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Knife Sheath  作者: [LEC1EN]
EXTRA
84/84

Knife Sheath 機体解説(ネタバレ注意)

強襲機動骨格(アサルト・フレーム)

○タルボシュ

型式番号:MAF-03

全高:12.3メートル

重量:11.2トン

動力:スヴァローグ・ドライヴ

開発:VAインダストリアル

武装:マシンガン ライフル ショットガン ナイフ その他オプション装備

 環太平洋同盟軍および同盟加盟国軍が主力として運用している強襲機動骨格(アサルト・フレーム)

 原動機にスヴァローグ・ドライヴを採用した第二世代機であり、第一世代と比較して駆動音が少なく静粛性に優れ、同時に機体の軽量化も実現している。

 堅牢かつシンプルな機体構造を持ち、オプションパーツの換装によって幅広い環境での運用が可能な傑作機であり、第二世代機の代表格として特に有名な機体である。

 頭部にカメラなどは無く(センサーユニットや長距離遠望カメラの増設は可能)、まるで仮面かバイザーを被ったかのような形状をしている。センサー・カメラ類は機体の各所に分散配置され、そのデータを機体のメインプロセッサが統合・演算し、コクピットへ投影する方式を採る。これにより、特定の部位を破壊されて視界が制限されるというリスクを軽減している。

 装甲はクラッシャブル構造を採用し、一定以上の衝撃が加わった際には装甲や構造部が衝撃吸収材として自壊する設計となっている。

 腕部は多目的コンテナスペースとなっており、ハンドガンやグレネードといった小型火器や、コンバットナイフなどを収納できる。また、胸部にはターレット一体型の兵装ステーションが備わっており、そのに機銃などを装備することが可能。

 腹部にはシリンダー状の構造体が露出しているが、これは機体に生じる振動や衝撃から搭乗者を保護するショックアブソーバーであり、機体の構造的な弱点にはなりえない。


○タルボシュ・ターボ

型式番号:MAF-03T

全高:12.3メートル(ブースターユニット含まず)

重量:13.5トン

動力:スヴァローグ・ドライヴ

開発:VAインダストリアル(本体) GAゼネラル(追加パーツ)

武装:マシンガン ライフル ショットガン ナイフ その他オプション装備

 タルボシュの高機動バリエーション。背部ブースターと脚部ローラーを増設し、この両者を活用することで強引に機体を加速させる。

 高い機動力は開けた場所で特に性能を発揮しやすく、戦車と強襲機動骨格(アサルト・フレーム)双方の利点を備えた装備として期待されていたが、戦闘中の位置取りや常に変化する重心バランスへの対応は熟練クラスのパイロットでなければ難しく、供給量は少ない。そのため、腕に覚えの在るエース・パイロット用の装備として広く認知されている。

 OSによる操縦サポートも可能だが、この装備を好んで使用する者の大半はそれをあえてカットし運用する。

 エクイテス社所属のシルヴィア機は使用弾種の多さからショットガンを好んで装備。左肩には大型ナイフを鞘ごとマウントしており、そのスタイルは部下のシオンにも継承されている。


○タルボシュ・キャノン

型式番号:MAF-03C

全高:12.3メートル(キャノン砲含まず)

重量:14.0トン

動力:スヴァローグ・ドライヴ

開発:VAインダストリアル(本体) GAゼネラル(追加パーツ)

武装:120ミリ榴弾砲 マシンガン ライフル ショットガン ナイフ その他オプション装備

 タルボシュの砲撃戦仕様。背部に戦車砲と同規格の百二十ミリ榴弾砲を有し、その火力はタルボシュの各種装備の中でもトップクラス。腰部には弾倉と給弾システムが備わっており、榴弾砲に連結することでスムーズな次弾装填が可能となる。

 脚部には反動を抑制するために展開式アウトリガーを装着するが、装備重量がかさむため機動力は低く、作戦行動時には護衛機の随伴が必須となる。

 装備バリエーションとして制圧戦向けに榴弾砲をミニガンに変更した機体や、歩兵・装甲車両支援用の機体も存在する。

 なお、タルボシュ・ターボ、タルボシュ・キャノンの追加パーツの開発を担うGAゼネラルは元来、戦車の開発を担っており、強襲機動骨格(アサルト・フレーム)が戦場の主役となる中で自社技術の保全、あるいは発展を目的としてこれらパーツの生産を行っている。


○タルボシュ夜間警戒仕様

型式番号:MAF-03

全高:12.3メートル

重量:11.3トン

動力:スヴァローグ・ドライヴ

開発:VAインダストリアル

 夜間警戒任務に対応した装備を施したタルボシュ。胸部兵装ステーションに投光器を装備しており、対地監視目的で運用される。

 強襲機動骨格(アサルト・フレーム)はその十メートル前後という全高ゆえに、機動力・制圧力・巡回能力を持った見張り台としても運用できると判断されており、同様の運用法は別機種を用いる他国の軍でも考案されている。


