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峰打ち攻撃兵の英雄伝  作者: まぁくん
First Season
28/131

〜28話€灰色と黒色〜

2日目の夜、リツ、アルト、カズヤの3名が飛行機でフェイブルに向かっている頃

デノールでは不穏な会議が開かれていた


ガンガレン「アンブローズ殿、そろそろ今回のフェイブルへ行く者が誰なのか教えてはくれないか?」


アンブローズ「そろそろ攻める日も近いですからね、それに目的もさっき決まった所ですので発表しましょう」


ヴォルテン「一応思考操作のジリオンも強化蘇生してあるから忘れないでくれよ」


アンブローズ「えぇ、じゃあまずは幹部の方々から、戦闘役でガンガレンさん、ルギン卿、蘇生役でヴォルテンさん、そして…ラスティくんにも行ってもらいましょう」


ルギン「ほぉ、ついに実践に投入するのか。私とガンガレンさんに着いてこれれば良いですけど」


???「アイツは強いぞ」


会議室に向かって誰かが歩いて来ながらそう言った


ルギン「アルドロンさんがそこまで言うのですか?」


アルドロン「あぁ、俺も死にかけたぐらいだ。なかなかに強いぞ、さすが灰色の気を持つ者だった」


ガンガレン「まぁそうは言ってもアルドロン殿の強さは尋常じゃないからな!灰色の気を持つもの同士だとしても勝ってしまうのだから恐ろしいわ!ガッハッハッ」


アルドロン「ここへは、ヴォルテンを呼びに来たんだ。しっかり強化して蘇らせてくれ」


ヴォルテン「了解だ、俺がフェイブルに行くことは分かったからちょっくら行ってくるわ」


アルドロン「準備ができた兵士はみんな投入するぞ、ラスティの兄役もガイアールもパーシヴァルもだ、後からジャヴァの能力で向かわせる」


ジャヴァ「ってことはまた俺は行ったりきたりってことか、めんどくせぇな」


アンブローズ「ということで、私は状況を見つつジャヴァさんと共に行動します。そして作戦と一緒に動いてもらう人達をお伝えします・・・以上で会議を終了とします、各自出発までに準備しておいて下さい」


アンブローズがその場にいる者達に作戦と同行者を伝え、デノールの怪しげな会議が終わる頃、フェイブルの病院の1室では・・・


ステラ「ん…」


ユウ「あ!ステラさん!?分かりますか!?僕です!ユウです!!」


ステラ「ん…ユウさん?ここは…私は…」


ユウ「ステラさんは敵のゾンビ集団に襲われ、体内の何箇所にも呪いの刻印という物が刻まれていたみたいで、みんな手を焼いていたのですが、プードルのミネト隊員とフェイブルに訪れていたコノミという旅人が能力で治してくれたんです」


ステラ「そっか、私ゾンビに襲われて…怖くて動けなくなって気を失ったんだ…じゃあその2人にお礼言わなくちゃね…」


ステラは体を重そうに動かし、ベットから起きようとした

ユウは起き上がるのを手伝いながら、心のモヤモヤを晴らすかのように口を開いた


ユウ「ステラさん、本当にすいませんでした…僕がもう少し早く戦闘に間に合っていれば…僕がステラさんの傍を離れなければ…」


ステラ「違うよユウさん、あれは完全に私の油断よ。能力がちょっと強いからって私だいぶ調子に乗ってたと思う。これからはどんな相手でも全力で倒しに行く!!だからユウさんが責任感じることなんて無いよ?」


