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自由交易都市に風は吹く~白銀の風は知ることやめず~

「それで、次は誰が行くんだ?」

「僕が行こう。あのチームはとても気になるから」

翌日、昨日あった男のことを話すとマイカがそれに応えた。

『チーム【バジリスク】?』

「そう、あなたがあったのは多分そのリーダーね。何の目的があったにせよ、第一目的のあなたに合うということを果たした。話の内容から考えられるのはそんなところね」

『問題は何のために、かな?』

「そうですね、何のためにが見えてこないとこちらとしても対応しようがありません。申し訳ないですがリップル、彼らと接触しても拒絶しないでこちらが探っていることを悟らせないでください」

難しいことを言っているのかもしれませんが、よろしくお願いしますとリリアに言われた。




朝食後の会議も終わりそれぞれ、自由行動をとることにした。

私はほかにも有益な付与魔法がないか、書店や魔法屋を探すことにしたのだ。

大通りを歩いていると突然目の前にナイフを突きつけられた。

びっくりした勢いのまま距離を取る。

「嬢ちゃん、金持ってるだろ?おじさんに恵んでぇ?!」

粉塵とともにさらに私は距離をあける。

なんてことはない収納魔法で収納していた弓を取り出して矢を作り、放っただけ。

土煙が消えたあとに刺さった矢は金色に輝いていた。

『それを売って金にするといいよ。それとも今度は腹、腕、脚部、足、手、頭、眼、鼻、指、足指、口、どこに欲しい?』

もう一度矢を作り今度は体に向ける。

『さっさとそれ持って、さりなさい』

ひぃと小さく男はうめいて、その矢だけ持って、去っていった。

男の残したナイフを手に取りながら、弓をしまう。

「…へぇすごいね、君の魔法」

突然後ろからかけられた声に、振り向くと手で作られた鉄砲が目の前にあった。

「無警戒だね。そんなんじゃいつかやられちゃうよ」

『無警戒じゃない。結界くらいは貼ってある』

「こんな至近距離でもきちんと効果を発揮してくれる結界ねぇ。どんな構成してるのか教えて欲しいねぇ。ファートさん」

じっくりと顔を眺める。

蒼海を見ているかのような錯覚に陥る瞳に私が映る。その顔は中性的でしかし色っぽさがあった。

銀の髪が風に揺れ、彼?の顔にかかる。髪を慌てて抑えるその仕草は、男のような荒っぽさはなくむしろ少女がやるそれに似ていた。

私にもかかりそうになったがその寸前で抑え事なきを得た。

「…横槍な風だね。これ以上聞くなってことかい?」

おどけた調子で言う彼?は私の心を覗くかのような視線を向けてくる。

その瞳に映る私は、確固たる意志を持った顔をしている。

「…ふぅん、君を覗くのはやめておこうかな。どうやら獰猛な番犬もいるみたいだし」

彼は踵を返すとそのまま再びできた雑踏の中へ消えていった。




露店を巡りながら、付与魔法の書かれた魔道書を探してゆく。

露店にもそれなりの数の魔道書が並んでいたのだが、その内の一冊に目が止まった。

《天沼矛の書》それは、間違いなく日本語で書かれていた。

『おじさんこれいくら?』

「それか、…そうだなぁ銀貨十枚でどうだ」

提示された金額をすぐさま払い。その本を抱えて、宿へと帰還した。




宿に帰り一心不乱にその書を読んだ。

日本語で書いてある部分とその意訳でこちらの共通語で書かれている部分があるようだ。

読み進めていくと件の神器とその神話の再現を魔法で出来ないかというアプローチがなされていた。

魔力消費量の多さから、そのまま頓挫してしまったようだが私ならできる。

翌日実践することにして、このことをパーティメンバーに話寝ることにした。

「なんかわかったか?」

「いや何も」

「そうか、なんかわかったらよろしく頼む」

「OKリーダー、僕自身、彼女たちがどんな魔法を使うのか見たかっただけだからね」

「お前はいつもどうりだな」

「まぁね、ただこちらが何かを探っているのは感づかれているから気をつけなよ」

「お前もな」

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