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峰打ち攻撃兵の英雄伝  作者: まぁくん
First Season
58/131

〜58話€約束~

ゼット達はリツを連れて競技場から出たあと、防衛軍基地内の1つの倉庫にやって来た

他の職員を帰らせ、倉庫の中でゼットとリツは2人きりになった


ゼット「ついにお前が言っていた時が来たのだな…リツよ…」


ゼットはリツに言われたことを思い出していた


ゼット『どうしたんだリツくん、私と内密な話というと…』


リツ『この国の防衛軍の総司令であり、父さんの友達で小さい頃から世話になってたあなたには話しとこうと思ってね』


ゼット『・・・ミヤビのことは悪かったと思っている…あの時リツくんには残酷な現実を受け入れさせてしまったな…』


リツ『いえ、あの時のあなたの判断は正しかった』


リツが住んでいたホンゴウ家は住宅街から少し離れた丘の上に位置していた

そしてデノールがスプーンに攻めてきたあの日のゼットの指示は"住宅街を最優先で警備しろ"だった

リツの父ミヤビは当時の防衛軍ではトップの実績を残し、ゼットの幼い頃からの友達でもあり、警備範囲から少し離れていたことからホンゴウ家だけ軍の隊員を行かせなかったのだ

ゼットはミヤビへその事情も説明し承諾ももらっていたが、実際は・・・


ゼット『私があの丘まで範囲に入れていれば…』


リツ『あなたがそんなんじゃ、死んだ父も浮かばれませんね』


ゼット『なんだと!!』


リツ『アンタはもう軍の総司令だろ!?昔のただ気さくで優しいおじさんじゃ無いんだ!もっと堂々としろ!自分の指示に自信を持て!でなければ軍の総司令は務まらないぞ!!』


ゼット『大きく…強くなったんだな…リツくん…』


リツ『いきなりそんなしみじみされても…』


ゼット『すまん話がそれてしまったな、話っていうのは?』


リツ『あぁ…落ち着いて聞いてください。これからを支える総司令としても、優しいおじさんとしても』


ゼット『分かった』


リツ『俺の中には俺じゃない何かがいます』


ゼット『それは一体…』


リツ『おそらく俺の中にある灰色の気が関係していると思いますが、俺にも何なのか分からないので、もしこの存在が暴走して俺が誰にも止められなくなったらその時は…』


ゼット『いや、そんな!そんなことは絶対にあってはならん!!』


リツ『あなたの能力なら出来るでしょ?全てを終わらせる終結の能力なんだからさ』


ゼット『お前は本当に何でも知っているな』


リツ『この前息子に訓練してる良い父親を見てね、ヘトヘトになるまで子供の相手をしてたよね』


ゼット『なっ見られてたのか!?』


リツ『他の人には見られてないから安心して、でも会議の時にたまに疲れきってるおじさんのことはみんな気にしてたよ』


ゼット『そ、それは気をつけよう』


リツ『じゃあ…そうゆうことだからさ、頼んだよ…おじさん』


ゼットはその時とは一変して気の中にいる何者かが暴れ、その果てに自分の目の前で拘束されているリツの姿を見ながら考え込んでいた


ゼット「リツ…私はどうしたら…」


リツ「おい人間、何をしているんだ?こんな所で2人きりになって」


ゼット「だまれ!リツはそんな話し方ではない!誰なんだお前は!!」


リツ「そうだな…お前の能力は少し興味がある…よって答えてやろう…俺はお前たちの認識で言うところの宇宙人ってやつだな」


ゼット「なんだと!?」


キョウマ「ゼット総司令!」


ゼット「君は…シンジと戦った隊員か」


カズヤ「どうするんですかそいつ!」


ゼット「・・・ここで終わらせる!!それがこの隊員との約束なんだ…」


キョウマ「終わらせるって…何か助ける方法は無いんですか?」


ゼット「本人にも何も分からないと言われたこの状況で、拘束や能力封印もいつまで持つか分かんのだ、やるしかない…」


カズヤ「そんな…」


ゼット「君達は来なかったことにする…この責任は私だけが取れば良いんだ」


キョウマ「・・・分かりました…失礼します」


カズヤ「キョウマさん!」


キョウマ「俺らにはどうすることも出来ない!外に出るぞカズヤ…」


カズヤ「はい…」


キョウマとカズヤが外に出てから数十分経った頃、競技場の方から走ってくる隊員が1人・・・ステラだった


ステラ「はぁ…はぁ…あのー!リツくんはー!どこにいるか分かりますかー?」


キョウマ「カズヤ、止めるぞ…」


カズヤ「はい…」


ステラ「え…何?そこにリツくんがいるの?なら行かせてよ!!」


キョウマ「ダメです!!」


カズヤ「行かせられません!!」


ステラ「中で何かしてるの!?リツくーん!!!!!」


ドォーン!!!!!!!


ステラの前で頑丈そうな倉庫が破裂するように壊れた


ステラ「リツくん…?」


キョウマとカズヤが顔を下に向け、ステラを止める手を離した

ステラが急いで壊れかけの建物に入っていこうとすると中からボロボロになったゼットが歩いてきた


ステラ「ゼット総司令…リツくんは…?」


ゼットは目に涙を浮かばせながら顔を横に振った・・・


ステラ「嘘でしょ…そんなはずない…リツくんが…あのリツくんが…」


ゼット「ステラ隊員、入軍当初からいつもリツと一緒にいて、あの時の彼をずっと支えてくれてありがとう…」


ゼットは深く頭を下げた

それを見たステラは現状を受け入れ…その場で泣き崩れた・・・


その後、事の詳細が各隊員に伝えられ、ミスティールトーナメントは中止になり、隊員は解散し宿屋へ、観客席にいた国民も帰らせる結果となった


その夜は誰も口を開こうとせず、ただひたすらに考えふけりながら眠りについた・・・

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