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私の玉の輿計画!  作者: 菊花
本篇
44/101

四四、友との対話

腕を組み、王城の暗い廊下の壁にもたれ掛っていたオルスは、奥の方から小さく足音が近づいてくるのに気が付いて預けていた半身を壁から起こしそちらの方へと目を向けた。

じっと見つめていると、その足音はどんどん大きいものへと変わり、向かって来る人物が手にしている明かりが薄くその顔を照らし出す。

照らされた顔は予想通りよく知った、そしてこうやってずっと戻るのを待っていた人物のもので、オルスは待ち続けた疲労とそれからいよいよ解放されるという安堵の入り混じったため息を一つ吐き出した。

どうやら、その人物もオルスに気が付いたらしい。一度、訝しむように足を止め、そしてもう一度進みだしオルスの前までやってくる。


「よお、アル」


とりあえずそう声をかけると、アルフレッドは薄く微笑みを浮かべ軽く首を傾げて見せた。


「こんなところで何をしているんです? オルス」

「何って貴方様を待っていたんですよ」


そうでなければ夜ももう遅いというのに、わざわざアルフレッドの、王城内に与えられている部屋の前に立っているわけがない。

けれど、いつもにはないオルスのその行動をアルフレッドはやはり不審に思ったらしく、いつもの微笑みを張り付けたままで推し量るようにさらに問いかけてきた。


「何か用でも?」

「ああ。いくつか聞かせてもらいたいことがあってな」


ニヤリと笑うオルスにアルフレッドは「何をです?」と笑みを返す。

それはいつもの笑顔と比べてとても些細な違いでしかないけれど、長い付き合いだ。分からないはずがない。少しだけその笑顔が警戒するように強張ったのが分かった。やはりなにか隠していることがあるな、と確信するにはそれで充分だ。

ジェルベといいアルフレッドといい、すぐにオルスを除け者にしようとする。二人だけでこそこそと勝手に何かを進めていて、オルスが事実を知るのはいつも一番最後。何もかもが終ってからということも少なくない。

それは仕方がない部分もあるとオルスも理解してはいるけれど、やはり腹立たしくもある。

オルスは改めてアルフレッドと向かい合い、いつもは苦手な彼の笑顔に負けぬよう威圧感を出し顔を険しいものに変えて問いかけた。


「陛下と二人、あの女を使って何を企んでやがる? なんかあるんだろ?」


その言葉に、アルフレッドがスッと身に纏う雰囲気を固いものに変えた。

そして無言のままアルフレッドは懐から取り出した鍵をオルスの脇にある部屋の扉に差し込みそれを回す。

「……入りなさい」


一度振り返ったアルフレッドがその扉を静かに引き開けながらオルスにそう命じた。


「……ああ」


他人に聞かれるわけにはいかないということだろうか。

オルスは一つ頷いてからその部屋の中に足を踏み入れた。


今までにもたった数度しか入ったことがないけれど相変わらず何もない部屋だ。

王城内の、しかも宰相である彼の私室だということもあって調度品は高級なものだけれど、ただそれだけで極めて物がない。定住しているわけではないからだということもあるのだろうけれど、それにしても部下である武官たちの、足の踏み場もないほどに物が散乱している寄宿舎の部屋とは大違いだ。

けれど、何となく落ち着かないその空間の中で一つだけ違う色を放つものが片隅の机の上に相変わらずひっそりと置かれているのを見てオルスはふっと小さく笑った。

掌に乗るくらいの小さな、木造りの人形。三角帽子と服の部分が黄色の塗料でぬられているそれと色違いの物を、オルスも今でも大切に持っている。

昔、四人で城から抜け出して花祭りに行ったときに参加したゲームの景品だったものだ。


『ジェルベ様は青を。アルフレッドが黄色で、オルスが緑。わたくしは赤ね』


四人の宝物よと、嬉しそうに、大切そうにアリスはそれを胸に抱いて微笑んでいた。

何も知らず、幸福だったあの頃。


「なあ、アル」

「なんです?」

「あの人形、陛下は今どうしてるんだ?」


オルスが指でそれを示すとアルフレッドは複雑そうに微笑んで首をゆるく振った。


「……さあ。どこか奥深くにでも仕舞い込んでいると思いますよ。さすがに捨てはしないでしょう」


その返答にオルスは「そうか」とだけ呟く。

この扱いの差は悲しく悔しいものではあるけれどそれでも仕方がないのだということくらいオルスにだって分かっている。それだけの傷をジェルベはあの時に負ったのだから。

だからこそ、


「オレさ、不思議だったんだ。なんで、アリスの名前を聞く事さえも嫌がる陛下があの女を妃にするなんて話になってるのかって。名前だけで嫌なんだ、同じ顔が目の前にあるなんて辛い以外の何物でもないはずなのに本気なのかって」


