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放課後デート

 まずは、文具店に行った。大通りにあるけど、少しこじんまりとしていて、なのに格式高そうな店だった。ウィンドウから見れる羽ペンが色とりどりで美しい。


 中にはいると、細かい棚に美しい紙がずらりと並び、テーブルには色とりどりのインクやペンが美しく飾られていた。


「気に入ったものがあれば買っていこう。今日の記念に」


 当然のように値段が書いていなくて、気になるけれど、ゆっくりと見て回ることにした。


 店員さんが何か探しているものがあるのかと問うので、招待状の話をしたらカードを勧められた。


「今は、青や黒だけではなくて、カラーインクで招待状を書く方も多いですよ」


 たしかに、可愛いわ。前世に色ペンで書いた折り紙のような手紙のことを思い出した。


 薄ピンクのカードと封筒、それから、濃いピンクとグリーンのインクを買うことにした。


 アメジストカラーのガラスペンを眺めていたら、それも買おうとライオネル様が機嫌よく言った。


「カラーインクをきれいな色のまま使うなら、ガラスペンが使いやすいです」


 店員さんが背中を押してくる。


「私はクレアの瞳の色のガラスペンにしよう」


 と水色のペンを手に取っていた。え? 私が選んだ紫色って? ガラスペンとライオネル様の顔を見比べて、顔が火照るのだった。


 大抵のものはお兄様に言えば手に入る。きっとカラーインクもガラスペンもお兄様の商会で扱っていると思う。


 でも、お店というところに来たのが初めてで、わくわくした。気がつくとお支払は終わっていて、綺麗なリボンの持ち手の袋に入れてもらえた。

 

「わぁ、かわいい!」


 自宅で商品を選ぶときにはない経験だった。とても素敵。


「喜んでもらえて嬉しいよ。王都のカフェには行ったことは?」

 

 私は首を横に振る。


「じゃあ、休憩がてら行ってみよう。雑貨も置いてある流行りのところがあると聞いたんだ」


 馬車にまた乗るのかと思ったけれど、荷物を置いただけで、そのまま歩いていくことになった。


 小道を少し歩くと、壁が白くてペールグリーンの屋根の可愛らしい店にたどり着いた。カフェコーナーへ入る順番の札を渡され、待ち時間にアクセサリーや雑貨のある店内を眺める。


 宝石はないけれど、色とりどりのリボンや色ガラスを組み合わせた髪飾りや、花をかたどった飾りが所狭しと並んでいた。


 ライオネル様はラベンダーカラーに銀糸で模様の入ったリボンを手に取り、私の髪にあてると満足そうに微笑んだ。


「このリボン着けてくれないかな? 小説の中で見たが、なるほど自分の色を身に着けてもらうというのは、くるな」


 ライオネル様の言葉にドキドキして、頷くしかできなかった。顔が熱い。きっと耳も赤くなっている。

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