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第2話 軍事教練

では、第2話行きましょう

「はーい、それじゃあ砲撃手前へ」


現在、俺達は学校の私有地で

魔法に関する軍事教練を受けている。

魔法には様々な種類があって、

全てを教えてられる訳ではないが

基本的なものを教わっている。


「構え」


砲撃手専攻の生徒がライフルや

ガトリングといった形の礼装を構える


「狙え」


その言葉とともに全員が的に狙いをつける


「撃て!」


号令とともに凄まじい程の轟音が

訓練場に鳴り響く。耳を塞がなければ

耐えられないほどだ。


「はい、じゃあ次の班と交代して」


教官の指示の元、生徒達は次々と

場所を入れ替わる。さてと、今度は

俺の番だったよな


「きっちり練習してこいよ、特異者」


「うるせ、ほっとけ」


特異者とは、その名の通り普通とは

違う者の事をいう。なぜ俺が呼ばれて

居るかと言うと、俺に合う礼装が

存在しないのだ。

俺の魔力が凄まじいとかではなくて、

ただ全ての系統の礼装が俺に

合わない、つまり俺は礼装を持てない。

この歳になれば絶対に持っているはず

なのだが、俺は持ってない。

砲撃系統の礼装が合うなら砲撃や射撃魔法といった遠距離攻撃型魔法、

そんな感じで習う魔法が変わるため、

どの系統が俺に合ってるか分かるまで

俺は全部の魔法を習う羽目に

なってしまったのである。

ちなみにさっきから俺達の教官を

やっている俺の姉はバリバリの

近接攻撃型、礼装はナックル型だ。


「じゃあ全員構えて」


先ほどやった通りに構える

ちなみに生歌姉は靴はいてない。

やっぱりか・・・・・・・


「狙え」


同じく的を狙う


「撃て!」


俺は練習用礼装の引き金を引いた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー



それから放課後


「相変わらずお前器用だよなぁ」


「だって近接系統がオールA、中距離と

遠距離は系統はオールBでしょ?凄いよ」


「たまたまだっての」


軍事教練が終わって、俺達はバスの中で

話していた。

ちなみに話しておくと、宗平の礼装は大太刀、

ミコッテは槍だ。

雷斗は俺と同じで決まっていない。

先生方は驚いてたよ、なんで今年は特異者が

二人もいるんだってな


「やっぱり日本も残ってるんだね、戦争の爪痕」


いきなりミコッテが外を見て呟く。


月と地球が今現在も戦争を続けている。

今は月も協調路線らしいが、膠着状態に

なっているだけで、いつ攻めてくるか

分かったものじゃない。


「俺たちもいつか戦争に駆り出される日がくるのかねぇ」


「でも予備役は高卒からだよね?」


「わからない・・・・このまま月が

大人しくしていたらそうだろうけど、

また戦争が始まれば僕たちも駆り出される

ことになるよ」


雷斗は思い口を開いて言った。

やはり、戦争になるのだろうか?

出来れば、このまま平和でいて欲しい。

俺はそう思いながら帰宅した。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「なあ生歌姉、今日なに食べたい?」


「美味しいものが食べたい」


よし、殴ろうか。


「痛ぁ!なんで叩くのよ!」


「美味しいだろ?」


「美味しくない!」


後ろでぎゃあぎゃあ騒いでるが気にしない。

全く、なんでも俺任せなんだから。


「たまには家事しろよ」


「やーだー、だって生命がやってくれるもん」


「俺がいなくなったらどうすんだよ」


はぁ、やれや・・・・・れ?

あれ?なんですぐ返答が返って

来ないんだ?


「生命、何処か行くの?」


「行かねぇよ、もしもの話」


その直後、生歌姉は突然立ち上がった。

肩を震わせて、歯を食いしばって。


「冗談でもそんな事言わないで!」


「なんだよ、突然でかい声して」


明らかに生歌姉の様子がおかしかった。

いつもはもっと酷いこと言ってるのに、

今日は何かあったのだろうか?


「生命、あのドッグタグ、もう

持ってないのよね?」


「持ってねぇよ」


「本当に?」


「しつこいぞ」


渋々生歌姉はソファに座った。

重苦しい空気が二人の間に流れる、

なぜあんなに動揺したのかわからない。

そういえば、昔もこんなことあったような・・・・・


「ただいま〜、あれ?どうしたの二人とも」


「聞いてよ命音〜、生命が私のプリン食べたのよ!」


「えー、また食べちゃったの生命くん」


「だって消費期限当日だったんだから

仕方ないじゃん」


生歌姉が問題を命音に知られない為に

ついたのだろう、命音に気を使わせる

訳にはいかないからな。


「ところで命音、今日なに食べたい?」


「美味しいものが食べたい!」


殴ったのは言うまでもない


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー



夕食を食べ終えた後、俺は自室に

戻ってあるものを眺めていた。

それは、先程言われたドッグタグだ


「相変わらずなんて書いてるか

わかんねぇよなぁ」


俺が産まれた時、母さんが作ったらしいが、

これ何語で書いてあるんだ?

さっぱり読めない


「なんで生歌姉は捨てろっていうのかな」


昔、生歌姉にこれを見せたら凄い形相で

捨てろって言われた。それ以来は

捨てたと言っているけど、捨てられない。

何故ならこれは俺と母さんとの絆だから。今はもう、両親ともに居ないけれど


「まあいいか、寝よう」


俺が机にドッグタグのしまって

眠ろうとした時、扉が開いた。


「生命、起きてる?」


「どうしたんだよ」


罰が悪そうに俺の部屋の扉の側に

立っていた。


「その、さっきはごめん」


「気にすんなよ」


生歌姉は俺の言葉を聞くと、少しだけ

安心したような顔をした。


「ありがとう」


「いいって、じゃあお休み」


俺はベッドに潜り込んで眠りについた。


筈だった。


「何してんだよ!」


いつの間にか生歌姉が俺のベッドに

潜り込んでいた。


「ねぇ、ちょっとだけ、寝かせて?」


「自分の部屋で寝ろよ」


「生命の体温を感じながら眠りたいの」


ブラコン、ここに極まれりだな、

大丈夫なのか?俺の姉は。

姉の将来が不安になった夜だった。












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