○タルボシュ・ホバー

型式番号:MAF-03H

全高:12.3メートル

重量:13.8トン

動力:スヴァローグ・ドライヴ

開発:VAインダストリアル

 脚部にホバーユニットを装備したタルボシュの装備バリエーションの一つ。

 脚部への負担を抑えつつ、陸上・水上を問わず高速移動出来る反面、その際の機動は二次元的な物に限定される。

 強襲機動骨格(アサルト・フレーム)による水上での柔軟な運用は船舶では不可能な小回りを実現しているため、海上警備や商船護衛、海上封鎖といった様々なニーズに対応しやすい。

 ホバーユニットの本体への接続及び動力供給には、タルボシュ・ターボのクローラーと同一規格のジョイントが用いられている。


○クォーツ

型式番号:YAF-04

全高:12.1メートル

重量:11.6トン

動力:スヴァローグ・ドライヴ

開発:VAインダストリアル 環太平洋同盟軍兵器開発局

武装:マシンガン ライフル ショットガン ナイフ その他オプション装備

 タルボシュをベースに第三世代強襲機動骨格(アサルト・フレーム)の開発母体として建造された試験機。

 スヴァローグ・ドライヴの高出力化と、増大した機体出力に対応できる関節構造の採用の他、高出力スヴァローグ・ドライヴから発生する慣性制御フィールドを効率的に活用する慣性(イナーシャル・)制御装置(エリミネーター)の実装によって、既存機体とは異なる高次元のマニューバの実行や大型兵装の装備が可能となった。

 ただし、慣性制御は運動エネルギーを熱に転換するため、慣性制御を繰り返すごとに機体の放熱機構に負担をかけてしまうという欠点がある。クォーツはその部分が未成熟であり、試験機ゆえに長期間の運用には適さず、正式採用時の改善点の一つとなっている。

 同様の第三世代機の開発は過去にも行われていたが、事故によって開発スタッフが死亡したことで開発は一時頓挫していた。慣性制御技術のノウハウは、この当時の開発スタッフが遺していた物が転用されている。

 機体外装や内装の大半はタルボシュの物をそのまま転用しており、新規パーツは全体の三割程度。外装も、機体色が赤を基調としていること以外はタルボシュとほとんど相違はない。これは、機体の開発期間の短縮や予備パーツの確保の簡便化を目的としているためである。外見上の差異として、腹部ショックアブソーバーの撤去が挙げられるが、これも慣性制御装置実装に伴う安全マージンの改定による所が大きい。


○クォーツ・ターボ

型式番号:YAF-04T

全高:12.1メートル(ブースターユニット含まず)

重量:13.9トン

動力:スヴァローグ・ドライヴ

開発:VAインダストリアル 環太平洋同盟軍兵器開発局

武装:ショットガン ナイフ その他オプション装備

 クォーツにタルボシュ・ターボと同一の高機動パッケージを装備した機体。既存機と同一オプションでどこまで性能向上が認められるかという性能評価試験を目的にしているが、その扱いにくさは慣性制御装置(エリミネーター)を持ってしても御することは難しく(慣性制御によって操縦はある程度容易になっているが、同時に高機動パッケージの性能をさらに引き出すこともできるため、タルボシュ・ターボ以上に無茶が可能になってしまったことによる弊害)、もっぱら次世代試験部隊隊長であるエイブラハム・ウィリアムズ大尉の専用機として扱われている。

 武装はアイビス小隊のシルヴィア機と同一だが、これは両者がかつて同じ部隊に所属していたことを意味している。


○クォーツ・スナイプ

型式番号:YAF-04sh

全高:12.3メートル

重量:14.2トン

動力:スヴァローグ・ドライヴ

開発:VAインダストリアル 環太平洋同盟軍兵器開発局

武装:スナイパー・ライフル 大型シールド ナイフ 他

 レンフィールド・シュルツ少尉の搭乗するクォーツを長距離戦仕様に改修した機体。レンは本来長距離狙撃を得意とする後衛(マークスマン)であり、この改修は、彼女本来の戦闘スタイルを反映した形となる。

 主な変更点は頭部の換装および武装の最適化、膝部安定脚と肩部大型シールドの増設などが挙げられる。

 頭部は展開式長距離カメラが搭載されており、使用時にはバイザーの下から一つ目鬼(サイクロプス)のような単眼カメラが露出する。このカメラおよび頭部に搭載されたセンサーは最新鋭技術の塊であり、クォーツの各種試験装備の中でも特に高額。そのため、現場からは非公式な俗称として(皮肉の意味も込めて)「ハイエンドセンサー」と呼称されている。

 大型シールドはアームを介して肩部に接続されているが、これは銃架としての使用も想定しているためであり、姿勢次第では機体を完全にシールドの裏に隠すことも可能。ただし、機体の末端重量が増加するため、そのバランスコントロールに慣性制御のリソースが割かれている。

 主兵装であるスナイパー・ライフルも、長砲身化が進み、取り回しを考慮した折りたたみ機構を備えた物を使用するが、試験内容および作戦状況によっては別種の装備が使われる場合もある。


