表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Wolgade Fradm Online 〜バイトすらできなくなったので、ゲーム始めました〜  作者: 神楽天翔
一章 PvP大会までの不思議な攻略
23/31

1ー16話 トレインで迫る徘徊ボス

 禍月達はいざ行かん、ボスを倒しながら[ファヴニル]を避ける旅へ

「ボスってどう言うのがいるんだ天兎?」

「昨日も言ったけど、[ファステ森林]にはABが4体と徘徊ボスが1体いるよ」

「天兎ちゃん、その徘徊ボスって何?」

「徘徊ボスってのはそのフィールドのボスエリア除いてどこにでも現れるボスで、ABより強いよ」


 さらに天兎はボスの個体情報についても教えてくれた。


 東のABはポイゾナススパイダーと言い、毒液や麻痺牙による状態異常攻撃や、絲による移動阻害をしてくるデバフ特化らしい。

 西のABはドライブラビットと言い、単純だが、高い機動力からの突進や強い脚力からの蹴撃を得意としているようだ。

 南のABはゴブリンリーダーと言い、12体のゴブリンをお供として連れており、連携を熟し、HPが1割減るごとにゴブリンを増やしてくるらしい。

 北のABはヒュージスライムと言い、高いHPとDEFを誇り、酸による武器防具のDUR低下攻撃もしてくる持久型らしい。

 そして徘徊ボスはランページベアと言い、全体的に高いステータスに、周囲のMoBを全てを暴走させて集める。さらに、倒されるか相手が倒れるまで獲物を追い続ける。


 どれも個性的だが、今から向かうのは東のAB、ポイゾナススパイダーだ。

 状態異常は天兎の[回復魔法]の《キュア》で何とかなるし、絲による阻害は俺には効かない。Lv.差もあるので余裕があるかもしれない。


「もうすぐボスエリアだから、マジックバッグの中身確認しといて」

「了解、…………こっちは大丈夫だよ」

「こっちも大丈……………な!」

「お兄ちゃんどうし…………え!」

「え?何があったの?」


 マジックバッグの確認が終わって前を見直すと[空間認識]のレーダーにたくさんの点が表示された。しかも全部がこっちに向かってきている。先頭はPKを示す橙、その直後にボスを示す黒、それ以外は全部MoBを示す赤だ。


「レーダーにたくさんの点が表示されていて、PK1つ、ボス1つ、それ以外はMoB多数だ。PKが追われているんだけどこっちに向かってきている」

「え?それって徘徊ボスに追いかけられているってことだよね。偶然遭遇したのなら助けに行く?」


 やっぱりフルールは少し甘いな。PKですら救援に行こうとしてるし。卑劣だからPKなのに。


「いや、行かないよ。一回プレイヤーフィールドで倒したくらいじゃPK認定されないからね。こっちに来るのも多分わざと」

「恐らく私達を狙ったTPKトレインプレイヤーキルじゃないかな」

「TPK?」

「AGIが高い人がモンスターを引き連れてくることをMTって言うんだけどね、そのMTを他人に押し付けてPKすることをTPKって言うの。しかも引き連れているのがたくさんの暴走MoB連れた徘徊ボスってところが悪意あるわ」


 このフィールドで1番強い徘徊ボスを連れている上にこっちにわざと向かってきているとかふざけているな。


「でも倒すか倒されるまでずっと追いかけるんじゃないの?」

「追いかけている相手が突然消えて、別の相手が視界に入ってきたら?」

「その相手にロックオンだな」

「え?じゃあ急いで逃げないと」


 その案には全面的に賛成だ。賛成なのだが、賛成はするんだが、


「もう遅いな。熊もプレイヤーも見えてるし」

「え?嘘でしょ」


 こちらの視界に熊が見えているということはあちらからも見えているだろう。もう少し早く決断していれば逃げ切れたかもしれないけど。


「はぁ、やるしかないな」

「アレと戦うの……?」

「うん、そうするしかないよ」


 視界にさえ入っていれば[看破]は使えるので発動する。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ランページベア Lv.28

 状態:暴走、狂気

 称号:[暴走族の長]、[ファステの王者]

 [ファステ森林]の王者で、AB以外の[ファステ森林]のMoB全てを操り、スタンピードを起こす。遠い地では群れが見つかっており、亜種もいるようだ。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 ここ本当に最初のフィールドだよな⁉︎ボスがこんなLv高いってヤバいだろ。しかも連れている暴走MoBも30はいるし。3人ではこの数はキツいだろう。


「あ〜も!少なくともあのPKはやられてくれないと割に合わねえ」


 言った瞬間、俺の両隣から水と光の投槍が過ぎて行き、PKに直撃した。PKは足が止まってしまい、ランページベア率いる暴走族に撥ねられてそのHPを全て散らして逝った。

 どうやら2人も同じことを考えていたようだ。

 MTやってたPKさん実はこの後集団PKをやるつもりだったんですよ。予定外であっさりデスペナしてますけどね。

 MTやってると予想外の攻撃に反応しにくいんですよね。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