったら魔法が飛び交う
「 ”フレイムアロー”」
「燃え盛る火球!”ファイアボールバースト”」
「 ”フレイムウォール”」
「炎よ形成せ!”フレイムジャベリン”」
うーーんn
どうやら<炎魔法>は詠唱がないけど発動にタメがいるみたい。<火炎魔術師>は魔法の前にイメージを補足する詠唱が必要みたい。2人とも足を止めて打ち合って動いていない。相手が魔物だったら普通に殺されるゾ?さすがニセモノコンビだ。言わないケド。
そして1分ほどで2人のフレイムストームとフレイムトルネードがぶつかって魔法が出なくなった。
2人して周りの火の魔法の神の力をばかすか使ったから、神の力を使いつくしたのだ。
他の属性の魔法はフツーに使えるはずである。
2人とも1歩も動いていないのに肩で息をしながらのたまう
「「MP切れとは。。命拾いしたわね」」
もちろんMPとかない。でも普通は神の力は目に見えないからね。そういう解釈になる。
100メートルくらい場所を移せば使えるんだけどね。言わないケド。
この泥試合はさすがに眠すぎる。短すぎて寝る前に終わったけど。
「そこまで!2人とも加護の力をムダに使っているだけだ!魔法を使いながら常に動けるよう訓練をつむように!仲間がいたり射線が通らなかったりで動かなければ魔法も打てないぞ!ただ魔法を連打すればいい訳ではない!状況をみて必要なタイミングで必要な魔法を味方を巻き込まない位置取りで打つ!2人ともすぐに出来なくても、改善していくように!」
ニセルビー×2は両方驚いた顔で指導を聞くと、しょんぼりと両端に戻っていった。
2人とも的に向かって魔法をその場から打つような練習しかしてなかったんだろう。
1年あるのだからブラウマン先生がちゃんと導いてくれる事だろう。
「よし!次はソフィアと
「待ってくれ!」
ブラウマン先生の指名に待ったをかけたのは鉄壁のジルコニア君だ
「オレサマは戦う前に負けたから、まだ模擬戦をやってない!もう一度やらせてくれ!」
ブラウマン先生は少し考えていたようだが<導く者>が反応したようだ。
「よし!ソフィアとジルコニアで模擬戦だ!両社前へ!」




