1ー13話 夜までの暇な時間
朝、朝ご飯を食べた(やはり茶碗一杯分も食べられなかった)後、俺はまたWFOにログインした。
仄香からは一日中寝ているのも暇だろうから、ご飯の時と体拭きの時、トイレの時と就寝の時以外はログインしっぱなしでも良いと言われている。
でも、1人(リディアもいるので1人と1匹)だから、正直何をしようか迷う。
夜から[ファステ森林]のボス攻略するんだからそのための情報を得た方がいいよな。情報を得るならギルドってイメージがあるからギルドに行こう。
ギルドに行ったが、モンスター図鑑のようなものはなかったので、自分の目で確かめるべく[ファステ森林]に行くことにした。ついでにギルドランクFなので難易度Fのギルドクエストを幾つか受けた。
解体用と投擲用のナイフと調理キットが欲しかったので受付さんに聞くと、一軒の雑貨屋を教えてもらった。
教えてもらったは良いのだが、何というかNPCしかいない。と言っても2人。1人店員だろうから実質客は1人だろう。
「あら?お客さん、どうして入り口で固まっているの?」
店員さんが訝しがってこちらに来た。
「お客さん見ない顔ね。異邦人の方かしら?」
「あ、はい。そうです。禍月と言います」
「私はこの雑貨屋を経営しているマレアよ。それでどうして入り口で固まっていたの?」
「いや、ギルドの受付さんに紹介してもらったんですが、思ったより客が少ないと……………」
やっぱ、初対面で失礼だがそう感じてしまう。プレイヤーも一切いないし。
「あぁ、まぁそうなるよね。異邦人さん達はまだ来てなかったし、一般の人には毎日買いに来るようなものは置いてないからね〜。そこそこ品揃えは良いつもりだけど」
言われて周りを見ながら[鑑定]を使う。はじまりの街にしては(あんまり見てないけど)☆3や☆4は高いのではないだろうか。
「それで何を買いに来たんですか?」
「解体用と投擲用のナイフと、初心者向けの調理キットが欲しいです」
そういうとマレアさんは棚から商品を取り出してカウンターに置き、俺を手招きする。
「解体用ナイフが1本で1500 P、投擲用ナイフが10本セット+ホルスターベルト付きで900 P、初心者用の調理キットが1000 Pで、計3400 Pだけどこれでいいかな?」
おぉ!品質の割にはかなり安めだな。頷いて3400 P払う。良い買い物ができたな。受付さんとマレアさんに感謝だ。
買い物も終わったので[ファステ森林]に向かう。雑貨屋は街の中央より西にあったので西門から出た。門を出る時にスキルのLv.上げになるので[鑑定]と[隠密]を発動させておく。[索敵]は常時発動なのでスルーだ。
採取やMoB退治をしながら、[ファステ森林]を探索する。
探索を終えたのは、昼ご飯を挟んで夕方になった頃だった。ストレージも1400枠がある内、21枠しか使っていなかったのだが、今は100枠以上使っている。
MoBの配置もだいたい掴んだ。エリア内のどこにでも出る通常MoBとエリアの一定範囲にしかいない固定MoBがいた。
通常MoBは、フォレストラット、フォレストウルフ、フォレストバット、フォレストバード、フォレストディア、フォレストボアがいた。
固定MoBは、エリア東にフォレストスパイダー、エリア西にホーンラビット、エリア南にゴブリン、エリア北にスライムが出た。
入手したアイテムも、各MoBの素材、ゴブリンドロップの武器防具、薬草などの自然素材だった。
探索が終わる頃にはスキルのLv.も案外上がったが、Lv.は2しか上がらなかった。SPもSTRとDEXに均等に振った。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
PN:禍月 鬼人族 Lv.37 刀覡
HP:810 MP:330 ST:670
STR:1030 VIT:290 MAG:410 MND:290
AGI:1345 DEX:530 SP:0
ATK:2280 DEF:1390 MGA:410
種族スキル:[血醒Lv.1]
戦闘スキル:[刀Lv.100][格闘Lv.100]
[回避Lv.100][挑発Lv.21]
[投擲Lv.69][付与魔法Lv.43]
[体術Lv.29][陽炎Lv.47]
[太刀Lv.37][二刀Lv.1]
[口伝ノ太刀Lv.52][口伝ノ二刀Lv.1]
通常スキル:[鑑定Lv.100][索敵Lv.100]
[料理Lv.1][解体][隠密Lv.100]
[看破Lv.24][空間識覚Lv.52]
[隠遁Lv.16]
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
装備
武器:竜太刀・迅刻、投擲用ナイフ×10
頭:刻刃のロングマフラー
身体:迅翼の纏衣
腕: 略奪鉤爪籠手・グリード
脚:流刻の袴
靴:風断の唐沓
アクセ:迅刻竜の刃鱗護、災禍の紋章・強欲
ナイフホルスターベルト
バッグ:なし
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
まだ夕ご飯まで時間があるので、[料理]スキルのLv.を上げることにした。
初期の方では、ギルドに生産スペースが使えるとギルドの受付さんに聞いていたので、ギルドへと向かう。




