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小料理 タヌキ屋 2  作者: まんまるムーン
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7




「…イテテテテ…」


朝起きたら酷い頭痛がした。二日酔いだ。ベッドの上にスーツを着たままで、うつ伏せになって眠ってしまっていた。


 俺…夕べはどうしたんだっけ? 仕事終わって…なんか路地裏の店に行ったよな…


 

 タヌキ女将!


 そうだ!

 タヌキがやっている小料理屋に入ったんだ!


 え、タヌキの女将?

 夢か?

 有り得ないよな? 





 シャワーを浴びて、夕べ行った「小料理 たぬき」に行ってみた。


「…確か…この辺だったよな…?」


しかしそこはいつも通る商店街で、タヌキ女将の店があった路地などは存在していなかった。


「…やっぱり夢か…。そうだよな…。タヌキの女将がやっている小料理屋なんてあるはずないか…」


俺は来た道を戻っていった。



 何故だろう…

 何かが違う! 



夕べを境に、頭と心の膿が吐き出されたような気分になっていた。





 自分の部屋へ戻ると、今まで気にしなかった部屋の散らかりようが、すごく気になった。


 俺はゴミ袋を取り出して、ゴミをどんどん入れていった。ビールの空き缶、ペットボトル、それらを洗って潰して袋に分別して入れていった。


シンクにたまった食器をガシガシ洗って棚にしまった。洗い物が無くなると、今度はシンク自体の汚れが気になってきた。スポンジに洗剤を付けてこすってみても取れない。


 何かないかな…


引き出しをあさってみると、メラミンスポンジがあった。袋の封は空いてあって、輪ゴムで留めてある。


 …純が買い置きしてくれていたのか…。


メラミンスポンジを使ってみると効果てきめん! あっという間にピカピカになった。


 水しか使わないのに何故こんなにキレイになるんだろう?

 


 仕上げに布で乾拭きするといいんだよ

 私、水回りが汚いのってダメなんだ



 確か前に純がそんなこと言ってたな…


俺は新しい雑巾で、蛇口やシンクを乾拭きした。


 なんてことだ!

 ピッカピカになった!

 気持ちいい!


俺は32にして初めて掃除の楽しさを知ってしまった。


シンクがキレイになると、俺の掃除心に火が付いた。こうなったらいらない物を全部処分しよう! 




 断捨離始めます!



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