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峰打ち攻撃兵の英雄伝  作者: まぁくん
First Season
49/131

〜49話€破られる殻~

ミズナに続き、ミネトも最初の頃より遥かに成長した姿を大会中に何度も見せ続けてきた

それはまぐれではなく、特訓を経てのしっかりとした実力だった

アルトには2人が自分よりもずっと大きく見えた

そんなことを考えながらフィールドに向かうアルトの前から、試合を終えたミネトが来た

変なことを考えてしまっていたアルトは横目で苦笑いをしながらミネトに声をかけた


アルト「おぉ、ミネト。まさか総長に勝っちまうとはな…」


ミネト「なんだアルト、元気ないけど何かあったのか?」


アルト「ミネト、お前はすげぇよ。最初も俺たちより強かったし、どんどん能力を使いこなして今ではあんな戦いが出来るんだもんな…」


ミネト「ん?・・・アルトらしくないな、お前は妹を守れなかった自分の不甲斐なさと向き合うため、己を鍛えて強くなるためにスプーンに行ったんじゃなかったのか?」


アルトの様子と言動で何かを察し、わざと逆撫でするかのように声をかけるミネト


アルト「そうだよ!!でもな!!?」


それに反応したアルトはミネトの胸ぐらを掴み壁に押し付けた


アルト「俺は…俺の力はもう限界なんだ…これ以上何をしたら強くなれるのか分からないんだ…スプーンに行って自分は強くなったと思っても…周りの人達の強さは遥か先にあるんだ…」


ミネト「限界なんてない…」


アルト「え?」


ミネトはアルトを突き返して、驚いてるアルトに強く言った


ミネト「俺らは常に気と共に生きているんだ!限界は超えられる、だがその"気"がないやつには超えられない!!お前は何のために俺やミズナと別れて1人で修行しに行ったんだ!」


アルト「それは…それはお前たちと!」


ミネト「一緒にデノールと」


アルト&ミネト「戦うため!!」


アルト「え…」


ミネト「その気持ちがあるなら、お前に、俺らに限界なんてない…そうだろアルト」


アルト「・・・おうよ!!」


ミネトはフィールドに向かうためすれ違うアルトとハイタッチをした

フィールドに進むアルトはミネトに今までのいろんな気持ちを込めて・・・


アルト「ありがとなミネト、やっぱすげぇよお前は…」


ミネト「何か言ったか?」


観客席に戻ろうとしていたミネトが振り返り聞いてきた


アルト「何でもねぇよ!俺の悩みもお前の能力で峰打ち化されたみたいだぜ!」


ミネト「面白いこと言うじゃん、元に戻ったみたいだな!後は試合に勝ってこい!」


アルト「あぁ、そうだな!俺らしくも無いとこ見せちまった!見ててくれよミネト!俺の今の実力を!!」


MC「さぁ!!決勝トーナメント進出を決める3回戦も残り2試合!!続いての対戦者は!電光石火の如くフィールドを駆け巡るアルト隊員VSフィールド内にロケットを飛ばしまくるサカキ隊員だぁ!!」


観客「わぁー!!!!!」


カズヤ「よっこらしょっと、おっ間に合ったみたいだな」


キョウマ「おぉ、カズヤ遅かったじゃんって…」


エンドウ「どうしたんだその腕!!」


カズヤ「いやぁ、それがさっきの試合で重力に押しつぶされた時に腕を下敷きにしちゃったもんでこの通り」


エンドウ「骨折!?いや、でも救護室のチェル隊員の能力なら…」


カズヤ「いやぁそう思ってやってもらったんですけど…どうやらリセットの対象になるのは気が関係してるものだけらしいです」


キョウマ「なるほどな、まぁ確かに何でもリセット出来たらすげぇよなぁ」


エンドウ「ステラ隊員の時も表面のアザはリセット出来たが体内の刻印は対象にはならなかったらしいからな、何か制限があるのだろう。それより間に合ったっていうのは?」


カズヤ「あぁ、そろそろ見れるかなって思いましてね」


エンドウ「見れる?アルトくんのことか?それにしても懐かしいな~最初の頃に比べてみんな一段と成長したよ!あの時はみんな何も分からずにゲーラーに入って来たんだもんなぁ」


