チートじゃねえか!
「よし、武器の調達も出来たし、あとは実戦練習だな」
「何をやるんですか?」
「まぁ、ちょっとしんどいだろうけど魔物と戦うぞ」
「え?なんで魔物と戦うんですか!?」
魔物は、魔力を持った言語が話せない、生物としているが、稀にだが人の言葉を話すことが出来るというレアな魔物もいる。
「うーん、恐らくお前は魔法学校には行けないから、完全に実践向きの学校になると思うんだ」
「なんで、それで魔物と戦うんですか?父様じゃダメなんですか!」
「そこの学校はエリートの冒険者を育てる感じなんだ……もちろんお前が嫌ならいいが、下手したら冒険者は貴族を上回る大金も入手出来るしお前にはあってると思ってな」
「父様、僕は魔法が無いから貴族にはなれません!なので僕をその学校に入れてください!」
魔法が無いから貴族にはなれない、これは評価の問題だ、もちろん魔法がいるという訳では無いが、魔法がないと不評の嵐になるだろう。
だが、それだけの理由で諦めたわけじゃない、ただ単純に自分が強くなりたいからだった。
そしてベイス達は森へ入っていった。
「じゃあ最初は初級魔物のスライムからだな」
父が指を指すとそこには緑色の半透明なスライムがいた。
「あのぶにょぶにょしてるやつですか?」
「そうだ、倒し方は自分で考えてみろよ?危なくなったら助けてやるからな」
「分かりました!頑張ります!」
何故か恐怖は無かった、それは魔力がないと言われた時の絶望より遥かに小さい負の感情、そんなものには負けない。
「はあぁぁぁ!!!!」
剣で切りかかる、だが、柔らかい体にはあまり効果は無かった。
そしてスライムが飛びかかってくる、その動きは以外にも俊敏だった、そのせいでベイスは木の根に足を引っ掛けてしまった、そしてスライムが上に被さる瞬間、反射が起きた、ベイスのオートスキルによりスライム弾かれる、しかもそれだけではなかった、スライムの俊敏なスピードにより生まれた攻撃自体がスライムに反射され、スライムの核含める、体全身が弾けた。
「おい、嘘だろ、お前それ剣いらないじゃねえか……」
「このスキルとんでもないです……」
「はぁ、なんだよそのチートスキルは!」
まさか、転んだだけで魔物を倒してしまった。
「お前のそのスキルの限界とかあるのか?」
「恐らくオートなので無制限で自動化されてますね」
「よし、上級魔物とやれ」
「え?」
上級魔物と、聞こえたが恐らく嘘だろう、なんせ腕利き冒険者が4人集まってやっと倒せるレベルなのだ、それがスキル告発日に倒せるわけがない……。
「この先のトゥニ遺跡にミノタウロスがいるんだが、お前はそいつを倒してこい」
「な、なんで僕が!」
「普通の魔物じゃ相手にならないんだよ!」
ということで、何故かベイスはスキル覚えたて初日から上級魔物とやることになった。