ユウ「はい…リツさんにも同じようなことを言われました」


ステラ「へぇ~あのリツくんが?たまには良いこと言う時もあるんだね!ねね!私について何か言ってた!?」


ユウ「あ、えっと…とりあえず大丈夫だろうとだけ…」


ユウが恐る恐るベットから立ち上がったステラの顔を見ると、さっきまでの病弱だった雰囲気は綺麗に消えて、ステラの背後にメラメラと怒りのオーラを感じた


コンコン


そんな時、様子を見に来たコノミが部屋にやってきた


コノミ「あ、良かった。起きたわね」


ユウ「ステラさん、こちらが治してくれたコノミさんです」


コノミ「初めまして私は…」


ステラ「コノミちゃん!!本当にありがとー!!」


コノミが自己紹介する間もなく、ステラは走っていきコノミに飛びついた


コノミ「ちょっと…私はただ隊員さんに呼ばれてやれることをやっただけで」


ステラ「ううん!コノミちゃんは私の命の恩人だから!これでアイツらにこの屈辱を晴らすことが出来る!!」


コノミ(うわぁ、私すごい人治しちゃったんじゃ…)


ステラ「っていうか、コノミちゃん呪いを治しちゃうなんて凄い能力だね!」


ユウ「そうなんですよね、僕もどんな能力なのか気になってたんですよ。コアの色も僕と一緒の黒色だったし…」


コノミ「あら、あなたが2人目の黒の気の持ち主だったのね。あなたもさぞかし人間離れした能力なんでしょうね 。黒の気の持ち主は私を含めて世界で3人しかいないそうよ」


ユウ「あー確かにシンジさんも僕は2人目だって言ってましたね」


コノミ「え!?あなたシンジさんを知っているの!?」


ユウ「えぇ、僕はシンジさんからコアを貰ってそのまま隊員になりました。コノミさんもそうなんですか?」


コノミ「ここまで話してしまったなら隠しても仕方ないですね。街の裏側で生活していた私を救ってくれたシンジさんは私にコアをくれて、使い方を教えてくれた。その後、私はシンジさんと共に灰色の気の持つ者を探す旅をしていたんです。昨日の早朝にもシンジさんとこれからの話をしてきたところです」


ユウ「やっぱり!シンジさんこの街に来てたんですね!」


自分がまだ心も体も未熟な頃の恩師が近くにいることを知ったユウは今までに見たことないような輝いた表情していた


コノミ「あなたもシンジさんを慕ってることはその表情から良く分かりました。そんなあなたにはこれから起こるであろうことを伝えておきます」


ユウ「これから起こること?」


コノミ「ここフェイブルに灰色の気を持つ者が2人もいる、1人は昨日ステラさんを治す時に手伝ってくれたミネトと言う少年、そして今ここに向かっている人の中にも1人いるとシンジさんからさっき連絡があったわ」


