【映画】パニック・ルームと飲み物
【前回のあらすじ】
アザーズ観てたら、腹が鳴った。
『パニック・ルーム』
ジョディ・フォスター(母親役)
配役のせいで観る前から強盗の安否が気になる。
密室サスペンス(物理攻撃)
パニックルームという名を広く世に知らしめた(と思う)
立てこもる母子
切れやすい強盗
浮気した夫(被害者)
三つ巴による熱いバトル。
豪邸サスペンスが大好きです。
当時は「咄嗟の機転や、駆け引き、心理戦がすごい!」と思っていたのですが、スれた今では「結局パワー・イズ・ジャスティスだったな……」というさもしい感想しか浮かびませんでした。
人は進化する生き物ですので、前回の反省を生かし、なけなしの小遣いをはたいてジュースを購入しました。
アメリカンでお腹が満たされるという理由からジンジャーエールです。
抜かりない。
当時のわたしは気づきませんでしたが、抜かりしかなかった。
映画が始まる前に、次に来る予告を見ます。
ジュースはその時に飲む派です。
映画が始まって熱中すると飲むのを忘れるからです。
エンドロール中に水滴によりべっちゃべっちゃにふやけた紙コップの成れの果ての存在を思い出し。氷の溶けきったぐんにゃりした感触を楽しみながら、水だか味のついた水だか分からない液体を飲んでトイレに駆け込むまでが様式美。
それはさておき、炭酸には二酸化炭素が入っています。飲むと胃が膨らみます。
膨らんだらへこみます。
パニック・ルームの、数少ない無音シーンで鳴りました。
お腹が、鳴りました。
スナイパー・胃。必中。狙ったシーンは逃さない。
ストーリーライン読んだの? という絶妙なタイミングであったと記憶しています。
此方からしてみれば身内の者に突然背後から刺されたようなものです。
正確に言うなら身体内の裏切り。
隣の席の人の驚いた顔を瞼に焼きつけ、2アウト判定。
何のアウトかなんて、もはや自分にも分かりません。
緊張するとまた鳴りそうなので、誤魔化したくて炭酸を飲みました。
……。
結論:何で飲んだ!?
幸いなことにデヴィッド・フィンチャー監督はアクションがお得意です。
緊迫のクライマックスシーンはアクションシーン盛りだくさんでした!
鳴る腹。物の壊れる音。乱闘。有耶無耶。勝訴!!
勝利の余韻に浸りながらエンドロールを見ている最中、同行者が耳打ちをしてきました。
「お腹、鳴ったよね」
うん、鳴ったとも。
「気になって話が入ってこなかった。どういうシーンだった?」
ごめん。わたしも覚えてないんだ。
駒米は思いました。
炭酸飲んでいいのはアクションだけかなって。