○ダンピール

型式番号:YAF-04dp

全高:12・2メートル

重量:13.8トン

動力:スヴァローグ・ドライヴ

開発:VAインダストリアル 環太平洋同盟軍兵器開発局(本体) トウガ・ヴァーミリオン(改修)

武装:マシンガン(ナイフ着剣型) 頭部チェーンガン 胸部機銃 ナイフ 他

 トウガ・ヴァーミリオンが、ニュー・サンディエゴ基地での戦闘で中破したクォーツ予備機を改修、強化した機体。運用は、エクイテス社のシオン・ウェステンラに委託された。

 損傷部分には評価試験待ちだった各種強化パーツが充てがわれ、結果として機体性能は格段に向上したものの、本来併用を想定されていないパーツを複数同時に装備してしまっているため、極めて不安定な機体として完成してしまった。

 また、機体のリペイントもされていないため、強化パーツは素材の地色のままとなっており、元々のクォーツのカラーリングとともに極めてちぐはぐな印象を与えている。

 最大の特徴は脚部、肩部、背部に増設されたブースターであり、これと慣性制御装置(エリミネーター)を連動させることで短時間ではあるが機体を重力から解き放つ「跳躍」が可能となっており、擬似的な飛行を実現している。ブースターの増設は空中飛行が可能なヴコドラクへの対抗措置であるが、この時点では未調整の部分も多く、戦闘可能時間はあまりにも短い。


○タルボシュ(セカンド)

型式番号:MAF-04

全高:12.1メートル

重量:11.57トン

動力:スヴァローグ・ドライヴ

開発:VAインダストリアル 環太平洋同盟軍兵器開発局

武装:マシンガン ライフル ショットガン ナイフ その他オプション装備

 クォーツの試験運用データを基に開発されたタルボシュの後継機。先行量産型が三十機生産され、内三機をエクイテス社が購入、アイビス小隊に配備した。

 クォーツ運用時の懸念事項であった慣性制御時の熱の発生を、ラジエータやヒートシンクの改良によってある程度抑制し、戦闘可能時間を延長させている(ただし、これでもタルボシュと比較して若干継戦能力は低下している)。

 強襲機動骨格(アサルト・フレーム)による慣性制御は広く普及していないため、先行量産機の配備はこれを浸透させ、運用ノウハウを構築するという目的もあった。

 外見はクォーツ(というよりもタルボシュ)と変わらないが、試験用のセンサーやデータロガーは取り外されているため、機体重量はわずかながらにタルボシュⅡに分がある。


○タルボシュⅡ・ターボ

型式番号:MAF-04T

全高:12.1メートル

重量:13.8トン

動力:スヴァローグ・ドライヴ

開発:VAインダストリアル 環太平洋同盟軍兵器開発局

武装:マシンガン ライフル ショットガン ナイフ その他オプション装備

 タルボシュⅡにタルボシュ・ターボ用の追加パーツを装備した高機動バリエーション。

 基本構成はタルボシュ・ターボと変わらないが、ダンピールのデータをフィードバックした結果、ソフトウェアに手が加えられており、地上走行のみならず短時間の滑空・空中機動も可能になった。本格的な飛行は出来ず、一時的に機体を跳躍・疾走させられる程度だが、熟練パイロットからは三次元挙動がやりやすくなったと好評であるらしい。

 シルヴィア機は彼女が搭乗していたタルボシュ・ターボから武装を引き継いで使用している。


○タルボシュⅡ・スナイプ

型式番号:MAF-04sh

全高:12.3メートル

重量:14.4トン

動力:スヴァローグ・ドライヴ

開発:VAインダストリアル 環太平洋同盟軍兵器開発局

武装:スナイパー・ライフル 大型シールド ナイフ 他

 タルボシュⅡのスナイパー仕様。主な装備変更点はクォーツ・スナイプとほぼ同様だが、運用時の取り回しを考慮して胸部兵装ステーションに簡易マニピュレータが装備され、これを武装の懸架に用いている。スナイパー・ライフルも折りたたみ機構を併用しここに装備することで、運搬の簡便化を図っている。


○ダンピールⅡ

型式番号:MAF-04dp

全高:12・2メートル

重量:14.0トン

動力:スヴァローグ・ドライヴ

開発:VAインダストリアル 環太平洋同盟軍兵器開発局(本体) トウガ・ヴァーミリオン(改修)

武装:マシンガン(ナイフ着剣型) 頭部チェーンガン 胸部機銃 ナイフ カウンターブレイド 脚部ブレード

 ダンピールのパーツをタルボシュⅡに組み込んだ上で改修を施した機体。頭部センサーの改修に加え、性能を維持しつつ小型化したブースターと、ウェポンラックを一体化した背部ユニットが装備され、武装選択の自由度が向上した。

 ウェポンラックには姿勢制御用スタビレータとしての役割を兼ねたカウンターブレイドが備わっている。刃の硬度で対象の装甲を切削するタイプの剣ではあるが、攻撃に使うほどにスタビレータとしての機能は損なわれてしまうという欠点も有する。

