登場人物紹介(第35話まで)~おまけ会話つき
メモとして書き留めていたものを人物紹介として載せます。
最後におまけ会話も入れています。
人物紹介
~主人公サイド~
〇キョウマ・アキヅキ(秋月 恭真)
年齢 15(転生前 19)
黒髪で細身ではあるが、その体は鍛え抜かれている。クールぶっているところがあるが、実際は感情の起伏がはっきりしている。
四年前、学園の旅行中、乗っていた旅客機が謎の組織の怪物に襲われ大切な人を失う。その際、いくつかの力に目覚め復讐のための戦いに身を投じた。白銀の装甲を誇る竜を模した闘衣を纏い、単身挑む姿から“白銀の孤独竜”として組織だけでなく一般大衆からも恐れられた。最後の戦いで全ての力を失い死を迎えようとした時、勇者召喚により転生を果たす。その際に若返っている。
召喚に応じる条件としての様々な特典獲得権を放棄し、かつて失った大切な人――義妹のリナ・アキヅキと共に生きる未来を手にする。
ちなみに転生前から高い戦闘力を有していたため、女神からは「最初から技スキルも魔法も何も必要なかったのかもしれないわね」と言われているが、キョウマからすれば「自分は“まだまだ”」と本人談。
召喚の間でのやり取りの後、キョウマ・アキヅキとして異世界へと降り立った。義妹のリナ・アキヅキに恋心を抱いている。
戦闘で使える魔法は現状一つしかないため、刀剣や体術を駆使して戦う。ちなみに蒼葉光刃心月流はキョウマの我流である。その名は剣を振るった際、蒼い木の葉のように残光が舞うことからも由来しているが大半は「何となく」つけられた。
〇リナ・アキヅキ(秋月 理奈)
年齢 15
腰までかかる長い黒髪が特徴でスタイルもよく可愛らしい。基本、世話好きで性格も明るいが、機械類を分解したがる隠れた一面を持つ。言動に時折、幼さを感じさせる面もある。
キョウマの義理の妹。幼いころ両親を失ったもの同士として秋月の家に引き取られた。
本来、死亡(記録上は行方不明)するはずだったところ、キョウマの勇者召喚での望みとして命を落とす直前に呼び出され、不幸な運命を回避した。瀕死の重傷から、キョウマのサポートメイドとして転生している。「勇者召喚でキョウマに与えられた望むモノ」という立ち位置上、キョウマの“だいじなもの”にリストされている。モノ扱いとはいえ、『だいじなもの=キョウマにとって特別な存在』と理解しているため、本人としては特に悪い気はしていない。
転生直後のステータスはまだ低く、異世界で役に立つかどうか不明な家事、生産系のスキルで溢れている一方、強力なスキルも見え隠れしている。射撃が得意で義兄のキョウマ程ではないが剣や体術の心得もある。凄まじい勢いでレベルアップしているが、キョウマ以外の比較対象を知らないため、その自覚がない。
大の虫嫌い。キョウマの黒ずくめの服装には不満を持っている。曰く、「厨二クサイ」、「速くて黒いのはアレみたいでイヤッ」である。
〇黄金の女神
キョウマを勇者召喚した自称女神の美女。キョウマとリナの二人を気に入っている。性格は明るく茶目っ気もあり、召喚の間で旅行く二人を引き留め一泊させるような型破りな面がある。名前も名乗らず謎も多い。
〇フレア
年齢 17
タートスの町でキョウマとリナが出会った。男っぽい口調のポニテ美少女(ビキニアーマー着)。スタイルもリナとほぼ互角。金髪に深紅の瞳を持ち、耳もよく見なければわからない程度で尖っている。もっとも、これは魔力を纏った時の姿。力を解除すると、黒髪黒目、耳も人の形となる。エルフの血が僅かに入っている、と本人談。
実姉セレスティナと瓜二つのリナのことを“姉さま”と呼ぶ。
タートスの町がタスン達に襲われた際に命を落とした。キョウマ達が出会ったのは彼女の残滓。この世にいられる時間が切れた後、風と共に空へと還っていった。
〇セレスティナ
年齢 15(行方不明時)
フレアの姉。四年前、翼の勇者として魔神竜に戦いを挑むも打倒は叶わず、封印に止まり自身も行方不明となった。外見、趣味嗜好、言動等、あらゆる面でリナと瓜二つ。
勇猛果敢に戦う姿とは別に、自分を助けてくれる素敵な王子様との出会いを夢見ている少女な面も持つ。余談だが、本人の異性に対する願望がアレのため、フレアから密かに『行き遅れるか、騙されるかのどちらかではないか』と心配されていた。
〇ハク
年齢 ?
