企画者えくぼから序文的なもの
「じゃがいもみたいじゃねぇ」
生まれたばかりの私を見て、祖父が言った言葉だ。
新生児など皆、じゃがいもみたいなものだろう、という意味ではない。
私の頬には大きなえくぼがあったのだ。それは見事に大きなえくぼであった。私の顔の特徴と言えばそれだった。むしろそれ以外に特徴などないと言っていいだろう。
今ではメガネがそこに加わり、ますますえくぼとメガネ以外の特徴は目立たなくなったのだけれど。
そんなものだから、小学生の時は「いつも笑顔だね」などと言われ、あだ名がえくぼになるほどであった。
小六の時には、一年生が私の頬を目掛けて飛んできた。交互にとんでくる年下を避けてかわしてあしらう。人差し指を突き出してのジャンプは眼球への恐怖を感じたものだ。
私はえくぼというあだ名を随分あっさりと受け入れた。
で、今に至るまで本名を名乗らない時はえくぼと名乗っているのだけれど。
Twitterでぽろりと、そんな話をしたら周りの親しい作者さんたちが「じゃあえくぼさんは芋だね!」と悪ノリしたのだ。
あれよあれよと、アイコン用にジャガイモ関連の画像が送られて、何かにつけて芋扱いして、私がそれを「そうだよ! 芋だよ!」肯定したものだからあっという間に私といえば芋になった。
最近ではとうとう呼び方が芋、から存在が芋になってしまった。
どうも、芋です。
そんな感じだったから、ふと呟いた。
「芋企画とかないかなぁ」
多分そんな内容だったと思う。
すると
「とうとうえくぼさんが芋企画するの?」
「言い出しっぺの法則」
「やろうよ! やるなら手伝うし!」
こんな反応がきた。
最後が企画主催の相方である楠木千歳である。なお今後は千歳ちゃんとか、妹という呼び方をするかもしれない。
はい、引き下がれなくなりました!
と、言うわけで私はTwitterと活動報告で「芋企画やります!」と概要を出したのだ。
すると、一部の人たちからは
「芋……? 芋で一体何を書けるんだ……?」
「芋企画……なにそれ……?」
「芋ならなんでもいいの?」
みたいな反応がきた。
当たり前だ。
芋で何を書くんだ。私が聞きたいわ!
でもそこはあえてこう返そう。
「なんだって書けるよ! 芋は無限の可能性を秘めてるよ!!」
芋は万能である。
□
回想的な序文終わり!
企画紹介でございます!
こんな感じで始まりました「芋フェスティバル」
呼び方は「芋フェス」「芋企画」などから好きなものをお使い下さい。
こんなふざけた企画ではありますが、自由度だけは高く設定してあります。
なんと文字数は五万文字まで。
題材縛りは「芋」これに限ります。
これはもちろん、ジャガイモ、サツマイモを初めとして芋と植物で分類されるキャッサバやコンニャク、タロイモなどなど全般はもちろん。
FPSにおける芋、田舎臭いみたいな意味合いでの芋、などなど。
それ以外は、共通設定もなく、シチュ縛りもジャンル縛りもない。
すると、なんと総勢17の参加者が原稿を提出してくれました。1人2作品出してくれた人が1人。お陰様で18の短編が集まりました。
ジャンルも様々、いずれも高いレベルの作品が集まっている。
これを、今日から3日間、1日6話投稿することで完結させていただきたいと思うのです。
順番につきましては、
1日目
RAINさん
凪狐さん
西勇士さん
crowさん
永多真澄さん
三衣千月さん
2日目
空伏空人さん(ソラニン)
クファンジャル好きさん
多摩さん
しきみ彰さん
駄犬さん
千歳
3日目
零夜さん
Kさん
ふにゃこさん
空人さん(馬鹿)
bigbearさん
えくぼ
このようになっております。
ちなみに、空人さん(馬鹿)は悪口ではありません。作品の一作品目、二作品目のタイトルの略称であります。他の方々のタイトルに付きましては、載せることも考えましたがお楽しみということにしましょう。
連載の際には「『タイトル』 作者 「作者名」」の順でタイトルとします。敬称略。また、前書きには作者さんからの一言やURLを載せていたりします。
だいたい企画、というと「こんなのが来るんだろうなー」と予想されるものなのかもしれないが、企画主自身何が来るのかわけわからない企画である。普通に考えれば飯テロかな? とか思っちゃうこの題材。決して飯テロのみではありません。
先の読めない多種多様な芋短編という新たな境地を開拓して下さいませ。
特に気に入った短編などございましたら、是非是非感想などお寄せいただければ幸いです。作者の皆様は大喜びです。お気軽に。感想は作者様に届けまして、作者様より返信をいただく形になります。
参加者につきましては、ポイント、ブックマーク、レビューはお控えください。Twitter、活動報告などでの宣伝はご自由にどうぞ。
読了ツイートでは「#芋企画」とハッシュタグにつけていただけると検索で探しやすいかなとは。
ごゆるりとお楽しみください。