表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
45/188

第45話 いくつかの約束

「それじゃあアルト、キース、確認するぞ。」


「「はい。」」


ギルマスとアルト達はいくつかの約束を交わすことにした。


一、従魔の登録が完了するまでは、街の中ではテナのハンカチを外さないこと。

二、キースとの約束(テナが人を傷つけた場合は云々)を必ず守ること。

三、テナの親に関して、何か手掛かりを掴んだら互いに報告すること。

四、もしテナ以外にも従魔が増えたら、すぐにギルドに報告すること。



「了解しました。」


「…はい。僕も大丈夫です。テナと、僕たちと、ギルドと、街の人のためにも…必ず守ります。」


「ん、いい子だ。よし!それじゃあ色々と手続きもあるし、そろそろ移動するかな。」


そう言って立ち上がり、背伸びをするギルマス。続いてダンテも立ち上がろうとしたが、キースが声を掛けて止める。


「あ、待ってくださいギルマス。あとひとつ聞きたいことがあるんですが。」


「おいおい、まだあるのか?」


疲れを隠し切れない表情で聞き返すギルマスに、苦笑いで言葉を返すキース


「そんな顔しないでくださいよ。本当にあとこれだけなんで。後回しにするとかえって厄介なことになるかも知れないですよ。」


「あー…わかった。」


チラリとテナ(後回しにできない案件の筆頭)に視線をやり、納得した様子のギルマス。


「聞いてやるから手早く頼むぞ。」


「ありがとうございます。これなんですが、見てもらえますか。」


そう言ってキースは、アルトから受け取った魔法石をひとつ、ギルマスに手渡した。


「何だこりゃ、宝石か?お前一体どこでこんなもん…」


「宝石じゃありませんよ。それは…あー……アルト、説明頼んでもいいか。」


「いいよ。」


魔法石のことをイマイチよくわかっていなかったキースは、本来の持ち主(製作者)であるアルトに説明を任せることにした。アルトもその方がいいと思ったので、二つ返事で了承した。


「えっと…それは魔力の塊みたいなものです。僕の魔力を石みたいに固めて取り出したもので、とりあえず魔法石って呼んでます。他の呼び方もあるかも知れないんですけど、それもわからなくて…」


説明と言っても、これくらいのことしか話せない。アルトは尻つぼみになりがなら、キースに視線を向ける。


アルトの視線に気づいたキースは、言葉の続きを引き受ける。


「だそうです。俺は初耳だったんですが、ギルマスなら何かご存じかと思いまして。」


「いや、こんなもの見るのも聞くのも初めてだ。魔力を固めて取り出せるなんてのも初耳だしな。ダンテ、お前はどうだ?」


「いいえ。ギルマス同様、見たことも聞いたこともありません。」


魔法石をまじまじと見ながら「初めて見た」と首を振る二人の様子に、アルトは少しだけ気を落とした。


キースもそうだったが、物知りそうなこの二人でさえ知らないなんて…と、自分の作り出した魔法石の存在が怖くなったのだ。


「だよな。なあキース、アイツ なら何か知っているんじゃないか?」


「あー…それは俺も思ったんですが、最近連絡を取ってなかったもんで。どこにいるのか見当もつかないんですよ。」


「今ちょうど、この街に来てるはずだぞ。」


「え、本当ですか。」


思いもしなかったギルマスの言葉に驚き、キースは目を丸くする。


「ああ。もし会いに行くようなら、滞在先を調べておいてやるぞ。」


アルトの魔法のことなど、相談に乗ってもらえそうだと考えたキースはギルマスの厚意に甘えることにした。


「ぜひお願いします。」


「ああ、任せておけ。」


ギルマスとキースが話をしている横で、何やら落ち着かない様子のダンテ。


彼は意を決したように立ち上がり、アルトに歩み寄る。そして少し迷うそぶりを見せた後、咳払いをして口を開いた。


「アルト君。」


「はい?」


「試験の時のことですが…助けて下さったこと、感謝しています。そして、お礼が遅れた無礼をお詫びします。この通りです。」


そう言って深々と頭を下げたダンテは、顔を上げて続きを話し始めた。


「試験官として、決して私情を挟まず、受験者には厳格に接するというのが私の信条です。ですので、君の冒険者試験の結果が確定するまでは、お礼の言葉を伝えられずにいました。本当に、ありがとうございました。」


そう言って再び深々と頭を下げるダンテ。


「あの、もうわかりましたから!頭を上げてください。」


狼狽えるアルトに、キースが助け舟を出す。


「おい、アルトが困ってるだろう。本当にお堅いっつーかクソ真面目っつーか…」


「なっ…私はただ職務に忠実に…」


「あーはいはい、わかってるよ。それもあって今回は世話になったんだしな。」

読んで下さってありがとうございます。


誤字脱字、読みづらい等ありましたらご指摘くださいm(__)m

ブックマークや、評価の「☆☆☆☆☆」を「★★★★★」にして応援していただけると執筆の励みになります。

よろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