序
一人で企画を実行する【セルフプランニング】シリーズ。
今回の一人企画は「『空想科学祭』が終了した今、一人でもSFを書き続けます!」という心意気で『SF一人祭2013』をやります。
七月の『七夕一人企画』までズルズルと何点かのSFを書きたいなぁと思っております。(あくまでも予定は未定)
まずは、沢木香穂里さんから直接指名でいただいたお題『会社役員』をSFで料理してみました!
わたしはベッドの上に居る。
これはあくまでわたしの想像。
横になっているという感覚があるだけなのだけど。
目もかすんで見えないし、音も聞き取りにくい。
消え入りそうな意識を保つのに精一杯。
吐血と下血が止まらない。
皮膚もボロボロ、所々で出血している。
髪の毛も抜け始めている。
たぶん、わたしはもう助からない。
半年、いや三ヶ月も生きられないだろう。
ひょっとしたら一ヶ月はもつかな。
いやいや二週間かもしれない。
十日ですら怪しいわ。
そんなことよりもこの苦痛を何とかして欲しい。
身体のありとあらゆる場所が痛い。
痛い。
痛過ぎる。
痛くて死にそう。
どうして?
どうしてこんなことに?
どうしてこんなことになったのだろう?
必死に思い出す。
考えている間だけ痛みが薄れるから。
ひたすらに記憶の糸を辿る。
そして、わたしは思い出した。
こうなった発端を。
そう。
そうよ。
あの時だわ。
常務が新しい上司を紹介した時。
常務がわたしに紹介したんだ、新しい部長を。
そうそう。
その上司よ。
若くてイケメンの事業部長。
その部長が……。
お読みいただき、誠にありがとうございます。
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