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雫ちゃんのゲームは一人用が多い

雫ちゃんの寝室で気まずい空気が流れる。

その原因は雫ちゃんの装着していたブラ。


そう、今、まさに、“物理的”に浮いているブラのせいである。


「雫ちゃんや、あの空を飛ぶブラは一体なんだい?」

「バストアップ用の反重力ブラです」

「なんで浮いてるの?」

「ワイヤーを錬金で飛行石に変えたのです」

「飛行石って……あの?」

「その飛行石です」


天空の城へと繋がる手がかりになりそうなブラだなぁ……うん、別物だろうね。

というか浮力強いな。


「いつもは砂金で浮力を調整してたのです。間違って砂金のパッドを外しちゃったせいなのです」


雫ちゃんが砂金の入った袋を取り出す。

やはり雫ちゃん、盛っていたな。

というか砂金がパッドって。

というか浮くブラなんで洗濯機じゃ洗えないじゃないか。


「いや、間違っても砂金をパッドにはしないしそのブラどういうふうに洗うの?まさか手洗い?」

「洗うって……どういうことです?」


な、なんだとっ!?!?

洗うという概念がない?

ということはつまり……


「雫ちゃん。至急、速やかに迅速に素早く私の半径3メートル圏内から最高速のダッシュで離れるんだ」


私は速やかに空中に避難した。

きっと部屋も掃除をしていないことだろう。

あぁなんということだ、この靴下と服は処分決定。あぁすぐにシャワーを浴びたい。この部屋から一刻も早く出たい。


「零ちゃん。勘違いしてるですよ」

「何が?」

「そんなもの飛行石から元に戻して普通に洗濯するに決まってるですよ」

「へ?」

「ブラを洗うのは普通洗濯機ですよ?零ちゃんはそんなことも知らないのです?」


……静寂が辺りを包み込む。

私はなんともいえない表情を、雫ちゃんは勝ち誇った表情……ムカつく。


『お掃除を開始します』


そんな機械音声が静寂を打ち破った。


「……じゃあ戻ってポテチ食べよっか」

「……そうするです」


パリパリとポテチを食べる音が響く。

テレビには明日の天気予報が流れている。

明日はどうやら午後から雨らしい。


「ゲームでもするです?」

「何する?」


雫ちゃんが手を洗ってからテレビ台と化した棚からソフトを何本か出している。

……一人用が多いな。いや、人のことを言えた義理ではないんだけど。


○リオパーティとか○リオカートとかならできそうだけどそれを棚から出さないのはどうして?


「グラン○ーリスモ、戦場の○ぁるきゅりあ、メタ○ギア、CODとかシム○ティとかあるけどなりやりたい?」

「ジャンルバラバラ過ぎない?じゃマリ○パーティで」

「えー戦○のゔぁるきゅりあとかメタル○アの方が面白いよ?」


結局折れてグランツー○スモをやった。

なんだよ。曲がらないじゃん。マリ○カートだと曲がるんだけどなぁ。


「……零ちゃん、下手です」

「曲がらない車が悪い」

「減速しない零ちゃんがダメです」

「うっ……」


えっとなんのためにここに来たんだっけ?

あ、特に目的はないんだった。

じゃ、もう帰っていいよね。


コントローラーやソフトを片付け、ポテチなんかも綺麗に片付ける。

忘れ物は特にないね。

リビングを出て玄関へ向かう。


「じゃ、明日も早いし、またね!」

「あ、うん。またなのです!」


そうして玄関から出て数歩歩いて自分の部屋へ。


扉をロック。カーテンは全部しめる。部屋は適温。尖ってるものとか肌を片付けそうなものは特になし!明日の準備もバッチリしたし……


私は服を全部脱ぎ、ネットに入れて洗濯機の中に入れる。


エプロンをして夜ご飯をパパッと作って食べてテレビを見る。

お風呂に入った後はドライヤーで髪乾かして。歯も磨いて保湿クリームもパックもしたから後は寝るだけかな。


ベットに入り、部屋の明かりとテーブルのランプのスイッチを念動もどきの私の力で押す。


そしてアイマスクと耳栓を装着して深い眠りについた。



伏せ字が息してない……


自分で書いていて気づいたのですが、日常生活で部屋の“明かり”のことを部屋の“電気”と今まで言っていたことに気づきました……

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