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シュヴァーアイン ルート 1
どうやら私達はトップバッターのようだ。
「行くぞ」
「ああ、うん」
「僕に任せておけば何も心配はいらない」
「そっか、それならよろしくね」
そのわりには、私に前を歩かせている。きっと怖いからなんだろう。
「うわっ!」
「ちょっと」
抱き着かれてしまった。
「あ」
……彼はブーツの私より少し背が低い。
「くっ! これからだ僕はお前より背が高くなる!」
「ええ……頑張ってね」
彼が小さいというより、私が平均より少し大きいのもある。明日からローファーにしようかな。
「は……! 僕はなんてことを!」
落ち着いたのかパッと離れる。貴族で尚且つ国柄もあり身持ちが固いようだ。
「ぬかるんでるから手、繋ごうか」
「お前が怖いだろうからな!」
手を引いて前へ進む。
「どこにあるんだろうね」
「探査の魔法は……アンティスラウル……サクタン……」
彼は目を閉じながら呪文を唱えて念じる。光が放たれて四方に光線が放たれる。
「く……集中が切れると道しるべは使えない」
「私がとってくるからサーチを続けて」
探索魔法よりはまだできるホウキで、空を飛んで目的の加点アイテムはちゃんと手にした。