プロローグ
人生。それは、一生に一度しかなくこの地球に住むすべての者たちが生を受けた時に唯一平等に配給されるギフトだ。
生を受けて誕生したその日から人間の人生という名の歯車はゆっくりだが、確実に動き出す。
人間にはいくつかの分岐点がある。
人生の最初。幼稚園または保育園に通う時期は人間の人生に大きな変化が起こるのはごくわずかな人間だけだ。
変化があるのは、小さい頃から親が何かに没頭させようと半強制的に無理矢理やらせることでこれからよっぽどのことがない限りその人の人生がほとんど決まる。
これは、スポーツ選手やピアニストのような将来特殊な職業に就く人によくある現象だ。
次に小学校。この時期になるとこれまでの人生の時間軸にはなかった勉強という概念が発生する。
また親は、子供に何か習い事をさせて自分の好きなことを見つけてもらうために少しずつ将来のことを考え始める。
しかし、当の本人たちは自分たちの親がそんなことを考えていることにまだ気づきはしない。
三つ目は、中学生と高校生。この時期になるとこれまで曖昧に考えていた将来について真剣に考えるようになり、多くの人が夢を叶えるため塾に通うようになり、勉強と学校の部活動の両立を余儀なくさせる。
しかし、世の中には、別の生き方を見つける者もこの時期から出てくる。
それは、将来の職業が既に明白に決まっている者だ。
最初に説明した勉強と部活の両立は、まだ将来自分がどのようになりたいか決まってない人が自分の選択肢を広げるためにやっている。
そういう人間とは違い、これから自分がしたいことが決まっている人間、見つかった人間は、ここから他の人とは人生が大きく異なっていく。
最後に大学生。この時期になると、人間の人生は大きく2つに分けられている。
一つ目は、大学に進学をして就職をする。
二つ目は、既に働いている。
ここまで来ると殆どの人間が自分には何ができて何ができないか十分に理解し、どう行動すればいいか知り尽くしている。
その為、幼少期や小学生の頃のような無謀なことは考えることはなく、みんな現実を見て、非現実なことを考えることはなくなる。
さて、ここまで人の分岐店を簡単に説明してきたが、これを読んでいる皆さんは今どんな人生を送っていますか?
ここまでの人生後悔はありませんでしたか。
殆どの人がこの問いに対してNOと回答するだろう。
人間なのだから失敗して当たり前。失敗しない人間なんてほとんどいない。
失敗したことがこれまでない人たちは普通の人間とは全く別の人生を送ってきた人たちで世の中の人口の1割も満たない天才と言われている人たちだ。しかし、そんな世間から羨ましがられる彼らにも一つや二つは悩みを抱えている。
これから語られる物語は、世間から特別扱いされた天才兄妹のお話。
初投稿です。
お見苦しいかもしれませんがよろしくお願いします。
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