ステラ「それって・・・」


ステラがその名前を言おうとした時、外からすごい足音が徐々に大きくなりこっちに来るのが分かった


リツ「ステラ大丈夫か!?」


ステラ「リツくんおはよ?あなたの言う通りとりあえず私は大丈夫でしたよ?」


殺意すら感じる満面の笑顔でステラはリツを出迎えた


アルト「ステラさん、大丈夫ですか?飛行機の中でリツさんから聞きましたけど呪いは本当にもう…」


コノミ「呪いに関しては完全に解呪したから問題は無いわ、でも能力は人の気を消費して力にするもの、当分は安静にしとかないとダメね」


ステラ「えーじゃあ結局デノールが攻めてきても私は戦場に出ちゃダメなの?せっかくあのゾンビ使いをボコボコにしてやろうと思ったのにー!!」


アルト「じゃあステラさんの仇は俺が取ります!!」


ステラ「アルトくんは良い子だねぇ、どっかのぶっきらぼうさんと違って」


嫌味のようにステラがリツの方を見て言ったが、リツは目を逸らして話を続けた


リツ「安静にしてれば治るならそれで良い。それでユウさん、彼女が例の?」


ユウ「はい、コノミさんです。黒衣の旅人、僕の恩師でもあるシンジさんと連絡を取りながら行動しているそうです」


リツ「なるほどな、これでやっしーさんに聞いた話と合致したな」


リツは皆が選抜の知らせを聞いてる時にやっしーが模擬戦後に救護班に連れて行かれた治療室で噂の話を聞いた時のことを思い出した


リツ『あ、目が覚めましたか?ここは治療室です。分かりますか?』


やっしー『うぅ…うん、分かると思う…』


リツ『良かった。結局聞きそびれてたので、黒衣の旅人のことを聞きたくて』


やっしー『あぁ、試験の時に女の子が1人気を失って急に倒れたんだよぉ。』


やっしーがまだ眠たそうにむにゃむにゃ喋り始めた


やっしー『それですぐに救護班に運ばれて治療室にいったその子を治した人が黒衣の旅人達だったって話を聞いたのぉ』


リツ『達?黒衣の旅人というのは複数人いたんですか?』


やっしー『んとねぇ、その子を診てた女の人が1人、その後ろから見てた男の人が1人いたらしいよぉ』


リツ『・・・なるほど、その時か…』


やっしー『ほぇ?』


リツ『いや、何でもないです。お大事にしてください。では』


リツは今の話に意識を戻す


ユウ「試験の時に気を失って倒れた人を診てたのがコノミさんで、後ろで見ていた人がシンジさんだったんですね」


コノミ「えぇ、確かにそれは私たちね。その子のリセットの能力になにかの能力が干渉した形跡があって、プードルにいたマナトからリセットの能力を持つ人がいると分かって、そこからはずっと監視していたわ」


リツ「あーそういえばそのシンジさんって人今はプードルにいますよ」


ユウ(シンジさんは近くにいる。まだこんなところで死ねない、あの人に成長した僕の姿を見てもらうまでは…)


コノミ「シンジさんはマナトの様子を見にプードルに向かうと言っていたけど、その裏切り者はどうなったの?」


リツ「プードルにデノールが攻めてきて、逃げられちゃいました。その時にそのマナトって人と一緒に戦いましたよ」


コノミ「デノールが!?それで被害は?」


リツ「あーそれは大丈夫です、被害を出さないように戦ったんで」


コノミ「あなたもしかして灰色の気の…」


ステラ「そうだよ!リツくんこう見えて灰色の気を持ってるの!本人曰くまだ不完全らしいけどね!」


リツ「まだこの能力に振り回せれてるだけだ、簡単な技しかコントロール出来ないようじゃいつか必ず負ける。だから日々たくさんトレーニングしてるんだ」


コノミ「つまり、これでフェイブルには灰色の気を持つ者が2人と黒色の気を持つ者が2人か…」


ユウ「そういえば話の途中でしたね」


コノミ「おそらく、敵の今回の目的は灰色の気の捕獲。そして…黒色の気を排除することよ」


リツ「黒の気にも何かあるんですか?」


コノミ「シンジさんが言うには、人間は表と裏の気が必ずあって、普通は10歳になると表の気に影響されて徐々にその人の気の色が決まっていくんだけど、たまに裏の気…つまり人間の腹黒さを多く体感した者や自分が裏の気に飲み込まれてしまった者とかいろいろ原因はあるけど、そうゆう人達が黒色の気を持つらしいわ」


ユウ「まぁ身に覚えはありますけど…それで黒の気を何で敵が注視することになるんですか?」


コノミ「それは単純に強いからよ、あなたの能力も私の能力も極めれば誰よりも勝る能力らしいわ」


リツ「ユウさんの強さは確かに異常だとは思ってましたけど、そんな理由があったんですね」


ユウ「ちょっと待ってください、敵の目的が本当にそうなんだとしたらすでにその目標はここに集まってるってことですよね?」


リツ「そもそも俺らがここに故意に集められたとしたら…」


コノミ「!!!敵がこのことをもう知っているならマズイわね…」


リツ「アル!待たせてるカズヤと一緒に隊員全員に戦闘準備をするように伝えて来い!」


アルト「りょ、了解です!!」


デノールが攻めてくると分かり、事前に待ち構えるため早めに着いた選ばれた隊員達、そして先にプードルでナギサを回収するために幹部を見せることで応援部隊としてフェイブルに追加で来た隊員達

これらの結果、すでに敵の目的は達成に近づいてしまっていた


デノールの進行まであと・・・

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