 この他、特筆した改修点として足の甲にブレードを増設し、攻撃性を高めている。


○フローライト(スカル・ショルダー)

型式番号:UAF-06 → YAF-05

全高:12.3メートル / 12.5メートル(偽装装甲装備時)

重量:13.2トン / 18トン(偽装装甲装備時)

動力:スヴァローグ・ドライヴ

開発:環太平洋同盟軍情報部

武装:ショットガン ガトリングガン マシンガン ナイフ 大型ランス ハンドガン 他

 ホタル・ウェステンラの基礎理論を基に開発された、第三世代型強襲機動骨格(アサルト・フレーム)。後頭部に二本一対のアンテナを有し、そのデザインはどこか兎を思わせる。

 タルボシュⅡとの連携運用を前提に開発されたハイスペックモデルであり、本来ならハイ・ローミックスの「ハイ」の部分を担う予定であった。タルボシュⅡとは装備規格が同一であるが、慣性制御装置(エリミネーター)の積極的採用により、その性能には雲泥の差が存在する。

 最大の特徴として、慣性制御拡張(エクステンション)プログラムと呼ばれるブラックボックスを内包しており、これまで運動エネルギーを熱に変換していた慣性制御装置に、「熱エネルギーを運動エネルギーに転化する」という真逆の性質を付与することに成功している。この機能は、機体の制御システムが統合制御された状態で特定の条件を満たすことで初めて使用可能になる隠し機能であり、ホタルが生前、設計段階から構築を行っていた物であった。極端に言ってしまえば、触れた相手の装甲に運動エネルギーを与え防御を無視して破壊することも、推進剤を使わずに機体を飛翔させることも可能な技術であり、その発展性と危険性からブラックボックスとして秘匿していたことがうかがえる。

 機体自体は、開発が難航し死蔵されていた物を情報部が接収し、設計通りに完成させており、偽装用の装甲を取り付けた上でエイブラハムに与えられ、ドルネクロネに投入された。それを、エイブラハムが負傷した際にシオンが受け継ぎ、以後は第二次ドルネクロネ紛争で彼女の乗機として運用された。当初はその存在が秘匿されていたため、同盟軍のデータベースには登録されておらず、偽装装甲の左肩が髑髏のように見えることから「スカル・ショルダー」のコードネームで呼ばれていた。

 偽装装甲は性能を抑え込むためのリミッターでもあり、慣性制御装置のリソースを全て機体制御に回すよう配置されていた。また、偽装装甲の一部である棺桶型のコンテナには複数の武装を収納できた。


○フローライト・ダンピール

型式番号:YAF-05dp

全高:12.4メートル

重量:14.2トン

動力:スヴァローグ・ドライヴ

開発:環太平洋同盟軍情報部 トウガ・ヴァーミリオン(改修)

武装:マシンガン(ナイフ着剣型) 頭部チェーンガン 胸部機銃 ナイフ カウンターブレイド 脚部ブレード

 トウガ・ヴァーミリオンが、フローライトの拡張プログラムの正体を解析し、それの有効活用と機体強化を目的にダンピールのパーツを組み込んで改修を行った機体。

 拡張プログラム抜きのフローライトは、性能こそ一級品だが武装は標準的な装備のみで決め手に欠けるため、シオンに合わせたカスタマイズを施した結果、このような形態となった。

 ダンピールⅡとフローライトの性質を併せ持った機体であり、単純な戦闘能力で言えば、環太平洋同盟軍系の機体の中で現時点で最強と呼べる性能を持つ。

 また、拡張プログラムによって機動力の底上げを行っているが、それが機体に与える負担は大きい。


○クドラク

型式番号:UAF-01(同盟軍認定ナンバー。所属不明強襲機動骨格一号の意)

全高:12.7メートル

重量:12.8トン

動力:スヴァローグ・ドライヴ

開発:不明(旧ドルネクロネ軍)

武装:アサルトライフル (マチェーテ)

 紛争地帯を中心に運用が確認されている第二世代強襲機動骨格(アサルト・フレーム)

 レクスン・スー元大佐がドルネクロネから第三国へ亡命する際に持ち出した設計データを基に、ヴィラン・イーヴル・ラフの組織がブラッシュアップを行った機体である。

 世界各地の中小企業にパーツを発注し、いくつかのダミー・カンパニーを経てそれらから入手したパーツを組み立て(この際に製造番号などは削られる)、完成した機体がブラックマーケットで取引されている。

 機体各部は極めてシンプルな構成であり、センサー系はタルボシュと異なり頭部に集約され、四肢をはじめとする機体各部には兵装ステーションを除いて特殊な装備は施されていない。これは、パーツの生産メーカーに発注パーツの正体を知らせないためのカモフラージュであると同時に、機体各部の構造をシンプルにすることで整備性や拡張性を向上させる目的もあった。

