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鯉に恋した話  作者:
1/2

叶わぬ恋でもかまわない

私は食パンを持って近くの公園にある小さな池に通うようになった

彼に会うために

いつものようにパンをちぎって丸めて池に落とす

すると数匹の鯉がよってくる

その中に彼はいる

白をベースに赤と黒の斑点模様が素敵な彼

他の鯉など私の目には入らない

そう私は彼に会うために毎日ここへくる

私は恋におちていた


わかっているわ 叶わぬ恋だということぐらい


わかっているわ 彼が私によってくるのはパン目当てだということぐらい


これが俗に言う「貢ぐ」ということなのね

それでもいい

彼の美しい姿が見られるのなら


ある日突然、彼は姿を見せなくなった

いつものようにパンを池に落とす

でも、よってくるのはただの鯉

次の日も、その次の日も

よってくるのはただの鯉

彼は私の前に姿を見してはくれなかった

どうして どうしてなの

気付くと私は食パンをまるごと一枚、池のまん中に投げていた

ぼちゃんという音が虚しく響いた

その日以来、私は池に行かなくなった


続きマスよ

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