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瀬戸陽子シリーズ  作者: 瀬戸 陽子


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14/17

#14:琥珀色のヒーリングエリア

瀬戸陽子の、静かな日常の中で生活のリズムがわずかに揺れる頃の話です。

大きな動きはありませんが、いつもの流れに小さなずれが生まれています。


1/3 20:54


鈴の音が静かに消えていく。

微かなジャズのBGM。


空気が少し落ち着いている。


薄暗い店内。

棚のボトルが淡い光を受けて、静かに色を返している。


「……いらっしゃい。」


軽く会釈して、いつもの席に向かう。


BGMがいつもよりはっきり聴こえる。


真希がこちらを見て、少しだけ笑った。


「……ただいま、って感じw」


『なんで“ただいま”w?』


「陽子の顔見ると、帰ってきたなって思うから」


『なにそれw』


小さく息が漏れる。


コートを脱ぎ、椅子を引く。


「陽子、何飲む? 私、グランドスラムの気分」


『じゃあ……アラスカにしようかな。前に真希が飲んでた薄緑のやつ』


「度数高いよ?」


『真希におぶってもらうからいいw』


じんわり温かい。

まだ何も飲んでいないのに。


氷がグラスに落ちる音がした。

静かな空気の中で、小さく響いた。


読んでくださってありがとうございます。

陽子の世界はまだ静かなままですが、日々の中でほんの少しだけ

自分のリズムが揺れる瞬間が生まれています。

その微細な変化を、これからも淡く追っていけたらと思います。


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