 結果としてクドラクは高い信頼性を獲得し、他の機体のパーツや武装を使い回すことができる。元々のシンプルな構造に加え、タルボシュと比較して装甲を厚くしているため、耐弾性や安定性、操作性に優れ、練度の低い兵士であっても短期間の訓練を積めばそれなりに扱うことができる。ただし、重量の増加によって俊敏性や運動性はタルボシュに劣る。

 頭部センサーはコーティングによって防弾・防塵処理が施され、その構造は昆虫の複眼に似る。センサーには被弾を想定した防弾マスクも備わっており、必要に応じて展開することが可能。


○クドラク(レイフォード機)

型式番号:UAF-01

全高:12.7メートル

重量:12.8トン

動力:スヴァローグ・ドライヴ

改修:エクイテス社

武装:アサルトライフル (マチェーテ)

 エクイテス社が複数の鹵獲機を使いレストアしたクドラク。クドラクは機体の構造がシンプルであったこともあり、レストアそのものはごく短期間で終了している。

 同社所属のレイフォード・スティーヴンスが個人的な興味から同盟軍の試験機との模擬戦にかこつけて使用を上申し、模擬戦ついでに性能調査も行えば一石二鳥だというエクイテスと同盟軍双方の協議の後、使用が承認された。

 試験機と現行敵性機体との性能比較の必要性から、特に機体に改修などは行われていないが、装甲は識別が容易なよう白とオレンジを主体としたカラーリングに塗り直された。

 性能調査用の機体という性質から、レイフォードには運用後のレポート提出が義務付けられている。

 武装もクドラクの装備としては標準的なアサルトライフルと(マチェーテ)が選択されている。


○ヴォジャノイ

型式番号:UAF-02

全高:14.0メートル

重量:18トン

動力:スヴァローグ・ドライヴ×2

開発:ヴィラン一派

武装:(アンカー)(アイアンクロー兼用) ウォーターカッター ミサイルランチャー(オプション)

 世界初と言える水陸両用型強襲機動骨格(アサルト・フレーム)

 頭部センサーユニットの形状はクドラクと同型であり、その延長線上に位置する機体としてヴィラン一派が独自に開発を行った。陸戦兵器である強襲機動骨格を、個人搭乗型の小型潜水艇に見立て、目的地へと強襲することを目的としている。

 水中での運用に必要な耐水圧を目的として強靭なフレームと装甲を有し、さらにそれを淀みなく稼働させるためにスヴァローグ・ドライヴを二基搭載している(ただし、慣性制御フィールドを発生させるにはドライヴ一基の出力が一定に達している必要があるため、ヴォジャノイに慣性制御能力はない)。

 主推進器にはウォータージェットを採用し、主兵装のウォーターカッターとシステムを兼用することで機能の圧縮と小型化に成功しているものの、水辺を離れると活動時間に制限が加わり、水が減ればその分だけ機体のステータスが低下していくシビアな設計となった。

 ウォータージェット/ウォーターカッターの稼働に必要な水は腹部タンクの他、外套状の装甲内部にも充填可能。装甲に充填された水はダメージを防ぐ緩衝材としての役割も担っており、水が無い状態では中空装甲として機能する。

 機体の外部拡張機能は極めて限定的であり、背部と腕部に火器もしくは増加推進器を外装できるものの、クドラクやタルボシュのようなマニピュレータを持たないため、細かい作業や必要に応じた武器の持ち替えは出来ない。


○ヴコドラク

型式番号:UAF-03

全高:13.4メートル

重量:15.21トン

動力:スヴァローグ・ドライヴ

開発:ヴィラン一派

武装:左腕部折りたたみ式ブレード 右腕ガトリングガン 榴弾砲付きハルバード

 ヴィラン・イーヴル・ラフ専用のカスタムクドラク。全身にわたって強化パーツを装着するなどの徹底したカスタマイズが施されており、特に四肢に装備された慣性制御装置(エリミネーター)は強化パーツ装着による運動性の低下を抑制するのみならず、自重を軽減することで背部に搭載されたフライトユニットによる強襲機動骨格(アサルト・フレーム)単独での飛行を可能にした。

 しかし、これらの改修はクドラクの性能を無理やり底上げする物でしかなく、基本性能こそ高いものの、「兵器としての完成度」で言えばクォーツに劣っている。特にフライトユニットは高出力な反面、装備は大型であり、戦闘時のウィークポイントになりやすい。機体のチューンナップも極めて尖った仕様になっており、これを実戦で運用できるのは、パイロットとして高い技量と、自らを省みない狂気を持ち合わせたヴィランのみである。

 主兵装の榴弾砲付きハルバードはヴィランが好んで使用する武器であるが、長物という性質は空中戦でのバランス制御を難しくしており、使用を推奨できる物ではない。ある意味でヴィランの内面を象徴している装備といえる。


○カスチェイ

型式番号:UAF-04

全高:12.8メートル

重量:13.2トン

動力;スヴァローグ・ドライヴ

開発:ヴィラン一派

 プロフェッサーがクドラクをベースに開発した発展型強襲機動骨格(アサルト・フレーム)