キョウマ「ほらほら懐かしさに浸ってないで、そろそろ試合が始まるっぽいですよ」


審判「試合開始!!」


アルト「よっしゃ!やってやるぜ!能力発揮!電光一千!」


サカキ「能力発揮!ロケット弾!」


サカキは1つの巨大なロケットを生成し、アルトに向かって放った


アルト「なんだって!?」


サカキ「爆発!」


ロケットはサカキの合図で爆発し、中からは猛獣が出てきた


アルト「おいおいどうなってんだよ!能力発揮!雷刀!」


その頃、観客席ではカズヤ達だけではなくアルトの戦いを見ながらいろんな隊員が話をしていた


ユウ「面白くなってきましたね、アルトくんがどこまでやれるのか」


リツ「さぁて、そろそろ成果出してくんないと俺とユウさんも安心できねぇぞ」


ステラ「アルトくんと最初に戦った時が懐かしいなぁ」


ひー「スプーンにいる間は結構あっきーと俺と模擬戦したからなぁ!」


あっきー「あいつ動きは悪くないんだけど、ここって時の当たりが弱いんだよなぁ」


ミサキ「まぁ早さも大事だけどね!」


コト「でもアルトくん頑張って欲しい!ずっと一生懸命やってたもん!!ねっリツさん!!」


あっきー「おい、コト」


コト「そろそろみんなだってリツさんと前みたいに戻れるんじゃないかって思ってるでしょ!!ねぇリツさん!!」


ユウ「リツさん…」


ステラ「リツくん…」


リツ「コトちゃん、今はアルの試合に集中したいんだ」


コト「そんな…」


ミネト「ちょうど今始まったところか」


ミズナ「あ!ミネトおかえり!勝利おめでと!これで私も決勝トーナメントでミネトと戦えるかもね!!」


ミネト「まぁ順当に勝てればね、アルトの戦況は?」


ミズナ「んーあんまり良くはないかも、避けても手前で爆発されたりしてるみたいだし」


ミネト「そうか…まぁ様子を見よう」


アルト「はぁ…はぁ…くそっどうすれば」


サカキ「少年よ、悪あがきはやめて早く降参したらどうだ」


アルト「オッサンには悪いがそれだけは絶対にしねぇぜ!俺を見てくれてる人がいるんだ、鍛えてくれた人や競い合ってる仲間達やいろんな人がな」


サカキ「結局勝ち負けは自分が強いかだ!ロケット弾!」


アルト「切っても逃げても爆発されちまう!しかもロケットの中から猛獣とか炎とかいろんなもんが出てきやがる!!」


サカキ「ハッハッハ!これを撃ち続けている限り私の勝利は絶対なのだ!」


アルト「絶対の勝利なんてないだろ…それなら俺は絶対にこの戦況を変えて、お前の絶対を無くしてやる!!」


サカキ「やってみるが良い!ロケット弾!」


アルト「圧電刀!!」


サカキ「爆発!!」


爆破とともに今度は巨大なメカが出てきた


アルト「やっぱり今のままじゃダメだ…俺の今使える能力じゃこの戦況を変えられない…」


サカキ「さぁもう1つ撃っておくか、ロケット弾!」


アルト「くそぉ!どうしたら!!」


アルトはいろんな人に今まで言われたことを思い出した


カズヤ『じゃあースドウ!1つだけ教えてやるよ、お前は殻を破るまでは弱いよ』


テツオ『アルト!俺から言えるのは1つだけ、守れ!』


アカネ『私はお兄ちゃんが守ってくれるから最後で良いよってみんなに順番譲ってたの!』


リツ『なぜすぐに人を頼る、なぜ努力しようとしない、そんな考えのままならお前は一生己の殻を破ることはできねぇぞ!!』


アルト「今までいろんなことを言われてきたな…未だにカズヤさんやリツさんに言われた殻ってのを破ることが出来てないみたいだし…テツオさんに言われた守れってのも果たすことが出来ずにアカネを奪われちまった…」


