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第四話

 今、主は忙しいらしいです。

剣殿の言われる事では、黒き王とかいう邪気との戦いの準備をしているようです。

神の役目では無く、神龍王の本能と、剣殿は言っておられました。そうこうしている内に、主達が戦に出向いたらしいです。

剣殿が一緒だから心配は無いですが、この国の人々が神華の塔に集まって、祈りを上げているようです。……私も参加しようかな?

あの方に祈るのは(しゃく)ですが、あの方以外の初めの七神に祈るのは、そうでも無いので。いや、大いなる神に祈る方が、良いのかもしれないですね。

如何か、我が主殿が、無事で帰られるように。

邪気が主の手で、葬られる様に………。

ん?何だか、精霊の気配が増えたような…ああ、そうでした、此処は神々の護る国、あの方々が黙っている訳がありませんね。

…一番近くに、対の主が来ている様です…。

確か、対の主は…黒騎士だった…かな?

まだ、あ奴には会いたくないので、この部屋に来ないといいのですが………。



 戦が収まったらしく、この国へ近付いていた邪気が無くなったようです。

代わりに…大変覚えのある気配が、集まっています。主の傍に現れたから、主が呼んだに違いないのですが…七神の方々が、降臨されている様です。

…ん、中には、あの方もいる。…主に一番近いではないか!!!

はっ、主は、あの方の神子(みこ)だった。…私とした事が、すっかり忘れていました。

となると…あの方に嫌でも会う事になりますね…。絶対、人型で会ってやるものか!!!今、それを見せるのは、主だけと決めているのです!!!

はあはあ、つい、力んでしまったようです。

おや、この国を囲んでた多くの気配が、去って行ってます…入れ替わって、七神の気配が、此処へ近付いて来ています。

むぅ~、主にあの方が近過ぎる。近寄るなと言いたい所ですが、主の父親である故に、言っても無駄な様です。

あの方々は我が子に弱いし、構いたがるからな~。

母なる方も一緒なら…大丈夫でしょうか?

ああ、楽しげな気配がしてます。

主も、その周りの神々や精霊、神龍と人間まで、楽しそうですね。……私も仲間に入れて欲しいが、あの方には会いたくない。

主の傍にいたいのですが、あの方とは口を利きたくない。…主と言葉を交わしてからなら、考えても良いですね。

一応、あの方は主の親であるので、残念ながら、無視出来無いでしょうしね。

風の気配も来たようですが、直ぐに帰って行ちゃいました。…恐らく、あの方の自慢話が始まりそうだから、逃げたのでしょうね。

まあ、主はお強く、お美しいから、あの方が自慢を始めても、仕方無いでしょう。



 おや、主の傍に、また新たな気配が現れたようです。

今度の気配は…んんん?主に似ている!

あ…だけど、主の気配にある神龍王の物が無いから、違うと判りますが…神子の気配は同じですね。何故?……あれ?神子の気配が、神のそれに変りましたよ。

主とは全く違う、神の気配です。

何というか…優しげで、愛情に満ち溢れている気配ですね。主の様に、強さの中に優しさが隠れている、それとは違います。

主の方が、断然好みです。

早く主が部屋に、戻ってくれないのでしょうか?

若しくは、私を呼んでくれないのでしょうか?

主の傍に居たいのですが…今は、無理な様です。

……神々の気配が大きく広がって行ってます…そうか、邪気は去り、七神の祝福が世界を巡るのですか…。

ああ、主が帰ってくれました。

傍には、先程の新しい神の気配と…あの方も一緒ですか…。無視しておこう。

あの方なら、私の機嫌が悪い事は、判っているでしょうし、我が子が新しい主になった事も、知っているでしょう。

ん?主に抱えられましたよ?何処へ行くのですか?

ああ、帰られるのですか…と、言う事は………、光の館に帰るのですか~~。

あそこは嫌だ~~~嫌な思い出しか無い~~~…主と一緒なら、大丈夫かな?  

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