白くて丸っこい体をしている。小さくはあるが翼やツノもしっかりある。一応、竜の子供。
「クゥー」、「キュッ、キュッ」、「キュー」と愛らしい鳴き声を上げる。その愛くるしさは幼いリナの心を簡単に射止めた。
山の中、傷つき衰弱していたところを、子供時代のキョウマに救われ一命をとりとめる。謎の竜人間に襲われた際、キョウマ達を救うべく力を解放し撃退するも力尽きてしまう。残された最後の力を振り絞り、瀕死のキョウマに力を与え、その命を救った。
作中にもあるように、キョウマと出会った時に腕を噛んだのは仮契約のため。今はキョウマの白銀の竜の力として魂を共にしている。
〇謎の青年
キョウマと瓜二つの青年。幼いキョウマとリナが襲われる現場に駆け付けた謎の人物。
本来、ハクはキョウマの命を救うのが精一杯で力となることはできないはずだった。それを良しとしなかった青年はキョウマとハクの仮契約を元に、残されたハクの魂をキョウマのそれと一つにした。キョウマが白銀の竜の力を使えるようになったのは、謎の青年の働きによるところが大きい。
~敵対~
〇魔神竜
四年前、セレスティナに封印された暗黒の竜。翼の勇者として覚醒していたセレスティナでも討伐することは出来なかった。何やらハク、そしてキョウマとも因縁がある様子。
〇イフリル
四魔将の一人にしてタスンの上司。紅蓮の髪に漆黒の蝙蝠の羽と鋭い爪を持つ女魔族。スタイルに絶大な自信を持ち、胸元の開いた体のラインを強調する黒の戦闘衣を纏っている。
〇ドルネド
四魔将の一人。外套を羽織っていてその姿は不明。戦闘力に絶大な自信を持っている。自分の部下ではないとはいえ高く評価していたタスンが敗れたことに懸念を抱いている。
〇タスン
キョウマとリナが異世界で初めて遭遇した魔族。四魔将の一人の右腕にあたる実力者。キョウマの力を目醒めさせてしまったのが運の尽き。白銀の星竜の力を解放したキョウマに圧倒される。
〇竜人間
幼いキョウマとリナ、そしてハクを襲った。竜顔の魔物。その目的はハクにあった。なにやら魔神竜と関係のある様子。どのようにして異世界からキョウマ達の世界に来たかも謎。
~もぶ~
〇ベアード
エスリアースの門番の一人で金髪の方。「はん!」が口癖。通行証を知らないキョウマ達をイナカモノ扱いした。称号【熟女好き】持ち。
〇ジンベ
エスリアースの門番の一人で髭の方。こちらも称号【熟女好き】持ち。
〇スミス
冒険者組合タートス支部の職員。妻子持ち。タスン達に町が襲われた際、フレアの残滓と共に地下室へと逃げ込んだ。キョウマ達によって助けられてからはエスリアースへと避難する。まだまだこれからの三十代。
〇コング
冒険者組合タートス支部より北の集落の出張所を任された壮年の男性。元タートス支部のギルマス。
~おまけ~
「ねぇ、兄さん。わたし達って、異世界に知り合い、少ないね」
「そんなことないだろ。スミスさん一家にコングさん……、こんなにいるじゃないか」
——バンッ!(リナが机をたたく音)——
「そんなことあるよ!だって、名前が出ているのは二人だけじゃない!」
「あ~、そういえばそうだな」
「『あ~』じゃないよ!どれだけ兄さんは“ボッチ慣れ”しているの!」
——グサッ!(キョウマの心に刺さる音)——
「“ボッチ慣れ”とはまた新しい言葉を……。ひっ、ひどい……」
「それに!」
「まだ何かあるのか?」
「仲間だって、まだいないじゃない!」
「そんなことないぞ。仲間ならいたじゃないか。フレアさんを忘れたら可哀想だろう?」
「……すぐにいなくなったじゃない(いい人だったのに)」
「うぐっ……」
——ジーッ(リナのジト目)——
「べっ、別にまだ仲間はいなくてもいいじゃないか」
「ボッチ慣れ?」
「違う!」
「だったら何?」
——ふっ(カッコつけるキョウマ)——
「仲間がいたら、リナと二人きりでイチャイチャできなくなるじゃないか!」
「なっ、何を言っているの!」
——シューッ!(湯沸かし器のように顔を赤くするリナ。言ったキョウマも後から同様に染まる)
(こうなったら……腹をくくるまで!!)
「もう少しだけ僕は、リナと水入らずの時間を過ごしたい。僕は四年間、リナのいない毎日を過ごしたから……。それを少しでも取り戻したい」
「う~っ。そうやって急に真剣になるの、ちょっと卑怯……」
「その……、ダメかな?」
「だから卑怯なんだってばぁ~」
「いいよな?」
「う~っ、兄さんのばかぁ~」
最後はお決まりの台詞で終わるのでした。
~おしまい~
お読みいただきありがとうございます。
次話の執筆に時間がかかっておりますが出来上がり次第、更新します。
今回のおまけ、あまりヒネリがないですが、お楽しみいただけたなら幸いです。