ミネト『その気持ちがあるなら、お前に、俺らに限界なんてない…そうだろアルト』


アルト「あぁ、そうだなミネト…そんなこと言ってても始まらねぇし俺らしくねぇよな!力貸してくれよ!!」


アルトのコアが急に強く光り出した


カズヤ「おっビンゴ」


リツ「やっとか…」


アルトのコアの中心が灰色に変わった


ユウ「リツさんの予想してた通りでしたね」


リツ「アルと出会った時に灰色の気が微妙に反応してたし、妹が敵に捕まったって話を聞いた時にきっとそうだと思いましたよ」


カズヤ「最初にスドウを見た時に能力を操作してみたんですか、何か気が殻に包まれてるみたいな印象を受け取ったんです」


リツ「そして今…」


カズヤ「その殻を破る時が来たようです」


アルト「お、何だか分かんねぇけど急に気が強くなってる感じがするぜ!これならもっと強い技が出せるぞ!!能力発揮!灰雷刀!」


アルトはメカに一瞬で近づき刀を振った

するとメカは瞬く間に灰化し、アルトはすぐにロケット弾をも切り、それもまた灰化した


サカキ「な、何が起きている…ロケット弾!ロケット弾!ロケット弾ー!!」


サカキが放ったロケットを爆発する前に全て灰化させたアルトはそのままサカキの目の前まで行き、刀を向けた


審判「勝負あり!勝者!アルト隊員!」


観客「わぁー!!!!!」


コト「やった!アルトくん勝ったよ!!」


あっきー「まぁ俺はあいつがやる男だって分かってたけどな!?」


ひー「てか、普通に強くね?決勝トーナメントであっきー勝てんの?」


ミサキ「まぁまぁ、とりあえずこれで一安心だね!コトちゃん?もう1回私たちの気持ちを伝えてくれる?」


コト「あ!うん!!リツさん!!アルトくん勝ったね!!アルトくんに接してたみたいに私たちにも…」


リツ「すまなかった」


リツはコト達に頭を下げた


コト「え…?」


リツ「俺は弟がデノールに捕まってから死にものぐるいで強くなろうとした。その時に友達が…お前らがいると自分を許してしまいそうで、あの時の気持ちが消えていきそうで前みたいに接することが出来なかったんだ…本当にすまん!」


ひー「いや、知ってたよ?」


あっきー「何年の付き合いだと思ってんだばーろー!」


ミサキ「今までの分しっかり私達との時間に使ってもらおうね~」


コト「そうだよ!コト達はずっと待ってたんだよ!!」


ユウ「ようやくこれで1つになりますね」


ステラ「あーあ、リツくんのお世話大変だったなぁ」


リツ「え!いや、あ、うん…いろいろ、すんません…」


アルトの勝利によってリツとみんなの隔たりが無くなり、小さい頃の関係に戻っていきそうだ


キョウマ「俺らもウカウカしてらんねぇなぁ~」


カズヤ「そうですね、なんだかんだ言ってあの4人みんな残ってるし」


エンドウ「本当にあの子たちはすごい成長の早さだな!」


ミズナ「アルトおめでと!」


アルト「あぁ!これで決勝トーナメントで戦えるかもな!」


ミネト「やるじゃん?」


アルト「次はお前だぜミネト!」


ミネト「最初の時みたいに勝ってやるよ」


アルト「そうかよ!」


プードルにミサイルを落とされたあの日からいろんなことがあった

だが今の3人の表情は安堵と喜びに満ち溢れていた、一時の平穏な瞬間であった

ここまでにどれほどの辛いことや大変な日々があったとしても、それを自分の力に変えてこれからを生きていこうと決心する隊員達だった・・・

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