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楠木千歳による前置き

「芋企画とかないかなぁ」


 事の発端は、確かそんな呟きだった気がする。


「え、むしろなんでやらないの?」

 

 これが私の、反応だった気がする――





『ないなら作れ、巻き込んでしまえ!』を信条に千年を生きてきた楠木に言わせれば、「そんな面白そうな企画、やらない手はないだろう!」と思ったわけでありまして。

 晴れて「さつまいもうと」を名乗り、この企画の主催相方を引き受けることになったのであります。

 ……楠木の生態でさつまいもを名乗るとは、自分でもよく分からないことになってはおりますが……


 そこは突っ込まないお約束。


 前置きが長くなりましてすみません。改めまして企画主催者の右腕、いやいや右いも? 楠木千歳と申します。


 どっかのアニメよろしくひょんなことから「ねえ、私と契約して私を妹にしてよ!!」と最近突撃をかけたばかりのえくぼさんと、こんなに早く共同企画を立ちあげる日がやって来るとは思いもよりませんでした。

 それはおそらく、えくぼさんも同じ気持ちでしょうが……

 人の縁はどこで繋がるものか、分からないとはよく言います。芋の縁はもっと、分からなくても当然と言えましょう。


 




※ ※ ※





 私は存在が「いも」のえくぼさんとは少々違い、無類の「いも好き」の方であります。他の企画で初めてご一緒した時に、あまりに周りがいもいも言っていらしたので、思わず「あなたもいも好きなのですか?!」と思い込み話しかけたのが私たちの出会いでした。あ、これ御本人にも話したこと無かったかも。内緒でお願いします。


 さて、芋を通して固い絆で結ばれた我々兄弟でありますが、この企画をきちんと起こすまでには実は、こんなやり取りが隠されておりました。


「芋企画とかないのかなぁ」

「え? やらないの? むしろなんでやらないの? やろうよ! ぜひ! さあ!!」

芋「だってさ、芋好きが芋に関するアンソロ出すならまだわかるよ。だけどさ、芋本体が芋アンソロ出すのって、どうよ」

「いや、『芋と呼ばれているえくぼさんにまつわる短編を書いて持ち寄る企画』を自分で主催してたらかなりシュールだけど、そうではないのだから特に問題はないのでは……?」


 そんなシュールな企画主、いたらとっても嫌だけど。


「いや、問題は無いんだけどさ……単純に、気はずかしかった、だけ……」

「ならば二人でやろうぞ!!」


 ということで。


 芋の重さほどもないノリの軽さで、この企画は開催を決定されました。


 決まったらこの芋、いや失礼えくぼさん。仕事が早いこと早いこと。あっという間に企画詳細を作成発表し、参加者を募っていきました。その間私がしていたことと言えばTwitterで「焼きいも食べたい」を連呼していただけでした。ごめんなさい。


 参加表明者が一人、二人と増えるにつれ、ドキドキワクワクと胸が高鳴りました。どんな芋小説が集まるのだろうと考えただけで、口角が緩んでくる始末。

 一方筆者としての私も、味噌汁のさつまいもをつまむだけで反射的に「いもフェス……」と呟いてしまうくらいには追い込まれながら、原稿を完成させました。


 ちなみに余談ですが、


「ねえ、企画概要の『芋全般』の中にかぼちゃって含まれると思う?」


 との私の問に関しては


「……かぼちゃって瓜の仲間じゃないの」


 という回答が来たため、私が芋と同等に愛してやまないかぼちゃんは今回出番無しとなりました。ホクホク仲間とはいえやっぱり彼女は別種族。それにまつわる短編でも書こうかなとは思ったものの、気力と時間が足りませんでした。すまぬ、かぼちゃん。


 さて、芋企画の中身をちらりと覗いてみましょう。

 持ち込まれた短編はどれも個性的で、まさにこの芋企画のノリの軽さや「なんでも来い」のおおらかさが、体現されたアンソロジーになっているのではないかと思います。


 笑いの渦からシリアスまで。なんだこれはの大展開。


 たかが芋、されど芋。侮ることは出来ません。

 面白いなあ、これいいな! と思う作品があればぜひ、ハッシュタグ #芋企画 を付けて、Twitterで呟いて下さいませ。原稿を書いた作者一同が大変喜びます。もちろんこの作品本体に感想をお寄せいただいても、直接作者に感想をお伝えいただいても構いません。この作品に寄せられたものにつきましては、私どもが責任をもって御本人へお届けいたします。



 そろそろ本編を楽しみたい方が大多数でしょうから、この辺でたたんでおきましょうか。


 


 えくぼさんという方を知っているからこそ、笑って手を挙げてくださった筆者の皆様にも。

 「クリスマスにいも? 何その取り合わせ、意味分かんない面白そう!」と挙手をして下さった筆者の皆様にも。


 そして、どのような経緯であれ、このアンソロジーを読んでみようかと手を伸ばして下さった読者の皆様に。


 最大の感謝と御礼を申し上げ、ここに宣言したいと思います。


懐かしい、そんな経緯だったよね。

南瓜は瓜、だよね……?(自らの常識に疑いを持ち始めるえくぼであった)

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