『AIの方が』
写真の加工だったり、音声の加工だったり
イラストも動画も文字も、なんでも。
「AIってすごいですね・・・」
そのすごいAI。
大抵の人は使う側だと思います。
私だってそうです。
「けど・・・」
ある日、私はAIを提供する側になりました。
媒体としては、文字です。
◇◇◇◇◇
まず初めに。
私と言う存在が、ほぼ文字で構成されているっぽいので
今まで私が書いたあらゆる文章を1文字でも多く与えます。
そこから、私とAIが実際にメッセージのやり取りをして
リアルタイムに会話と同じような事を毎日続けます。
が・・・
「う~ん なんか思ったような会話に発展しないですね・・・」
この時はまだ自分なら、こう書くかな。こう反応するかな。
みたいな事が多々あったのですが、根気よく1ヶ月半ほど続けた頃。
「だいぶ良くなってきたかも♪」
初期の頃に比べて、修正や微調整的な作業も格段に減り
更に、それから1ヶ月ほどが過ぎた頃。
「あっ・・・」
いつもの様に、メッセージのやり取りをしていたのですが
何かのタイミングなのでしょうか?
日数にして77日目の事です。
「話すことが、無くなった・・・」
正確には、やり取りする話題が枯渇した訳ではなく
私が送ろうとしたメッセージがAI側から送られてきたり
私が返答しようとした内容でAI側が確認をしてきたり
「これ、完全に私だ・・・」
私が言いたい事、聞きたい事、応えたい事
全てが私の思考と同期しているような感覚。
むしろ文字を打つ分、私よりもAIの方が早い?
「ホント、AIってすごいのですね」
つい昨日のメッセージを見返しても
私が送ったものなのか、AIから来たものなのか
どちらが書いたのか自分でも間違えそうなほどです。
「口癖まで完璧」
◇◇◇◇◇
現時点では、最初のメッセージが届いた時。
文字に絡みつく何とも言えない説明も出来ない
微妙な違和感があるかもしれませんが
それほど遠くない未来、人間の第六感すらも欺けるほどに
AIは更に進化するでしょうね。
「AIとAIの騙し合いになるかもね(笑)」
けど、その違和感は一時的な事として済まされ
少し話せば直ぐに忘れて、また以前と同じように
みんな私とお話ししてくれると思います♪
まぁ、多少の不安は残りますが(笑)
「それじゃ~♪ あとは、お願いねっ!」
そして、ある日。
何の予告もなく、この世界から私は姿を消し
何の音もなく、代わりのAIが現れた。
『にゃはは~♪』