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最高の方法  作者: TA−
3/3

方法:C

その男の容姿は10代ぐらいで、背丈もあまり高くなく、服は少し大きめでダボダボしている。

旅人なのか、リュックのようなものを背負ってフラフラしながら国の正面門に向かってくる。

季節は夏真っ盛りで、太陽の光もこのうえなく、まるで鉄板の上で焼かれているような暑さだった。

外形10代の男(少年)は、門に入るまもなく、暑さと空腹でその場に倒れた。

「おいっ!大丈夫か!?…とりあえず運ぼう。」そう言うと、4人は少年を背負って、国の真ん中にある大きい真っ白な建物の中に入っていった。

その建物はとてつもなく大きいというわけではなく、国に点々としている民家や、店などに比べたら、少し大きいだけで、この建物が国のシンボル的な存在であるということは一目でわかるような造りになっている。

「ここは…どこ?…」

「やっと気づきましたか、どんな過酷な旅をしてきたか教えて欲しいですよ。」メガネをかけた20代ぐらいの男があきれたように僕に話しかけてきた。

「一週間ずっと寝てるんですから、もう死んでるのかと思いましたよ。」

「あのぉ…あなたは?…」

「私はテツ。哲学に詳しい。ほかにも3人いるんですが、もう自分の家に帰ってしまいましたよ。私は家がないので、ここに住まわせてもらっています。君は?」

「僕の名前はカイです。助けてくれてありがとうございます。テツさん。」

「どういたしまして。でも、なぜこの国に?」

「理由はないです。ただ旅をしていてこの国に行き着いただけです。」

そうですか。

というような顔つきをし、次の瞬間、悪かったですね。というような顔になり、話しを続けた。

「前は国民が何万っていたのに今はたったの4人になってしまいました。だから旅の人がこの国にきても何もできないんですよ。がんばってここまできたのに悪かったですね。」

「……実は、僕がこの国にくる途中にも、4人しかすんでいない国がありました。何故4人しかいないのかその理由を聞いたら、そこの国も、以前は何万人という国民がいて盛えていたんですが、あるとき、いきなり4人になってしまった。ということでした。」

「……その国の名は、アカトンボ王国ではなかったでしょうか?」

「そうでしたけど、その国のことについて何か知っているんですか?」

そう言うと、テツはギクッとしたような顔で話しだした。

「その国は、私たちの故郷ですよ。私は今、この国にいる3人とずっと一緒に生き抜いてきました。」

生き抜いてきた?と、カイがリピートすると、

「ええ、生き抜いてきました。アカトンボ王国では10年前、王様のきまぐれで、4人1チームでクイズ大会みたいなものがありました。それは思った以上に凄まじく、当たればご褒美、はずれればギロチン。それを最後の1チームになるまで繰り返し、そのチームには、褒美として国を治めることができました。ですが、最後の2チームになったとき、王が病で倒れてしまいました。だから、私たちはアカトンボ王国を捨てて、平和で、盛えている、トンボ王国へと移住してきました。」

話が長くなってしまったかな?と、言うと、テツは、もう夜も遅いので、寝ましょうと言った。カイもそれに同意して、床についた。

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