あまりにもよく似ている。だからジェルベは彼女を選んだのだと皆が噂している。

けれど、とオルスは思っていた。

だからこそ苦痛なのではないのだろうか、と。

アリスが生きて戻ってきたというのなら話は別だろうが、あれはアリスじゃない。良く似てはいても別人だ。

例え、顔だけじゃなく建国記念パーティーのときに見た彼女のその仕草一つ一つがアリスを思わせるものであっても、その声が同じように透き通るような美しいものでも、あれは違う。そう断言できる。

それなのに、今まで身代わりを欲しているようには見えなかったジェルベが何故か迷うこともせずあの女を選んだ。

一体何の心境の変化だ、とずっと疑問に思っていた。


「でも、これって全部陛下とアルの策略だろ? 一体何を企んでる」

「……なにも企んでなどいませんよ」


あくまで白を切りとおすつもりか、とオルスは肩を落とした。

この部屋に入るよう促されたとき、もしかすると話す気があるのかと思ったがどうやらダメだったらしい。

それはつまり、オルスにさえも知られては不味いことなのか、それとも王家の問題だということで線引きをされているのか。

どちらにしてもこれ以上聞き出すことは不可能なのだろう。オルスは一度諦めのため息を吐き出して、頭を切り替えた。


「まあ、それはこの際どうでもいい。それよりもこんな茶番いつまで続ける気だよ。他に方法とかないのか?」


目的よりも、今はそちらの方が重要だ。せめて終わりが近ければ、他に方法があるのならば。そう思って、わざわざこうやってやってきたのだから。

けれど、アルフレッドはオルスのその問いかけに、何が言いたいとばかりに不審げに眉を寄せた。


「それは、どういう意味です?」

「どういうって、そのままの意味だ。他の方法だよ。何も知らされず誤解して、このままじゃあいつが、エリカが可哀そうだ」


逆にそれ以外に何があると訴える。けれど更にアルフレッドは眉根を寄せてオルスに訊ねてきた。


「なんでエリカ・チェスリーが可哀そうなんです?」


とぼけたような声。

心底、その意味が分からないと言った様子で話が全く通じていない。それに気が付いたオルスは少し苛立って声を荒げた。


「あいつが陛下のこと好きだからに決まってるだろ! それなのにこの茶番のせいでエリカ傷つけられて不安がってるって言ってるんだよ」


けれど、それに対してアルフレッドはきょとんとした後、首をぎこちなく傾げて見せた。


「……は? エリカ・チェスリーが陛下を?」

「は?って。まさか、……知らなかったのかよ」

「ええ、まあ。……それは、あなたの思い過ごしなどではなく?」


そのアルフレッドの態度はとんでもなく疑わしげでオルスは今度こそ本当に苛々して頭を荒々しく掻いた。


「本人に聞いたんだ。思い過ごしなわけねえだろ。あーくそっ、マリアは知ってると思ってたのに、あいつ一人でどこまで強がってたんだよ」


アルフレッドが知らなかったということはマリアもエリカの気持ちに気が付いていないということだ。彼女がアルフレッドに情報を流していないわけがないのだから。

でも、確かに城内で何度か見かけたエリカは空元気にしか見えない笑顔を浮かべて明るく振る舞っていたけれど、まさかマリアにすら気づかれていないほどずっとそうやって過ごしていたとは思わなかった。

強がって、誰かに縋ろうともせず一人で耐えて。


「ほんと、バカな奴」


思わずそんなつぶやきが漏れる。何故そこまで頑なになる必要があったのだろうか。訳が分からない。

それでも、

折角もう一度力強く負けたくないとエリカは顔を上げたのだ。

もう、再びあんな状態になんか戻らなくていいようにしてやりたい。そのために今の状況を何とかしてやらなくては。この状態をあまり長引かせるべきじゃないのだ。

そう決意を新たにするオルスに、けれど何か深く考え込んでいる様子だったアルフレッドがどこか釈然としないような視線をオルスへと向けてきた。そして訝しむようにその口を開く。


「しかし、最近城中に流れている噂ではエリカ・チェスリーは貴方と、と」

「そんなのただの噂だ。噂。分かってたからどうせ今までほっといたんだろ?」


そうでなければ、アルフレッドが黙っているはずなどないのだ。


「そうですね。一応私は貴方を信用していますから」

「そう言われると逆に心が痛むな」

「何がです?」

「いや、別に」


予想していた通りちゃんと振られたのだからあの告白は許容範囲内のはずだ。そう自分に言い聞かせて首を横に振るオルスに「ふーん」と言ったアルフレッドが、その時急に何かに思い当ったようににっこりと冷笑を浮かべたのを見てオルスは途端に顔を引き攣らせた。

