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1人では戦えない僕と、仲間達  作者: アッキ@瓶の蓋。
第三部 新天地

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4.洞窟再会

 雪山を進んで行くと共に、洞窟が現れる。



「これは……」



「どうやら街まで行くにはこの洞窟を通らないといけないみたいデスね」



 と言う、ミスロスが指す場所には、『ヒュペリヒト行き洞窟』と洞窟の入り口の上に、文字が書かれていた。どうやらヒュペリヒトと言う街に行くにはこの洞窟を通らないといけないみたいである。



「とりあえず行くか……」



「糞マスターの仰せのままに……デス」



 そう言って、僕達は洞窟へと入って行く。

 洞窟の中を進んで行くと、氷のように硬い水色のスライムの魔物、ヒエビエマッドや赤い面を付けた頭に笠を載せた魔物、ナマハゲや自らを凍らせて強さを求めた宝箱の魔物、ファイトミミックなど多数の魔物が居たが、その全てはミスロスの手によって葬られた。

 どうやらミスロスは相当強いようである。



「これならばまぁ、大丈夫かな?」



「マスターは役立たずデスが、私は、非常に優秀な精霊だったので良かったデスね、マスター」



「全く……そうだな」



 確かにこんな洞窟で1人で行こう物ならば、無理だろうからな。



「そう言う所から言えば、ミスロス。助けてくれて感謝する」



 そう言いながら、僕はミスロスの頭をぽんぽんと叩くと、ミスロスは顔を赤らめる。



「……全く。糞マスターはどうやら、前のマスターと同じですね」



「前のマスター? それってもしかして、アレシル大陸のガイテック王国を作った一組の男女の男の方、ブラギマー・ウルウスの……」



 そう言って話を進めようとすると、



「わぁお! 生きてたのかい、それはびっくり仰天! これはブラウンベルが喜びそうでして~!」



 そこには見覚えのある女性の姿があった。



 紫色の髪を肩の少し下辺りまで伸ばした、紫色の瞳を持つ整った顔立ちの美少女。しかし彼女の眼には黒いクマのような物が出ており、彼女の魅力は半減している。

 金色の星マークの入った軍用の帽子を被っており、黒地に赤いラインの入った軍服を着ている。左ポケットには白いひらひらの布が付いており、右ポケットには金色の星のバッジを付けている。そして彼女の首には手編みのマフラーが巻き付けられていた。

 そいつはヴィシュヴェテル・アシュタンダ。魔女帝国の魔女の1人で、石炭戦隊なんて言う変な魔物を出して戦って来た魔女だ。



 ……と言うか、この前も洞窟だったし。こいつはもしかして洞窟を行くと、居ると考えれば良いんだろうか?



「本日はこちら~。この前の石炭戦隊よりも強いからお気を付け~。カモーン、ニューメンバー!」



 そしてヴィシュヴェテルの後ろから変な人間が1人現れて、ヴィシュヴェテルの前に現れる。



 そいつは一言でいえば(さそり)の騎士。

 身体つきは筋肉質でそれなりに高い。腕や足が赤い鱗で覆われているのを見て、こいつはリザードマンの一種だと判明した。そして右腕には蠍のようなはさみになっており、左手にはボウガンを手にしている。黒光りする蠍を思わせる甲冑と兜で身を包んでおり、その槍のように尖った尻尾には紫色の毒が塗られている。



「ヴィシュヴェテル作成魔物、『ヤハリ・サソリ・デ・ナイト』降臨!」



 そんな蠍を思わせる武装を施されたリザードマンの騎士、『ヤハリ・サソリ・デ・ナイト』は



「スピー……スピー……スピー……」




 ――――――――眠りこけていた。

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