16.幼馴染説明
チルドレート・グランド。
メティアの話を総合すると、彼女が言っていた白魔女学校の卒業生らしい。
チルドレート・グランドは白魔女学校の中でもとりわけ優秀らしく、特に金属を錬成する錬金術の魔法にたけているらしい。また魔法に関係ないのだが、狙撃技術が特に優れているらしい。
「彼女は、魔法帝国、と言う物を、作った、みたいで」
「魔法帝国? 聞いた事のない帝国だな」
恐らくそのチルドレート・グランドが作った、良く分からない帝国なのだろう。
「『魔女は人よりも優れている。故に我々は自分勝手にして良いに決まっている』と言うのが、彼女の、彼女達の、主張、なのでして。
同じく、魔法使いの、ブラウンベル・グランドと、ヴィシュヴェテル・アシュタンダの、2名の、魔法使いと、行動を、共にしている、らしいです」
そいつらが魔法帝国として何かしているのだろうか。
「ブラウンベル・グランドは、チルドレート・グランドの、妹で、禁術の、薬品魔法を、使う、魔法使い。ヴィシュヴェテル・アシュタンダは、禁術の、生物魔法を、使う、魔法使い」
なるほど。あの緑猫、グリーン・キャットを作ったのがそのアシュタンダと言う名前の魔法使いで、あの猫が飲んでいた巨大化薬はチルドレート・グランドと言う名前の魔法使いが作っていたと言う事なのだろう。
「で、魔法帝国は、この王都を、乗っ取ろうとしている。だから、ここに、危険勧告を、しに来た」
「それで何で僕が、ここに呼ばれたんだ?」
僕はメティアにそう聞く。
「そ、それは……//////」
僕の質問に彼女は何故か戸惑っている。
どうしたのだろう。そんな難しい質問はしていないのだけど。
「だ、だって、会いたかった、んだもん。久しぶりに、アイ君に」
そう照れながら言う彼女は、とても可愛らしく思えた僕なのであった。