嫌な寒気が背筋を伝う。


「しかしそれならば、貴方は彼女と毎日何をなさっているんでしょう? 火のないところに、と言いますし丁度良かった。一度貴方にお聞かせ願おうと思っていたんですよ」

「あーー、それはだな……」


これまで何故か訊かれなかったから油断していた。オルスは一歩後ろに下がり目を泳がせてなんとか誤魔化す術を探す。


「それは、なんですか? オルス?」


けれど、アルフレッドの笑みはさらに深さを増しオルスを追いつめる。

笑顔が、怖い。

オルスは仕方なく観念することを決めた。無理だ。逆らうのは自分にとって良い結果に繋がらないと感じ取ってしまったから。

それでもやはり少しだけ躊躇ってぼそりと口を開いた。


「……頼まれて護身術を教えてるだけだよ」

「護身術って、……まさか、彼女に剣を持たせてたりするんですか!?」


驚いたように、珍しくアルフレッドが声を荒げたのを聞いて、不味いと思ったオルスは必死に言い繕うことに専念する。


「使わせてるのは練習用の短剣だし、それも毎日最後に取り上げてる。それに大したことは教えてない」

「何を勝手なことをしているんです。まったく。何故そんなことを?」

「守りたいものがあるってさ。そのために何があっても生き抜けるだけの力が欲しいらしい」

「守りたいもの……?」

「あいつさ、本当に陛下のこと好きなんだ。だから守ろうとしてる。陛下だってそうなんだろ? 本当はそうしたくなかったのに何か理由があってエリカを遠ざけたんだろ? オレさ、今更だけどやっと分かった。陛下はいつも、誰に対してよりもアリスに優しかったけど、違ったんだ。あれはそういうんじゃなくてアリスを傷つけないようにしたかった、ただそれだけだったんだろ?」


今まで、ジェルベがアリスに向けていた感情は特別なものなのだと信じて疑ったことなんかなかった。

だからこそ、ジェルベはフルトのことがあった後すぐにアリスとの婚約を決めたのだと、そう思っていた。

けれど、ジェルベがエリカと関わるようになって、そして、今日一瞬だけジェルベが自分の後ろに隠れたエリカに向けた眼差しを見て、漸くそこでそれは間違いだったのだと理解することが出来た。

違ったのだ。あんな風に苛立たしげで苦しそうな目がアリスに向けられたことはなかった。アリスと二人でいても、あんなふうに取り返したくて堪らないといったように手をきつく握りしめる姿など一度も見たことがなかった。

つまり、そういうことだったのだ。

それなのに、


「この件のせいで思いっきりあの二人すれ違ってる。どうにかならないのか?」

「なりませんよ。それに、この件がなくても彼女と陛下は、」

「敵かもしれないから近づけるわけにはいかない、か」


エリカに疑いがかけられている限り、この用心深い男は絶対にそれを許さない気だろう。

疑いを晴らすことさえできればと、そこまで考えてオルスはふとエリカが言っていたことを思い出した。


「そう言えば、最近、エリカのこと観察してるんだって? 何が目的だ。急にそんな風に動き出したってことはもしかして何か掴めたのか?」


だが、もし何かを掴めたのならもっとコトは大きく動いているはずだ。それなのにやけに慎重でそのうえ、どうやらアルフレッドは自分自身でそれを確認しようとしている。まだはっきりとしていないのだろうか。


「なにが分かった?」


そう問いかけたオルスにアルフレッドは左右に首を振る。ならば最後の悪あがきなのかとオルスは息を吐き出しかけて、それを途中で止めた。

そのアルフレッドの瞳がきつく閉じられて苦悩にも似た何かを感じさせたから。


「アル?」

「こんなこと……、分かれと言う方がおかしい」

「それってどういう意味だ?」


こんなこと。

それは何を意味しているのか。もしかするとだいぶ深いところまでアルフレッドは掴んでいるのではないか。そんな口ぶりだ。

けれど、アルフレッドはオルスの問いかけに答えることはなく、しばらく間をおいてから思い直したようにやけに真剣な顔をオルスへと向けてきた。


「ねえ、オルス。彼女の守りたいものって本当に陛下なんですか? もし、家族と愛する人間が同時に命の危機に瀕して助けを求めているとしたら、貴方ならどちらを助けようと思いますか?」

「それは、……エリカの家族がアブレン側にいるっていうことか?」


先ほどの会話の流れから考えて、つまりそう言うことなのかとオルスは小さく目を瞠った。そんな話は聞いていない。

けれど、そんなオルスに対してアルフレッドは視線を下へと落とす。


「……いえ、それは分かりませんけど」

「なんだか煮え切らねえな」


それはなんとなくいつもの強引に、そして勝手に話を進めていくアルフレッドらしくない態度だ。

そんなアルフレッドに首を傾げながら、先ほど訊ねられたことについて考えてみる。

愛する人間か家族か……。


「どっちを助けるかなんてそんなの人それぞれだろ。オレの家族なんてアルも知ってるとおりあの老いぼれ祖父さんだけだしなあ。先が知れてる。まあ、そんな相手もいないから助けはするけどな。アルこそどうだよ。家族かマリア、どっちを選ぶ?」

