学園へ
「よし、ベイス準備は大丈夫か!」
とうとうベイスは七歳を迎え、学校に入学できる歳となった。
「だからなんで父様の方がテンション高いんですか!」
「そ、そうよ、私達は入学式を見るだけなんですよ?」
「とか言いつつ、朝早くに起こしたのは誰ですか!」
なんだかんだ言って父と母の方がテンションが高かった。
「うぅ、やっぱり楽しみですけど不安です……」
「大丈夫だ、あの学校は見掛け倒しじゃ通らない学校だ、魔力があろうが無かろうが力が全てだ」
「まぁ、確かにあの学園長はそんなこと言ってましたけど……」
実際、一度話をしているので学園長の雰囲気なども分かった。
そしてこの二年間で魔殺というのをベイスは覚えた。
それは反射を繰り返すだけの単純な事だ。
ベイスの能力は反射の壁を作ることでありそれが最小なので分からないだけだった、ではその大きさは調節できるのかというので試したところ、反射に関係の無い大きなものができた、なのでこの大きさの変化を使い、まず魔法を囲い、圧縮させるだけで魔殺ができる。
「よし、じゃあ出発だ!」
「ほらベイスこっちへ来て」
ベイスの肩に母の手が置かれる、もちろん害と見なしたものしか反射されない。
「この魔方陣に乗ればいいんですね?」
「そうだ、これで学園まで転送だ」
「では出発よ!」
母が言った瞬間、周りが真っ白になり、目を瞑ってしまった、そして目を開いた時にはスケールの大きすぎる学園……いや、もはや城のようなものがあった。