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攻略の行方

 ライオネル様が言葉を選ぶようで、そのままの質問をした。


「君はどこまでゲームを知っている?」

「わたしはグラハムが推しで、第二王子とグラハムしか攻略しなかったから、実は他のルートは知らないわ」


 話を聞いていた殿下が笑いだした。


「あいつ伯爵子息に負けているのか」


 その言葉に少し吹き出しながら、ライオネル様が解説する。


「グラハムルートは少し特殊で、メインヒーローである第二王子のルートから分岐するんだ。

 第二王子の好感度を上げきらずに婚約者のクレアの好感度をあげると、グラハムに会えるようになる。まあ課金アイテムで調整する人もいたが、無課金だと難易度の高い攻略になる」

 

「それで、私とお兄様が義理の兄妹というのは本当なの?」


 私は恐る恐る聞く。うっすら涙目だ。

 

「クレア……。実は第二王子ルートで婚約破棄されるとグラハムが妹を会場から連れ出すんだ。そしてエピローグでクレアはグラハムと幸せになるから、ヒロインには憂いが残らないという設定なんだ」


 驚き、泣きそうな私を見て、ライオネル様が眉を下げて話を続ける。急に義理だと言われても感情が追いつかない。

 

「私が横槍を入れなかったら、兄上とという未来もあったかも知れないが、私では駄目だろうか」


 転生者だから私を選んだのではなかったのかしら。ライオネル様の言葉に私は結局泣いてしまった。


「二人の世界に入ってないで、次の話にいこう」


 アルバート殿下が冷静に話を続けた。ライオネル様がハンカチで涙を拭ってくれた。


「マイラ嬢がグラハムを選ぶとして、国の危機は何になる?」


 アルバート殿下が疑問を投げかけた。

 

「隣国との戦争よ」

「グラハムの商会で戦争の原因を突き止めて解消するんだ」

「その場合のヒロインの覚醒魔法は」

「私は誰も選ばないし、魔法は覚醒していないわ。推しは幸せを願うものなのよ」

「「「!!!」」」


 マイラ様の言葉に、皆が驚き、感心したあと殿下が口を開いた。

 

「誰も選ばなかった場合の結末はあるのかい?」

「ゲームとしては用意されていませんでした。そして元のゲームと随分と話が変わってる今、どうなるかわかりません」

「やはり、全ての危機を警戒するしかないのか」


 殿下は為政者の顔をしていた。


「ところで魔法は覚醒しないと学園に居づらいだろう。それに、どうやって覚醒を止めているんだい?」

「乙女の企業秘密ですって言いたいけれど、わたしはステータス画面が見えるんですよ。調整しながら経験値を蓄えているけど、わたしの場合は勝手に覚醒しないと思われます」

「ステータス……!」

「ステータスって唱えるのかい?」

「そうですけど、誰でもできるか知りません」


 私達は、それぞれステータスと唱えたけれど見れるものはなくて、ヒロインの独自能力と思うしかなかった。

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