 兵器にとって必須の要素である「量産」を完全に切り捨て、性能のみを追求した一種の実験機であり、OSのサポートなども一切カットされている。

 クドラクとの共有パーツは四割弱だが、高品質パーツを厳選して使用している為、生産性こそ劣悪ながら、その性能には雲泥の差がある(性能を追求しなければ整備の際にクドラク用のパーツを融通可能)。

 全五機が製作され、各々が傷の部隊のメンバーの特性に合わせたチューンにより完全に各人の専用機としてフィッティングされた。バリエーションについては以下の通り。


 ○副長機。

  副長の使用するカスチェイのカスタム機。とは言っても、特殊なカスタマイズや武装の追加は行われておらず、あくまでパイロットに合わせた細かい調整が主。

  武装もライフルとブレード、グレネードと、スタンダードな物が装備されており、結果としてパイロットの腕前が問われる機体として完成している。

  特筆するべき装備としては、指揮官として通信システムの増強が行われている点がある。


 ○サウザンド・アイ・カスタム

  サウザンド・アイの操縦特性に合わせてカスタマイズしたカスチェイ。長距離狙撃用スナイパーライフルと、それと連動したセンサーユニットを装備。サイドアームとしてハンドガンも装備しているが、それが使われる局面は殆どないと言ってよい。

  最大の特徴として、アイの左目の義眼と機体のセンサーをリンクさせることで高精度の狙撃を可能としている点が挙げられ、平均命中率は九十五パーセント。


 ○アイスマン・カスタム

  潜入工作員アイスマン専用にカスタマイズされた機体。

  関節に特殊シーリングを施し、機体の駆動音を抑制。脚部にもゴムカバーを履かせることで足音の消音に努めている。特殊シーリングとゴムカバーは消耗品であり、特に前者については関節を動かす毎に激しく摩耗するため、長時間の運用には適さない。

  装甲部にも、レーダー波を吸収するステルス塗装が塗布されているが、熱反応を抑えるために武装は携行式ニードルのみ。

  正攻法での運用ではなく、敵拠点への潜入や、僚機を囮にしてのアンブッシュに活用される。


 ○フール・クラクション・カスタム

  フール専用にカスタマイズしたカスチェイ。両腕にマシンガンを装備し、それを長く撃ち続けたいという搭乗者の要望に応える形で全身にマガジンラックを増設している。

  装備しているマガジンは最大二十五本。理論上、一回の戦闘でそれら全てを打ち尽くすことはないのだが、無駄撃ちを好むフールの性格上、これでも弾切れの不安があるという。

  サイドアームとしてナイフを装備するが、使用頻度は低い。


 ○ヒトキリ改

  カスチェイをヒトキリ・サイゾー専用にカスタマイズした機体。複数本のブレードを備え、用途に応じてこれを使いこなす格闘戦特化型の機体。格闘戦では斬撃を行うことに強いこだわりを持つサイゾーのポリシーを反映し、脛と踵、肘にもブレードを備えているが、「斬撃は手にした剣で行ってこそ」というサイゾーの意向が反映された装備とはいい難く、専ら整流板やカウンターウェイトとして用いられる。

  形成炸薬弾を投擲武器に転用したHEATダートも携行し、中距離戦にも対応しているが、これは主に牽制に用いられる。


 ○ボム・クラフター・カスタム

  全身にこれでもかとロケット、ミサイル類を搭載したボム専用機。

  搭載されているランチャーの中身はボム自身が作戦内容やフォーメーションに応じて炸薬・爆薬を調合する。調合内容はレシピ化されているが、当日の気分や天候、作戦規模などによって比率は常に変化する。

  この機体を渡された際、ボムは液体火薬に目をつけており、特に複数の薬液を混合することで爆発するタイプの物を使い即応性の高い爆発物を作れないかとプロフェッサーに提案していたが、固形火薬よりも取り扱いが難しく、また薬液の入手経路から足がつく可能性があるため、却下されたという。


 ○レイフォード機

  環太平洋同盟軍が鹵獲したアイスマンのカスチェイを解体・解析の上で再構築した機体。

  パイロットの趣向で施されていた特殊シーリングやステルス塗料などは解析時に取り除かれ、補給パーツをクドラクの物で代用して機体性能と引き換えに稼働効率を向上させている。

  鹵獲クドラクと同じルートでレイフォードの機体として手配され、レポート提出と引き換えに彼の乗機となった。

  カラーリングも鹵獲クドラクと同様、白とオレンジを基調とする。


○ルサウカ

型式番号:UAF-05OSオーバースケール

全高:38.7メートル

重量:350.566トン

動力;スヴァローグ・ドライヴ

開発:正統ドルネクロネ

武装:レールガン ウォーターカッター 大型クロー・アンカー ミサイルランチャー CIWS 他

 プロフェッサーが、慣性制御技術の粋を集めて建造した巨大兵器。当初は慣性制御装置の調整に難航し、パーツ状態で放置・保管されていたが、同盟軍から強奪したクォーツのデータを基に改修を施し、完成させた。分類上、強襲機動骨格(アサルト・フレーム)とは別種の新機軸の兵器となるが、明確なカテゴライズが行われておらず便宜上強襲機動骨格として扱われている。

