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1人では戦えない僕と、仲間達  作者: アッキ@瓶の蓋。
第二部 冒険開始

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11.幽鬼街路灯

 ロビーに行くとそこには、エレーマ、そしてフィンザが杖を持って魔物を見つめていた。

 なんとロビーにかけられたシャンデリアが魔物になっていた。

 巨大なシャンデリアのような身体をした銀色の魔物で、身体を周りを囲むように紫色の炎の蝋燭が数本立っている。そして、紫の炎の瞳を付けた大型魔物。



『ゆらり、ゆらり。恨みは恨んで恨まれる。君達の恨みは全て我が引き受けよう』



 幽霊族の大型魔物、幽鬼シャンデルセンは『ケケケ……』と笑いながらくるくると回転していた。笑うと共に蝋燭は紫の炎を大きくなっていた。エレーマとフィンザはそのシャンデルセンを強く睨み付けていた。



「……ッ!」



 あの魔物は知っている。何せあの魔物はここ、ユノセティ遊園地が皆に恐れられていた理由だからだ。

 幽霊型魔物、幽鬼シャンデルセン。ここで科学者が幽霊族の魔物の実験を知っていたのは覚えているだろうか? 実はこの幽鬼シャンデルセンはその科学者の研究の成果と呼ぶべき魔物の1体で、この魔物は戦った人間の感情を読み取る事が出来るのだ。そしてこの幽鬼シャンデルセンは周りのお化けを強くする事でも有名な魔物である。

 エレーマとフィンザが強く睨み付けているのは、何か隠したい秘密でもあるのだろう。感情を読み取ると言う事は、秘密も暴くのも同じだからである。



『ゆらり、ゆらり。貴様らの光魔法は全て喰らわない。何せ、すべて読んでいるからだ』



「黙れ、この幽霊! あなたが居るだけでホテルランキングが下がるんですよ! 喰らえ、ライトロード!」



「兄やんの言う通りだ! ライトニングアロー!」



 エレーマは白い光の銃弾を作り出して発射して、フィンザは金色の光の弓矢を発射した。

 そして白い光の銃弾と金色の光の弓矢は幽鬼シャンデルセンへと向かって行ったが、幽鬼シャンデルセンは攻撃を避けていた。



『ゆらり、ゆらり。悩みを抱えた者とそれに付き従う者。そんな者達にこの幽鬼シャンデルセンは負けはしない』



 幽鬼シャンデルセンは魔法を発動させたようで、魔法紋が幽鬼シャンデルセンの周りに現れる。そして詠唱が終わり、魔法紋が消えて巨大な紫の炎を出現させる。巨大な紫の炎はエレーマとフィンザを吹き飛ばしていた。



「ッ……!」

「キャッ……!」



 エレーマとフィンザはその紫の炎に吹っ飛ばされて、壁に当たり気を失っていた。



「……! おい、メティア! 助けに行った方が良いんじゃ……!」



 今まで僕はただ淡々と見殺しにするために傍観(ぼうかん)していた訳じゃない。

 1つは相手の攻撃パターンを見て、どうエンチャットするかを見極めるためだ。エンチャッターは補助職、そしてエンチャットを全部するとかなり時間がかかる。故にエンチャッターは相手に合わせて何をエンチャットするかを決めるのだ。

 そしてもう1つはメティアの証言からだ。メティアの証言だと大型幽霊族魔物と大型機械族魔物が居ると言っていた。けれどもメティアの証言にあった大型機械族魔物が居ないため、出るまで隠れていたがったのだが……。



 これ以上やるとエレーマとフィンザが死んでしまう。

 流石に僕も、人の命を懸けてまで傍観したいとは思わない。



「……。了解、した」



 メティアはそう言って、黒い炎を作り出す。

 多分、あの炎はヘイスフレア。炎を作り出す魔法である。

 ヘイト系は当たると強く相手を惹きつける魔法で、良く味方が危ない場合に(おとり)役を引き受ける場合に使う魔法である。



 どうやらヘイスフレアで、幽鬼シャンデルセンの注意をこちらに惹きつけるつもりなのだろう。



「喰らえ、ヘイスフレア」



 そしてメティアはヘイスフレアを幽鬼シャンデルセンに当てる。ヘイスフレアに当たった幽鬼シャンデルセンは目の前に瀕死(ひんし)の者が居るのにも関わらず、こちらに注意を向けていた。そして瞳の紫の炎が一瞬大きくなると共に、こちらに飛んで向かって来た。

 そして僕達2人の前に立つ。



『ゆらり、ゆらり。恨みは恨んで恨まれる。恨みを全て引き受ける我だが、こう言う恨みは初めてだ。故に君達にはとっておきの恨みをぶつけよう。

 ゆらり、ゆらり、ゆらりんと……』



 幽鬼シャンデルセンはそう言いながら、周りの蝋燭の炎をさらに大きく燃え上がらせていた。

 そして幽鬼シャンデルセンの銀の身体の下から鉄の鎖が床へと落ち、『ケケケ……』と高らかに笑いながら僕達へと迫って来たのであった。

何かこう言う魔物を出して欲しいなどのアイデアがありましたらメッセージなどでお送りしてください。出来る限り採用したいと思いますので。

では、これからもよろしくお願いします。

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