10.出発
「じゃあ、行ってきます」
と、僕はそう言ってマフラーを自身の首に巻き付けて、コートをしっかりと風が入り込まないように着込む。そして鞄の中に紹介状と銃、そして”あれ”を中に入れて置く。この”あれ”だけは無くしてはいけない。だってこれが無いと言った意味が無いんだから。
「準備は出来たかい? まぁ、僕が付いて行くと良いと良いんだけれども、僕はエレニアと一緒にやる事があるからね」
「全く……。今の財政状況でさらに正式メンバーを1人ほど増やすのは難しいんですけれども。
……アカツキさんでしったけ? 彼女を雇うのは本当に得になるのかい?」
「ハハハ……。結果は後で分かるさ」
「……。そんな後の事を心配しても何もならないと思うんだけど……」
セベアさんはエレニアさんにそう言われて「へへへ……」と笑う。どうもセベアさんとエレニアさんはアカツキさんと言う女性を雇うのに居なくてはいけないらしく、ここを離れられないらしい。だから僕と一緒にあそこに行くのは無理らしい。
ちなみにネフィーとイスカちゃんの2人はこのテスカロテ大陸にあるトナニア山の近くに謎の工場が新設されたらしく、マルスさん他3名、合計6名で調査に行くらしくて僕と一緒に行くのは無理らしい。
だから僕と一緒に行けるのはミスロスくらい。
ちなみにミスロスは既に外で待っててくれている。そろそろ行かないと寒さのあまり、雪だるまでも量産していそうなので早速行く事にする。
「じゃあ、アイクール君。ミスロスさんと一緒に何とか辿り着いてね。
テスカロテ大陸の中でもかなりの極寒山、ナル―ニャ山の中腹にあるとされるテスカロテ大陸の職業紹介所、ソーマリルへさ」
僕、アイクールは決意していた。
そのソーマリルに辿り着き、新しい。エンチャッターを超える職業を見に付けてみせる!




