2002年12月 SIDE TOOKO
世の中、クリスマス。確かにお金はないけどある範囲の中で楽しみたくて、久々に車でお買い物に出かけてもらった。
スーパーで普段節約しているから買えないようなクリスマス用のオードブルを奮発して買って、ついでに最近は焼酎にしていてもらったのを、ようやくビールが買えた。
さくやのお部屋でパーティをする。こんな静かで家庭的なパーティはさくやは子供のころまで遡らないとならないくらい久々みたいだった。今までは、クリスマスと言えば飲み屋に行って、沢山の女の子と飲んで遊んでたと話していたのを聞いたことがある。
あたしは久々のプチ贅沢にテンションが上がっていた。
「いっせーのーで。いただきます。」
食卓テーブルいっぱいのオードブルや、本当に久々に買ったあたし用のアルコール低めな缶酎ハイや、あたしがずっとさくやのために買いたいと言っていたビールなんかがあたしのモチベーションをあげていた。「ありがとうございます。」の声がワントーン上がる。
「美味しいねぇ。」
「おう。」
あたしは本当はお酒に強くない。缶酎ハイ半分も飲まないうちに目はトロンとして頬は真っ赤になっていた。飲み屋で飲んでいる時は相当気を張っている。だから、あたしは外で飲んで自分を失ったところを誰にも見られたことはない。
まだ、午後七時。酔っぱらうには早すぎる。なのにあたしは出来上がっていた。
「とーこ。」
座ったまま、舟を漕いでたらしい。
「ん?」
「寝んなって。」
「寝てないよ。」
そう言いつつ、上まぶたと、下まぶたがいちゃいちゃする。
駄目だ。起きなきゃ。せっかくさくやと楽しいパーティをしているんだから。そう自分に言い聞かせているのに午後八時を回る頃には、あたしは完全に座ったまま眠ってしまった。




