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第十六話 サグル世界

 今回は水着回だ。

 蜃気楼のようなイカレタ人間の唯一の理解者であるこの女の子の事は、何一つとして知るよしもなかった。

 名前も生い立ちもなにも察する事も無く。理解することを恐れた。


 だが、アウトドア派なんだかインドア派なのか分からないような人間であるということはうっすらと分かった。


「どう?」

 少女は黒いビキニを着て煽情的なポーズをとっている。


 どうって……。

 俺たちは世界を崩壊させる極悪チームじゃないのかよ。

 なんていうか、こんなんでいいのか?


「すごいかわいいよ」


 琥珀に選ばれた少女の見た目はごくごく普通の見た目だったが、蜃気楼にとって唯一の友人だった。

 現実の世界を恐れ、アニメの中の住人になった者の末路、それは他ならぬ自分自身だった。


 蜃気楼はまた探りを入れることにした。神秘的な雰囲気が漂った。


「なあ……君は両親とか、大丈夫なのか?」


 蜃気楼は質問ばかりしていた。それはよくないことだったが、それほど害を及ぼしているわけではなかった。


「もういないわ」


 少女は答えた。それは真実なのだろうか。

 アニメのような設定だなあ。


「なあ、その魔法や戦略眼は誰から教わったんだ? アンバージュエルか?」


 間接的に確信に迫った! この少女の過去を知るチャンスだった。いや、別に何物でもいいんですけどね。


「あなたに教わったわ。すべてね」


 まじかよ……。過去の俺はオーパーツみたいなやつだったんだな。

 今回もまた謎が深まるばかりだったな。


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