「何故マリアがでてくるんですか」

「違うのか? まあどっちを選ぶにしろ出来ることなら両方助けたいと思うんじゃないか?」

「それは不可能です」


それは驚くほどにはっきりとした断言。

オルスはそんなアルフレッドに再び眉を顰めた。


「アル。お前、いったい何をどこまで掴んでる?」


そのオルスの問いかけに、やはりアルフレッドが答えることはない。

だけど、それは無言の肯定と言うものだ。

エリカの家族か、またはそれに近い誰かがアブレンにいる。そう思って間違いないだろう。

エリカはその人物を盾に脅されているのか? それならば性質が悪いけれど、でもそういう切羽詰まったようなところは当初のエリカからはとても感じられなかったし、そもそもアルフレッドの質問の仕方自体おかしい。まるでその人物とジェルベが同等の立場とでもいうような。


どういうことだ?


頭を捻ってみても、ヒントが少なすぎてそれ以上突き止めることは不可能だ。

けれど、と思う。同等の立場であるならば、どちらも優劣など付けられない状況であるならば、きっとエリカが選ぶ道は一つしかない。


オルスは息を大きく吐き出して再び静かに、けれど深く空気を吸い込んで覚悟を決める。

これは、ジェルベの治めるこの国の平和と安定を望むアルフレッドには納得してもらえないことだろうけれど、それでもエリカを敵だと思われるよりはまだいいだろう。

そう思って、あえて黙っていようと思っていたことを打ち明けることにした。


「アルはまた勝手なことしたって怒るだろうけどさ、オレ、エリカにアリスのこと全部話したんだ」

「オルス」

「分かってるよ。本当は陛下の弱点になってることなんて話すべきじゃいんだろ? 分かってたけどさ、でも必要だとも思ったんだ」


諦めのような深いため息がアルフレッドから漏れて、オルスはそれを苦笑を浮かべて受け流す。


「困った話ですがもう話してしまったことはどうしようもありません。で、それがどうかしましたか?」

「アリスの死んだときのこと聞いたエリカな、怒ってた。命はたった一つしかないのに大切にしないといけないのに自ら手放すなんて許せないって。そんな人に負けたくないって。泣きそうになりながら怒鳴り散らしてた」


確かに褒められた死に方ではないけれど、きっとアリスにだってやむを得ない事情があったはずだ。なのに何があそこまでエリカの気に障ったのか、何故あそこまでの起爆剤になったのか、実のところよく分からない。

けれど、目の前のアルフレッドはそれに思い当る節があるようにその瞳を横に流し、何かを考え込むように引き結んだ口元に手を添えた。


「手放すなんて許せない、ですか」

「ああ。そんな人間がさ、どっちかをやすやす見捨てると思うか? あいつさ、バカだとしか表現できないくらい真っ直ぐなんだ。こうだって決めた道に無茶でも自分が傷ついても立ち向かっていくんだよ。だからさ、きっとあいつなら両方とも助けようと必死に頑張るんだと思う。簡単にどっちかを裏切るなんて出来るはずがない」


戦いたいわけじゃなく守りたいと言ったエリカは、大人しくどちらかを敵に回す道をきっと選ばない。

絶対にエリカならば両方を助けられる道を探す。そして、恐らくそれがエリカの言った“自分にしか出来ない守り方”なのだろう。

実際に戦となればそんな甘いことなど言ってられないだろうが。


「それがあなたの彼女に対する評価ですか?」

「ああ」


「そうですか」とアルフレッドは小さく頷いた。そして、


「父も、似たようなことを言っていましたよ」


静かな声でアルフレッドがそう言ったのを聞いて、オルスは思わず問いかける。


「は? なんであのおっさんが」


あの二人に大した関わりがあったような記憶もないのに、何故アルフレッドの父であるオードラン公爵がそんなことを言ったのか分からない。

けれど、アルフレッドは一人何かを納得したようにその海色の瞳をゆっくりと伏せた。


「もう少しです。あとは舞い上げた者たちを罠にかけて地の底に落とすだけ。ですから」


もう一度、海色の瞳が開かれ、覚悟を決めたようにその瞳は強い輝きを放つ。


「それまでもう少しだけ待っていてください。それが終れば陛下はエリカ嬢の元へ戻ります」

「それならきっとエリカも喜ぶな」


彼女を少しだけ信じてみることにすると言ったアルフレッドにオルスは満足げにニヤリと笑った。

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