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1人では戦えない僕と、仲間達  作者: アッキ@瓶の蓋。
第一部 王都危機

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7.回復術師

回復術師と書いて、ヒーラーと読ませる。

と言う訳で、ヒーラーのイスカちゃん登場回です!

 結局、ネフィーは明日の船の便は取り付けたが、その代わり宿屋の予約は取れなかったみたいである。

 その時は落ち込んでいたが、僕が代わりに取っていた事を知ると途端に笑顔になった。現金な奴である。



 とまぁ、そんな訳で僕達は『ウミネコの餌場(えさば)』に来ていた。

 2人はテーブル席でジュースを飲んでいる。ちなみにクレイノスはアップルジュース、ネフィーは野菜ジュースを頼んで飲んでいる。ちなみにパーティー料理でフォルツノの丸焼きやノースポテトのポテトフライを頼んで食べている。ちなみに費用はクレイノスの方で払ってくれるらしい。ありがたい事だ。存分に 感謝して食べとけよ、ネフィー。



「マスター、来てるかい?」



「おぉ、兄ちゃんか。来てるぜ、ヒーラーの子」



 そう言って、マスターはほいほいと向こう側に手を振る。

 そこにはちびちびとホットミルクを見る女の子が居た。年はどう見ても、僕達より幼いがどうやら彼女がヒーラーらしい。

 とりあえず、僕は近くによって話しかける事にした。



「……あなたがマスターの言っていた人ですか?」



「あぁ、ヒーラー募集している者だ。初めまして、エンチャッターのアイクール・パルジャだ」



 そう言って、僕は彼女に手を差し出しながら彼女を眺めていた。



 小柄な、幼い体躯。眩いばかりの金色の髪を肩にかかるくらいまで伸ばし、髪と同じ色の金の瞳をこちらに向けている。触ったら柔らかそうな頬に、幼さを助長させる愛らしい童顔。

 気品溢れる白の法衣に、首から金色のネックレスを付けている。腕や法衣の裾には白のフリルが付けられていて、可愛らしい黒のブーツを履いている。



「えっと、私はイスカ・セドドラです。ヒーラーです。よろしくお願いしますです」



 ペコリ、と彼女は頭を下げた。僕はお返しに僕は頭を下げる。

 とりあえずヒーラー、回復薬の彼女は逃がすには惜しい人材だ。話を進めて是非とも仲間になって貰わないと。



「僕達は王都に行くんだけど、君の行き先は?」



「えっと、あのですね。私の行き先も王都なので、あなたがたのお話は渡りに船なのです」



 ……それは助かる。なにせ、僕達のパーティーにヒーラーはいないし。行き先が同じなら、嬉しい限りである。



「じゃあ、お互いの利害が一致した所で。ジュースで乾杯と行こうか」



 僕が彼女にグレープジュースのコップを向けると、彼女も慌てながらも牛乳のコップを向ける。



「では、お互い協力し合うと言う事でー」



「-乾杯、なのです!」



 そして、僕達のグループにヒーラーのイスカ・セドドラちゃんが加わったのであった。

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