表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
女教師あゆみの婚活日記  作者: キャロット艦長


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

9/13

ナオキとのお見合い

銀行員をしているというナオキは、歩美の職業について聞いてきた。歩美は、


「はい、県内の高校で教師をしています。」


と答えた。さらにナオキは、


「何を教えてらっしゃるんですか?」


と質問を続けた。歩美はプロフィールに高校で教師をしていることは書いていたが、教科までは書いていなかった。


「国語を教えています。」


と答えた。するとナオキは、


「そうなんですね、実は僕も大学生の時に教職を取っていました。」


と言った。歩美は少し意外に感じたので、


「そうですか。」


と返事した後、「どうして、教師にならなかったんですか?」


と聞いてみた。歩美は聞いてから、ちょっとまずかったなと思った。教師にならなかった理由なんて、ネガティブなことだろうし、ナオキさんもそんなの言いたくないだろうなと思ったからだ。


しかし、ナオキは


「そうですね~、自分は経済学部で、就活の時に銀行とか保険会社がいいなと思ったんです。」


と答えた。歩美は、


「そうだったんですね。」


と相槌を打った。まあ、「他の仕事が魅力だった」と言うなら仕方ないわねと思っていたが、ナオキは、


「ただ、教職は一応取っておこうかと思いまして。」


と余計なことを言った。


一応?!


なにそれ?まあたしかに「一応教職も取っておくか」という意識の人は大学で何人もいたけど、それを本物の教師の前で言う?それも初対面なのに?!


歩美は不快感を覚えたが、さすがにそれを口にはしなかった。


「まあ、そういう人もいますよね。」


歩美はさらに相槌を打ったが、ナオキは続けて、


「でも、実際に銀行員やって10年くらい経ちますが、教師になっておいてもよかったかなあと思います。」


とまたも余計なことを言った。


なんなの、この人は?「なっておいてもよかったかなあ」って、ふざけないで!他人の仕事を何だと思ってるの?


歩美の感情は不快感から怒りに変わった。


その後もナオキと40分くらい話したが、どうもナオキはあっけらかんとしていて、歩美の感情を傷つけたとは思ってないらしい。おそらく悪気はないのだろうが、最初の段階で歩美は拒否反応を示していたので、あまり話に身が入らなかった。


「それでは、今日はありがとうございました!」


お見合いが終わって別れ際に、ナオキは爽やかな挨拶をした。歩美は正直言って「これで解放される」と思い、


「こちらこそ、ありがとうございました。」


とお辞儀をした。これで終わりだと歩美が安堵していると、ナオキは、


「また、お会いできるといいですね。」


と笑顔で言ってきた。


歩美は顔をこわばらせたのが自分でも分かったが、


「そう・・・、ですね。」


と作り笑いを見せてその場を後にした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