7.道中
メティアの魔法、ビルドハウスの魔法があって本当に良かった。
僕達は即席の家で一泊した後、ルドラオン海岸に向かって行った。
けどルドラオン海岸に行くまでには、廃墟の遊園地、ユノセティ遊園地がある。幽霊族が居たりして、大変面倒なのだが。
「ユノセティ、遊園地、大変。幽霊族、大変」
「まぁ……確かに厄介だよな。うん」
幽霊族とは、その名の通り幽霊型の魔物なのだが一部の物理攻撃が効かないのである。
さらに幽霊族は夜だと一部の幽霊族魔物は異常と呼べるまでに強くなるからな。また、一部の者からはお化けと言う事で異常なまでに怯えてしまうのである。特にネフィーなんかは幽霊族は異常に苦手にしてるし……。
ネフィー……か。
あいつ、ウルテックで大人しくしていれば良いんだけど……。
勝手に出歩いていると言う可能性も捨てきれないし、『オレはこんな場所で大人しくしていられるほど、真面目じゃねぇんだよ!』とか普通に言って出そうである。まぁ、無事なら良いんだけど。
「あぁ、その件なら心配しなくて良いさ」
と、僕達の前を歩いていたクルスがそう言って来る。
「前にも話したかもしれないけどさ、僕以外の王族はどこか別の地域を統治したりしてるって話。
ユノセティ遊園地はエレーマ兄さんが土地開発してね、ユノセティ宿泊地として生まれ変わっていると言う話だぜ?」
「「ユノセティ、宿泊地?」」
え……? あのユノセティ遊園地はとある科学者が幽霊族の研究をしていた場所で、沢山の幽霊族が居ると言う場所なのに……。
と言うか、エレーマ・ウルウスはあの幽霊族を倒して、新たに別の物を建てたのか……。
そりゃ、凄いな。ウルウスの奴らが凄いと言われる由縁も分かる気がする。
「まぁ、兄さんも全部倒したとは言ってなかったし……。心配だから、これでも持っていれば?」
と、クルスはそう言って、僕の手の上に1本の短刀を置く。
渡されたのは青色の短刀。どこか神聖な感じがしており、鞘には見た事のない古代文字が刻まれている。と言うか、この短刀……どこかで見たんだけど。
「なぁ、メティア。この短刀……どこかで見た事ないか? 具体的には王城で」
「……? 言われて、みると、見た、事が、ある、ような、気が、する、かも……?」
……まさかこの青い短刀って……。
「なぁ、クルス。この短刀って、もしかして……」
「あぁ、そうだよ。それはウルウス王国の宝剣の1振り、ミスロスだよ」
……。
…………。
………………。
「「えぇ―――――――!」」
と僕とメティアは揃って驚いていた。
えぇ―――――。もしこれが王家の人間にばれたら僕達、盗難罪とかで怒られたりしないだろうか?
下手したら捕まって大変な事に……。
この冒険が終わったら、ちゃんと返しておきますから。
許してくださいね、国王様?
幽霊族が意外と2人に怯えられていますけれども、幽霊族はかなり厄介な存在です。
要するに、幽霊族は夜になると強くなるモンスターだと思って貰えれば良いです。
また一部の人が死んだり、物が恨みを持つと、幽霊族になったりします。
それが幽霊族です。
また、何かこう言う魔物を出して欲しいなどのアイデアがありましたらメッセージなどでお送りしてください。出来る限り採用したいと思いますので。




