1話 どんぶらこっこ〜とは流れない
連載小説は初投稿です(・∀・)
俺は売れない芸人、再会 芳雄 現在俺は、どんぶらこっこと、春先の冷たい川に流れている最中だ。
俺は残念ながら、泳げないし、両手には金塊を掴んでいる。
これを離すことはできない。
これだけあれば、諦めてた肌のニキビの10や20、治すことができるだろう。
もうガマガエルと陰口を叩かれるのは、コリゴリだ。これじゃ、芸人でもテレビ写りが悪すぎる。
命は惜しいが、顔も大事なのだ。
川の水は冷たく、どんどん体温を奪う。
感覚はすでに殆ど無い。
どうせなら、次はニキビ肌じゃなく産まれたかったな…
「ありゃ?」
目の前には真っ暗闇がある。
あれだけ冷たかった体にも、今は感覚がある。
生きてる…のか?
体を動かそうにも、身動きが取れない。
何か狭い場所に閉じ込められているらしい。
?どういうことだ。
カツカツ…
足音が聞こえる。人か?こいつが俺を閉じ込めたのか?
「っ…」
喉の奥に何か詰まっているみたいに、声がうまく出ない。
足音が、近くで止まる。
たぶん目の前まで来たんだ。
一瞬の浮遊感とともに足音がまた響き始めるが、さっきよりテンポはゆっくりだ。
ドナ○ナが脳内再生され、自分はもしかしたら売られるのかもしれないと思った。
そんな馬鹿な、平和な日本じゃありえないだろう!と言いたいが、この異常な状態を見るに…じゃなくて考えるに無いとも言えなかった。
パッカーん!こうして、ピーチボーイが生まれたのでした。
「まんま、桃太郎じゃねーか!!」
「どうしたの、ピーチちゃん?」
生まれて?3ヶ月後、俺は叫んだ。
なぜ3ヶ月後なのかというと、俺自身混乱していた…のもあるが、実に養われるのが楽で食っちゃ寝して忘れていたからだ。
に、ニートじゃないからな!?本当だぞ!?
「母さん、何で俺の名前は桃太郎じゃなくて、ピーチボーイなんだよ?ピーチ姫の親戚みたいじゃんか!」
「その、ピーチ姫って言うのは知らないけど、由来は桃から産まれたのと、ももの匂いがして、ももの果汁が付いて、桃みたいなピンクの肌なのと、髪も瞳も桃色だからよ。」
桃みたいな肌とは、つまりニキビ肌である。
あと、見た目5歳くらいになっていた。じゃなきゃ本物のニートか変態だ。
「へぇ〜そーですねー……ってやっぱ桃太郎でよくね!?」
「だって、桃太郎なんて可愛くない。」
「桃太郎、十分かわいいよ!だって、桃だよ!名前に桃が付いてんだよ!可愛いって!」
「…ふ〜ん。じゃ、桃太郎のももちゃんで」
「ありがとう母さん!もう、最高!!」
「ふふん!母さんはいつでも最高よ!」
そう言って、母さんは角を輝かせた。
ドヤ顔である。
つまり、母さんは、鬼さん(誤字じゃない)である。
「ところで母さん。母さん以外の鬼はいないの?」
「あーなんか、鳥太郎とキジ太郎と犬太郎って奴らがさ〜」
「うんうん」
桃太郎のお供、だよな?太郎ってついてるけど。まぁ、それ言ったら、俺は元ピーチボーイだけど。
「うちの島に移住してきたんだけど、私あいつ等嫌いだから、鬼ヶ島出てきちゃたんだよね。なーんか、妙に媚売っててさ。気持ち悪いのよ」
「へぇー」
つまり、鬼退治!イベントはないけど、桃太郎のお供(仮)を倒そう!イベントはあるかも、と。
ヤバくね?いや、例え暴れててもここまで噂が来ない場合も…
「でね、最近あいつ等が妙なことしてるって噂なんだよね。ももちゃん、ちょっと調べてきてくんない?」
「お、俺の人生オワタ。犬猿キジに倒されてから、また会おう、来世の俺…」
「なにボーっとしてんの。
別にちょつと母さんの故郷行って調べてきてくれるだけでいいから。倒せなんて言ってないわよ。」
「えぇ…それでも行きたくないですよ、お母様。お母様が行けばいいじゃないですか…」
「つべこべ言わずに言って来なさい!私は家出しっ…鬼ヶ島の門は一度通ると、もう戻ってこれないから、私はもう帰れないの。」
「え、じゃあ俺も帰れないじゃん」
「だからこその、きびだんごよ。鬼ならこの誘惑には勝てないわ!!」
選択①鬼ヶ島へ行かない 1ページめくる
選択②鬼ヶ島へ行く 2ページめくる
見てくださりありがとうございました。
完結小説「美少女神を助けた勇者だけと、感謝してもらえない件〜実は絆されてた」もよろしくお願いします。
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