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夕暮れ時が終わる頃

自分の今の書ける連作で書き切りたいと始めました。ただひたすらにもがいたり、あがいたり、下がってみたり、上がってみたり。また見える景色が変わればいいなって思います。

"ぼく"と一緒に俺も成長させていただければと思います。

1話 「ぼく」


ージリジリーこの音を聴いて、人は何を思い浮かべるのだろう。

例えば朝目覚めた人だったら目覚ましの音、それが暑く感じる夏の日だったら蝉の音とまるで連想ゲームをしてるようなそんな世界。世界平和なんて言葉は僕は苦手だった。みんなが、みんな幸せになるなんて思ってなかった。だって、悪者がいるから、正義のヒーローがいるんでしょ?

正義のヒーローも悪者もいないなんて面白くないし、そんな風景や、画をぼくは想像したくなかった。いつだって、夏はカマキリを探して、捕まえその辺のバッタを食わせる。その粗食する瞬間が綺麗だと思っていたし、そして、カマキリが虫カゴの中で、朝起きて、みたら、死んでいたなんてのも哀愁があってなんとなく愛せた。ぼくが泣いていると周りは慰め優しいねなんていったけど、ぼくはその意味をその時も今も理解してできていない。

そこに対する、自分の考え方はずっとそうだった。ただ、頑固なまでにおかしい自分の放浪精神に気づくのはまだ、先のことだった。

父親が萎れたスーツで帰って玄関を通るとタバコの臭いがスーッと鼻の中に入ってくる。その臭いっていう観点はぼくは父親の存在のデカさだと思っていた。だから、子供心に父親よりデカくて威厳がありそうで大きな声をするいかにもな人をみても、ぼくは父親が最も怖かっし、威厳も発する一言も全てがぼくの耳に入ってくる声は恐怖だった。

この世界のぼくの子供世界の縮図にはいつだって、頂点に父親が君臨したのだ。

父親に追い出された時はぼくは表面では泣き喚き「入れてよ!入れてよ!」なんてドアを30分手の甲が痛くなるのも忘れ叩き続けていた。ただ、生きるっていうことに身体が反応していたんだろう。たが、心の中では大きな野望みたいな、絶対殺してやるって本気で思ったし、ぼく一人でも生きていける力がほしくてほしくて口から手が伸びるほどほしくて。ただ、未熟な自分に歯をくいしばることしか出来ない自分に悔しくて、その内、頭をうってみて泣いてみた。

殺してやる殺してやるなんて言葉が口から出るようになったのは幼稚園ではじめて、友達ができた時、喧嘩した時だった。

そうたとぼくはすぐに母親通しの付き合いで家を行き交う中になったその頃だった。ただ、人と合うことを自覚できない年頃のぼくはひたすら自分の想いをぶつけ続けるので苦労した。そうたがいつもちくちくさしてくる、オモチャの棒がぼくのスネに当たった。ぼくは衝撃的に、痛い、人からの攻撃に対して、疼くまり、「うーーーーーーーーーー!」声が奇声に変わり始め、ぼくのふつふつとした怒りの感情も痛みが引いてくると同時にブワッとこみ上げる。「もうお前、いらねぇ!!」なんて言うと、ちょっと心が痛んだ。だって、人が離れていく瞬間ってどっちかが、"大人"になった瞬間だもん。もちろん、そうたも最初は言い返す。「あっそ、じゃあ、もうこれ、返してもらうわ」なんていい、自分のオモチャを自陣のとこに全て持ち寄り、対抗してくる。まるでぼくとそうたの家庭の違いを思い知らせるように。ぼくは容赦なく、そうたのオモチャを蹴り倒した。そうたは勢いよく「アホだから、そんな間抜けなことになんだよ、ばーか、ばーか、お前の脳天世界一お間抜け、宇宙一周してさらにお間抜け、アホー」なんて言葉を繰り返す。頭の中が何もかもそうたを攻撃することに向いていた。ぼくはそうたの足を蹴り、転ばせ、上に畳み掛け、ただ拳をそうたの顔面めがめて振りかぶり続けた。「殺してやる!!殺してやる!!殺してやる!!!」何回理性が崩壊するぐらいのアドレナリンで埋め尽くされていたのだろう。気がつけば母親達が泣きながら、ぼくを止めて、そうたの口内からはうっすらと血がでていた。

ぼくは我に戻った時、そうたの口内の血がぼくの涙に変わればいいと思い、泣き続けた。ただ、涙をこぼし続けた。

この時、ぼくは一つ気づいた、人の体内から流れでたものは全て飛んでいかないのだと…

おばあちゃんがぼくが転んだ時、おまじないで「痛いの〜痛いの〜飛んでいけ〜」なんてぼくの膝をさすりながら天に召してみたりしたことがアホらしく感じ始めぼくの世界の構図から神が消えた。

この頃から、ぼくはあのぼくの子供世界縮図のトップに君臨する父親にも"殺してやる"というようになっていた。


ps続きます


少し、苦しい描写も目立ちつつ、この先の"ぼく"はどこに向かうのか。

見守っていただけると嬉しいです。

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