番外編 設定
一話アップ時、当初設定していたもので、書き進めていく中で手を加えた部分もあります。
作中でおいおい解説していく予定でしたが、ここでまとめて紹介した方が分かりやすいかと思いましたので、投稿します。
後々書こうと思っていたエピソード、ネタバレになるのか分かりませんがまだ描写されていない設定などが出てきます。
読み飛ばして頂いても問題ありません。
今後、もしくは既に辻褄が合わない部分が無いように祈ります……
・グリンジ大陸
舞台となる大陸。
大陸北部はいずれの国家が支配する地域でも無く、北部中央は女神教の聖地が支配する山岳地帯となっており、東西は人類が魔獣を追いやった魔境となっている。
大陸を地図で説明すると、非支配地域の北方境界線より南、西にオルリア連合国、大陸中央部にマディスタ共和国、東にレプゼント王国、南部にターミル自治領があり、これらの国々で大陸を占めている。
大陸と呼称されているが実際は海峡を挟んだ島。
南のターミル自治領を越えて海を渡ると本当の大陸と呼ばれる場所がある。
世界的にはかなり北に位置する島。
・マディスタ共和国
最も広大で最も豊かな領土を持つグリンジ大陸最大国家。
元々複数の国があった中央部で、勇者を輩出した国を中心に一つの国として纏まった集合国家。
現在では一個の国として見事に統合されている。
国家の代表たる元首は世襲制では無く、投票により決定される。
初代元首は勇者その人。任期制。
・オルリア連合国
旧オルリア帝国が帝政を廃止した姿。
女神戦争終結後、マディスタ共和国との覇権争いに敗れた結果誕生した。
4国からなる共同体だが、現状では独立した4つの専制君主制国家が同盟を結んでいるだけの状態となっている。
版図の多くをマディスタ共和国に飲み込まれた歴史があるが、現在は争ってはいない。
ただし潜在的にオルリア・マディスタ両国の軍事力は互いに向き合っており、今も尚火種を孕んでいる。
・レプゼント王国
その昔、東の覇者として比類ない地位を築いていた大陸東部の国。
オルリア帝国や魔族の脅威に晒されることなくその歴史を保ってきた。
大陸の平和的統一を目的とした中央諸国統合に参加しなかったのは、その強大さ故。
現在では緩やかな共和制への移行を見せつつあるが、その過渡期とあってか政情は芳しくない。
幸か不幸か時代に乗り遅れた国。
マディスタ成立時の経緯もあり、国交が閉ざされている訳では無いものの、共和国との外交は限定的なままとなっている。
・ターミル自治領
旧ターミル王国の支配地域。
突如として王国が瓦解したものの、領土を脅かす存在が居なかった為、政治体制が変わらず続いている。
事実上の共和国だが、ターミル国民の気質もあり、大きな混乱も無く変遷した。
元貴族の代表者達が政治を行っているが、未だ共和政を宣言するには至っていない。
オルリア・マディスタ・レプゼント3国と領土を接しており、政治的に微妙な干渉しか持たない3国の物流を担う役目を負っている。
ターミル南の海峡地帯は同じく魔境となっており、ターミルの軍事力は主にそちらに集中している。
乾燥した砂の多い地域。
・聖地
女神の地とされ、聖女と勇者がその生涯を終えた地でもある。
グリンジ大陸全土に普及した女神教の総本山であり、不可侵の聖域として敬意を払われている。
女神戦争当時、魔族の本拠地だった場所。
山岳地帯であり、決して豊かな土地では無い。
今では数少なくなったが、信者達が暮らしている。
かつてはグリンジ大陸を導く最高意思決定機関だった。
現在は世俗との関係を絶ち、女神の再臨に備えてその教義を守り続けていくことを唯一の糧としている。
実態は不明。
・傭兵
グリンジ大陸全土における共通認識として、「雇われ用心棒」という位置付けの職業。
冒険者が傭兵へと姿を変えていき、冒険者ギルドが解体されると職業として国家が管理するようになった。
パーティーが肥大化したような「傭兵団」と呼ばれる組織として今では社会的な地位を得ている。
