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初恋  作者: 藍沢 咲良
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スノードロップ 8



2月になると自由登校になった。


美和にとっての滑り止めの私立大の試験があった。


国立しか行く気の無い美和は難関私立は受けなかった。


難関私立に行っても小学校教諭の免許が取れないのだ。



バレンタインの当日、学校に行ってみた。

スーパーで売ってた、ちょっといいチョコを念の為鞄に潜ませておいた。


でも彼はいなかった。


予備校の自習室にも行ってみた。


やっぱりいない。



同じ高校の、顔だけ知ってる背の高い顔のいい人がチョコの紙袋を3つも持っていた。


美和と目が合う。


一瞬微笑まれたが、美和はそのまますれ違った。


行き場の無い美和のチョコは、帰宅してから父にあげた。


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