 一般的な強襲機動骨格(アサルト・フレーム)の三倍以上の容積を誇り、その巨体ゆえに慣性制御装置(エリミネーター)で自重を軽減しなければ構造体として成立することは難しい。

 大きく分けて頭部・胸部・腕部・推進ユニットの計五つの部位で構成されており、ミサイルなどの武装の大半は頭部に集約されている。腕部はヴォジャノイのそれのスケールアップ版であり、ウォーターカッターなどの機能も受け継いでいる。

 推進ユニットは機体の展開能力を支える生命線であるが、ユニット自体が大型なため、展開式のCIWSを配して敵の接近を阻むようになっている。また、強襲機動骨格(アサルト・フレーム)

よりも高出力なスヴァローグ・ドライヴを搭載し、より強力な慣性制御フィールドを発生させ、それを防御に転用することで鉄壁の守りを誇る。

 機体のコントロールには機長、機体制御担当、火器管制担当の最低三名が必要。


○ルサ・クドラク

型式番号:UAF-05B

全高:38.7メートル

重量:348.22トン

動力;スヴァローグ・ドライヴ

開発:正統ドルネクロネ

 正統ドルネクロネが、ルサウカの予備パーツを有効活用するという名目で開発を行った拠点防衛用強襲機動骨格(アサルト・フレーム)。計画を主導したのは、正統ドルネクロネを率いるレクスン・スー。

 その実体は、クドラクにルサウカの武装を取り付けただけの、およそ「機動する」ことを考えていないものであり、ルサウカとは似て非なる物となった。機動性を切り捨ててしまったことが最大の欠点でもあり、機動力に勝る機体の前には無力。拠点防衛用として開発されたのも、この欠点が浮き彫りになったための「割り切り」と言える。

 ルサウカと同じく機体のコントールには三名の搭乗員が必要。


○クロウ・クルワッハ

型式番号:UAF-07

全高:13.1メートル

重量:15トン

動力:スヴァローグ・ドライヴ×2

開発:ヴィラン一派

 ブレード付き大型ランチャー 超硬質ブレード 慣性制御フィールド射出機構『ドラゴン・ブレス』 頭部チェーンガン 他

 ヴィラン・イーヴル・ラフの専用機として、彼が世界各地から簒奪・蒐集した最先端技術を融合させて作り上げたワン・アンド・オンリーモデル。

 ヴィラン専用機としてヴコドラクの実戦データを基に基礎フレームを一から新規に設計、現時点での最高性能を発揮でき、かつヴィランの操縦技術に追随可能な機体を目指して開発された。

 最大の特徴は、両肩に搭載された慣性制御フィールド射出機構『ドラゴン・ブレス』であり、これまで発生地点から遠隔地へ飛ばすことが出来なかった慣性制御フィールドを射出し、対象の運動を強制的に停止・破壊に至らしめる。ただし、ドラゴン・ブレスは慣性制御装置そのものに負担を強いるため、使用後は一時的に慣性制御フィールドがダウンする。クロウ・クルワッハはその欠点を補い、更に高出力を維持する目的でスヴァローグ・ドライヴを二基搭載する設計を採用する。

 背部のフライトユニットはヴコドラクの物より小型・高効率化を果たしており、設計の一部にダンピールとの戦闘データもフィードバックされた結果、ヴコドラクよりも長時間の飛行を可能としつつ、大幅な機体の軽量化を実現。

 複雑化した操縦を補助するためのAIも搭載しており、AI育成とデータ収集を目的とした頭部のセンサーユニットも他の機体と比較して大型化した結果、さながら角のような頭部を持つ。

 また、他の強襲機動骨格(アサルト・フレーム)とは違い、人間の目を思わせる双眼を持つフェイスデザインをしているが、これは開発者である教授(プロフェッサー)の趣味の産物である。


○ヘルム

型式番号:EUF-11-S4(末尾のS4はバージョン名)

全高:12メートル

重量:14.6トン

動力:ガスタービンエンジン

開発:ヨーロッパ連合軍 リーゼ・ボーゲン社

武装:手斧(ハンド・アックス) アサルト・ライフル 他

 ドイツの重機械メーカー、リーゼ・ボーゲン社の開発した第一世代強襲機動骨格(アサルト・フレーム)。強襲機動骨格のベストセラーとも言われる傑作機で、基本性能こそ後発機に譲るものの、高い信頼性と整備性はそれを補って余りある。

 最大の特徴はヘルメット状の頭部ユニットであり、そこに投光器が二基、目のように取り付けられている。メインカメラは投光器の下に一基配され、それがさながらガスマスクを被った兵士のように見えることから「ヘルム」と呼ばれるようになった。

 機体は時代とともに細かなアップデートが繰り返されており、最終バージョンは(ステージ)6。第三国で流通しているモデルはS4と呼ばれる機種であり、最も安定したバージョンにして、最も生産数が多い。また、S5と呼ばれる頭部投光器を機銃に換装したモデルも存在している。