ギルド時代の骨格を引き継いでいる為、基本となる制度や依頼に関する項目、ランクや適用される法は所属国家が違っても大きな差異は無い。
ただし在り方としては大きく変化し、大陸における人類共有の組織から限定的な勢力に所属する営利組織となっている。
本来の業務である「戦闘の為の傭兵」から多様化し、現在では人材派遣業のように使われることもある。
未だに負傷・死亡率の高い職業。
・一般傭兵
国家が管理するようになってから、冒険者時代よりシビアな線引きをされるようになった結果誕生した通称。
傭兵資格の取得は各国家に登録された傭兵団が認定を代行している。
見習い制度。
傭兵見習いは仮免許のような扱いで、見習いとして入団した時点から資格が発行されるが、傭兵として登録されるには各傭兵団で国家が定めた基準をクリアした者のみ、合格証を貰って登録することができる。
傭兵業務を数年間、一定期間行わなかった者は資格が剥奪される。
尚、傭兵資格の合格=その傭兵団への所属では無い。
世間的には傭兵として就職先が決まっていない恥ずかしい奴。
・魔術師
大陸からほとんど失われつつある技術職。
女神の隠遁と同時に徐々に魔法という技術の効果が薄れ始め、その技術を伝承できる者が少なくなり急速に衰退していった。
現在でもその再現に取り組む熱心な研究を続ける者は居るが、その効果はしょっぱい。
数十年費やし、大きな焚き火程度に炎を燃え上がらせることができれば御の字。
しかも発動までに長い時間が掛かるため戦場では役に立たない。
知識と同時に己の脳内、体内、詠唱や動作において高度な技術が求められる為、世捨て人のように学問に打ち込む必要がある。
ほとんどの人間が挫折する道。
初代勇者存命中、その旅の仲間であった賢者が晩年魔法の衰退に関し、
「魔法の源は女神様の加護によるものであろう。人間は我々の知る魔法を使うに足る魔力をそもそも有していなかったに違いない。しかしこの奇跡を失うのは無念である。私にはどうすることもできなかったが、後進に私の研究を託す」
こう述べている。
強大な力であった魔法は危機に対するひとつの象徴でもあったが故、その反動で失望と怒りを集め、多くの戦乱の中で書物や貴重な品が焼き払われてしまった。
現存する魔術書は貴重ではあるものの、そこに記された呪文を詠唱してみたところで一切効果は無く、魔法自体発動する為には過去とは全く違ったアプローチが必要となっている。
現在魔法使いという職業の位置付けは「物好きの変人」。
・おまけ ラスターの履歴
傭兵登録証は「傭兵・ランク1」。
見習いでは無い。
「傭兵の流儀 4」に出てきたアルトック傭兵の「見習いじゃねーか」発言は、登録証に記載されるような活動履歴の無いラスターの登録証がほとんど真っ白で、卒業したての見習いと同じだったから。
レプゼント国内におけるいくつかの傭兵団活動も、依頼ではなく志願入団だった為、試験入団で終わっており登録に至っていない。
ターミルでの2年間の活動は記録されていない。
単に「出国・入国」記録があるのみ。
レプゼントからターミルへ仕事や商売で行く者も同じように記録されるため、傭兵団登録を管理していないターミルでの活動は白紙となっている。
出国の際の身分は傭兵だが、依頼を受けての傭兵活動の為の出国では無いため、レプゼント側での登録も無い。
唯一空白の期間とも言えるが、民間自治体である自治領で、傭兵として苛烈な活動を行ったなどとも考えにくいため、あまり重要視されない。
そもそも最初からスッカラカンな履歴であり現在進行形で一般傭兵なため、ずっと空白期間とも言える。
・氏名――ラスター・セロン
・出生地――ノーラント
・年齢――二十二歳
・傭兵資格――ランク1(資格取得日○年○月○日・最終更新日○年○月○日)
・活動履歴
○年○月○日
ルンカト・フディコエフ傭兵団にて傭兵資格取得
○年○月○日
三級契約五回を更新
○年○月○日
二級契約三回を更新
三級契約七回を更新