 リーゼ・ボーゲン社は同機の製造を停止しており、ヨーロッパではヘルムに代わる後継機(アドバンスドタイプ)の運用が行われている。ただし、機体構造が簡素なため、第三国では本機を模倣した機体が運用されているケースも多く、ヘルムをベースとした後継機を独自に開発している国も存在する。

 第一世代機はガスタービンエンジンによって駆動するため、スヴァローグ・ドライヴを搭載した第二世代以降の機体と比較して静粛性・出力・重量の面で不利となり、特に機体の積載量の関係から、武装選択の自由度は低い傾向にある。


作業用人型重機(ワーク・ユニット)

全高:(メーカーにもよるが)およそ8メートル~10メートル

動力:ガスタービンエンジン

 強襲機動骨格(アサルト・フレーム)の前身となった人型の作業機械。二足歩行によって瓦礫や山岳地帯を踏み越え、二本一対のアームで作業を遂行する。

 隕石災害以前から研究が進められていたが、災害後の復興期に試験的に導入された際、効率的な瓦礫撤去や不整地走破能力によってその有用性が実証され、建築・土木分野に瞬く間に普及していった。

 同時に、紛争地帯では武器としても使われ始め、それが兵器としての強襲機動骨格(アサルト・フレーム)の誕生に繋がっていく。

 兵器として洗練されていった強襲機動骨格(アサルト・フレーム)とは違い、作業用人型重機(ワーク・ユニット)そのものはあくまで「重機」であるため、戦闘での使用は想定されておらず、装甲は必要な箇所に施されている程度。コクピットも視認性を高める目的でキャノピーを採用している物がほとんどとなっている。


□船舶

○フォーティファイド級航空輸送艦

 スヴァローグ・ドライヴの慣性制御によって空中を浮遊できる航空艦の一種。

 フォーティファイドはその中でも特に初期に建造されたものであり、慣性制御の実用性を実証するための実験艦としての意味合いを持っていた。

 空気抵抗や避弾経始を無視したかのような立体的な構造を有し、特に艦の中心部は三胴構造を採用。これは、この艦が戦闘を想定していないことを示しており、同時に慣性制御を使用した航空艦が既存の航空機と異なることをアピールする政治的な意図もあったとされる。

 サイズも大型化しているが、この艦で実証された技術は後の航空艦開発に役立てられた。実証実験後はそのペイロードを活かして輸送艦に転用され、今に至る。

 輸送艦として改修されているため、武装は必要最低限の物しかなく、輸送任務では常に二隻の航空艦が護衛として同道することになっている。


○キーヴル級航空巡洋艦

全長:140メートル

艦載機搭載数:6(最大搭載数) 3(平時定数)

武装:二連装主砲 VSL CIWS

 環太平洋同盟軍の主力航空艦。

 翼竜を思わせる長い艦首と、左右に広がるエンジンブロックが特徴。艦名には古今東西の竜やそれに纏わる名称を冠するのが通例となっている。

 強襲機動骨格(アサルト・フレーム)を始めとした各種兵器の搭載・運用能力を有し、前方に長い艦首も格納庫とカタパルトを備えた物。艦の下部には物資搬入用の大型ハッチを有し、そこから強襲機動骨格を空挺降下させる事も想定されている。なお、カタパルトは戦闘機の離発着に用いられる設備であり、強襲機動骨格の使用は想定していない。

 単艦、もしくは艦隊で戦地に赴き艦載機を展開。艦そのものは艦載機部隊の支援及び管制を担う。


○キーヴル級ワイバーン

全長:150メートル

艦載機搭載数:8(最大搭載数) 3(平時定数)

武装:二連装主砲 VSL CIWS

 ニュー・サンディエゴ基地に所属するキーヴル級航空巡洋艦。艦長はワカナ・シュレディンガー少佐。

 強襲機動骨格(アサルト・フレーム)部隊の運用を想定した改修が施されており、格納庫の拡張を目的に艦首がやや延長され、これによって艦載機の搭載数が若干ながら増えている。加えて、カタパルトのシャトルも強襲機動骨格(アサルト・フレーム)に対応した物を試験的に搭載している。

 艦首は延長されたが、速力や火力など、その他のスペックに変化はない。


○リー商会コンテナ船

 ヴィランが保有するペーパーカンパニーの一つ、リー商会のコンテナ船。多数のコンテナを積載した商用輸送船に見えるが、実際にはコンテナに偽装した迎撃機銃やミサイルランチャーなどが配置されており、船底には水密ハッチまで備わっている一種の水上基地である。

 隕石災害の際に船籍を失ったコンテナ船を補修・改造した物であり、元から優れていたペイロードを利用して多数の強襲機動骨格(アサルト・フレーム)や戦闘兵器を内部に収納している。さらにその中にはプロフェッサーのラボが存在し、3Dプリンターなどによって限定的ではあるが機体の改修や装備の開発も可能である。

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